CRF250L 主に生口島ツーリング

しまなみ海道の生口島と橋で繋がっている高根島にまだ誰も発見していないキャッシュが2個あるのでFTFを狙いたいあやのすけさん。モディファイされたセローと俺のCRFの乗り比べをしたい僕。ということで両方楽しめるツーリングへ行ってきました。

しまなみ海道は島々を繋ぐ橋を低料金で渡れることから「しまなみ海道巡り=ミニバイク」というのが当たり前なところを、今回は250ccのバイクということで橋は使わず、本州から生口島へ船で直行するルートです。

最近の僕のツーリングスタイルは朝の天気と気分で出かける先を決めるソロツーリングばかりでした。というか、家を出てから走りながら目的を決めることもよくあります。

「朝6時にセブンイレブン集合」とかいうツーリングらしいツーリングの始まりを、今回とても新鮮に感じてしまいました。

島へは本州三原の須波港からアプローチします。船の時間にはかなり余裕を持って出発したので、早朝の竹原に立ち寄ってみました。

朝の7時ごろ。景観保存地区にはほとんど人の姿が見えません。バイクでゆっくりと流してみると、竹原のこの地区は以前歩いて感じた街並みのスケールよりもかなり広いエリアに古い建物が集まっているのがわかりました。

純国産ウイスキーの父、マッサンは竹原出身なのですね。奥様のリタさんと並んだブロンズ像がありました。

裸電球の似合う町並み。

路地をトコトコ。

竹原の古い街並みは、水路があって古い景観を「作りこまれている」倉敷の美観地区ほど舞台セット感はありません。ほどほど今の人の営みが感じられる生活感を残しながら懐かしさを感じる景観が残されていることにとても好感が持てます。今回竹原をかなり見直すことになりました。

また今度、早朝にカブで徘徊してみよう。

生口島行きのフェリーは途中佐木島にも寄港する上に、人や車やバイクの券がバラバラ。すき家の券売機かというくらい乗船券の種類が多くてどのボタンを押したら良いのかが直感的に分かりません。案内のシールを貼ってくれていますが、情報過多でますます分かりにくくなっています。

券売所のおじさんが差し棒で券売機のボタンを指して教えてくれました。ローテクの勝利。

須波~生地島へのフェリーは運転室を支える両壁の中が細長いキャビンになっています。床板のすぐ下あたりが海面の高さで、妙にゾワゾワする。

生口島と高根島を結ぶ黄色い橋を渡って、無事FTF!

なんとこの日、おそらく僕らの生活圏に近いところにお住まいで妙に行動範囲の広いgomatarinoさんが、数時間差で同じキャッシュを訪れていました。あぶねーあぶねー。

島を周回する道を走っていると、インカムから叫び声が聞こえてきました。

草むらの中に投げてあるのはルノーアルピーヌV6ターボ。写真に写っている2台だけでなく合計3台も置いてありました。

80年代にあやのすけさんが本気で欲しかった車だそうで、当時はポルシェかルノーかというくらいの立ち位置の車がどうしてこんな島に3台も!?と驚きの声。マジメに、こんな車でこの島をどのように走って楽しんでいたんだろう‥。

最北端の灯台を目指します。

穏やかな瀬戸内海に波頭が立つほどの風の強さで、ゴウゴウと木々が大きな音を立てながらゆさぶられていました。

2つ目も無事発見。ちょっと探しました。こちらも家に帰ってからログを見てみると、gomatarinoさんが訪れていました。そもそも今日島へやってきた理由はFTFを取ることですからね。あぶねーあぶねー。

高根島へは何度か渡ったことがありますが、こんな最北端まで歩いて来ることができて、さらに明治期につくられた可愛い灯台があるとは‥桜に囲まれた広場があるので、春に立ち寄ってみるととてもきれいな景色に包まれそうです。

普段走らない方向に生口島側の橋の下を走っていると、橋の袂に「石風呂の跡」があるのをあやのすけさんが見つけました。

石風呂とは、穴ぐらの中で海水に浸した藁などを蒸して内部を高温にする方法で入浴効果を得る風呂です。水資源に恵まれない瀬戸内海の島で見られるもので、山口県の周防大島にいくつか石風呂の跡を今でもみることができます。

