市販のオートバイのスピード表示ってもともとがハッピーメーターで、実際の速度よりもひどいものだと1割近く速い速度を表示しています。うちのCRFは先日 ドリブンスプロケットを2丁ほど大きくしたこともあって、GPSを使って速度を計測したものと比べてみると実速は85km/hなのにメーター表示は100km/hと、15%ほどの誤差があることがわかりました。
アナログメーターの時代は高速道路のキロポストを使って単位時間あたりに進む距離から正確な速度を割り出していましたね。そしてスピードメーターのガラスに補正した目印をテープで貼ったりしていましたが、ディジタルメーターは数字そのものが表示されるので暗算をするか、換算表をメーター周りに貼るか、いずれにしてもめんどくさかったりかっこ悪かったり。
そこで、スピードセンサーからECUへ向かうケーブルに割り込みをして表示に補正をかけるアイプロ製のスピードヒーラーを購入しました。
メーカーによるMD44(~’20年式)への取り付け動画が用意されていて、それによると左サイドカバーを取り外してカプラをいくつか抜いたらその奥の青いスピードセンサーのカプラへアクセスできる、とあります。
MD47(’21年式~)はサイドカバーを外さなくても取り付けが可能、とかいう情報も見つかりました。右サイドからカプラを探してみると‥青いカプラがありましたが‥いやいやこれ、この位置じゃ作業不可能だろう!?
左側のサイドカバーを外してシリコン製のカプラカバーを動かすと、青い3Pカプラは見えますがカプラはフレームにハーネステープで固定されているようで全く動かず、狭くて力をかけられないので「つまみながら引き抜く」という作業はムリ。
左の下側からもキャニスターにつながるパイプを引き抜いて作業スペースを広げると、その先にカプラの一部が見えます。こちら側から奥に向かって差し込まれている方のメスカプラから伸びているケーブルも余裕がほぼないような状態です。
あれこれ試行錯誤して、下側からノーズの長いプライヤーでつまんでロックを外して引っ張る、という方法でなんとか引き抜くことができました。
抜けた‥ヒデキ感激!
差し込むのがまたひと苦労で、この容積の狭い隙間に新たにカプラを差し込まなくてはなりません。新たに増えるカプラそのものが障害物になってしまうのです。
スピードヒーラー側の分岐しているオス/メスのカプラのそれぞれの配線の長さがこれまた妙に短いため、そのままでは作業ができません。少し熱収縮テープの股を裂いてケーブル長を確保して作業しました。
操作ボタンは1個。図説がなく文字だけで表記してあるマニュアルを読んでこれをセッティング。マニュアルの斜め読みじゃ理解ができないので、じっくりと作業工程を書き出しながら操作しました。
【セットアップ方法】
キーオンして長押し
10回赤のゆっくり点滅。何回目の点滅で指を離すかでどの設定モードにするかが決まる。下の設定モード参照。見出しの数字は点滅回数です。
- 5秒間、最高速度をスピードメーターに表示
- 設定されている補正値の確認。マイナス補正なら赤、プラス補正なら緑で、10の位・1の位・小数点第1位の順に点滅。回数で確認。
- 市販車では使わない
- マイル/キロの変換モードの確認
- 速度表示補正値の設定モード
- 市販車では使わない
- マイル/キロの変換設定
- 周波数設定
- ノイズ抵抗設定
- バージョン確認
速度表示の補正は5回目のランプ点灯で指を離す。速度補正値の入力モードに入ると赤緑点滅。
長押しすると遅い赤緑点滅。プラス補正なら緑、マイナス補正なら赤が点灯しているところで指を離す。ハッピーメーター対策はマイナス補正。
10の位の設定:長押しでゆっくり10回赤点滅。目的の回数で指を離す。
1の位の設定:長押しでゆっくり点滅。目的の回数で指を離す。
小数点第1位の設定:長押しでゆっくり点滅。目的の回数で指を離す。
オレンジ点灯でメモリーに補正値が保存される。
リセットはキーOFFの状態でボタンを押したままキーONにすると、緑/赤/オレンジの交互点滅。任意の色で指を離す。緑は補正値・赤は最高速度・オレンジはオールクリア。
参考までに純正14-40のファイナルを14-42、タイヤはブリジストンAX41で、補正値はマイナス14.0%で設定して、GPSの速度表示とほぼ同じになっています。
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