この石風呂は入り口はとても狭く、出入りがとても大変そう。

生口島と高根島を繋ぐ高根大橋(こうねおおはし)はみかんの島を象徴する色として、昔はオレンジ色だったとのこと。今は黄色。

朝早くから行軍したので、10時には腹が減ります。ちょうど開店時間のバーガーGoRok’nさんへ。

全粒粉のバンズの主張が強くてとても食べ応えのあるハンバーガーでした。

お店の中で調理している旦那さんが、調理工程をハイテンションに全部口にする方で、店の外にいても自分の注文したものがあと何分でできるのかが分かります。何を食べたらあのテンションになるんだろう‥繁忙期に1日持つのかなぁ。

ご訪問ありがとうございます。とある僕の仕掛けたキャッシュ。

俺のV&V。

瀬戸田の日当たりの良い南斜面は一面の柑橘畑です。

海沿いの道を外れて、地形に沿って入り組んだ山沿いの道を時間をかけて走ってみました。感動するのくらいみかんみかんみかんみかん‥みかんってひとつの木に大量に生るのね。

妻の大好きな小玉の早生みかん。

「袋の口を閉じなくても良いし、袋の口からはみ出しても載っていればOK」とお店の方が言うので、袋の口まで詰めたところからどれだけ上に積めるかが勝負だ!とかやっていると、他のお客さんも面白がってあれこれ口を挟みながらみかんを積み上げるのを手伝ってくれました。

ただのみかんの袋詰めが、イベントのひとつとしてとても楽しめました。

生活道路やら軽自動車のための作業道を繋いで島を1周したところでそろそろ生口島から脱出しようかな、と船の時間を見てみるとちょうど良い時間に脱出できる便がありません。

普段ミニバイクなので、好きな時に橋を渡って隣の島へ‥というしまなみスタイルに慣れきって舐めきっていました。

大三島へ多々羅大橋(高速道路1区間分)を渡ってもそこから都合の良い時間の船がありません。今回は高速で尾道まで戻ってそこから下道で帰ることにしました。

道の駅にメグロのバイクが停めてありました。

オーナーのメグロおじいちゃんが「キックしてみる?」と言ってくださったので500cc単気筒のキック初体験です。上死点出してしっかり踏み込んだらあっさりエンジンがかかりました。

電子制御一切なし。外から見えるパーツの数々が何のためのものなのかが全てわかる。メグロおじいちゃん、押し付けがましくもなく、優しい表情で楽しそうにバイクについて語っていました。こういう爺さんになりたいな。

メグロ Z7スタミナ500。だと思います。60年前のバイクでした。爆発間隔の荒い図太い音を立てながら走って行きました。

メグロじいちゃん共ども、いつまでもお元気で!

フラッとフラットダート。

以前このセロー(F:テクニクススプリング、R:テクニクスリアショック、SP忠男Pbox)と一緒に走った時にも乗り比べをさせてもらいました。その際CRFは力無くペラペラな感じで、正直かなり完成していたセローを手放してしまったのを後悔してしまいました。

あれ以来、自分の使い方に合わせてオンロードを気持ちよく走れるようにCRFを仕立てていきました。

あやのすけさんのセローのセッティングは以前と変わっていないので、乗り比べてみると以前のCRFと今のCRFがどう変わったのかがとてもよく分かります。

CRFにはCRFの良さを活かした道がある、ということが今回見えてきました。「以前乗っていたセロー」をCRFで目指すのではなく、車体の剛性感があってエンジンのよく回るCRFの特性を、活かして伸ばすバイク作りというのが間違いではなかったようです。

道程の1/3くらいはあやのすけさんに乗ってもらいました。乗れば乗るほど「なんかいいじゃん、これオモロいじゃん」となるようなバイクに仕立てたところにまんまとハマっていただきました。ふふふ、フロント周りとかもう少し触りどころがあるので、もう少し進化しそうですよ。

前日雪が降る冷たく荒れた日だったのが嘘のような、とても穏やかで気持ちの良い島旅の1日でした。

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