日曜日に関東からジムカーナ関係者が3名、カブでしまなみ海道を走りにやってくるので一緒にどうですか?とうらいけさんに声をかけていただきました。
それならば、と金曜日の夜にカブとCRFをハイエースに積んで家を出発。何で金曜日?というかというと金曜のうちにできるだけ距離を稼いでおいて、土曜日の朝一番に現地で走り出せるように、という九州方面のツーリングで僕がよく使う手ですね。
尾道近くのパーキングエリアでCRFを降ろして寝床スペースを確保して、ホテルハイエース泊。
翌朝の土曜日、日の出の時間に四国入りしました。
しまなみ海道の今治側、糸山で日の出を迎えるというのも新鮮だなぁ。単騎でしまなみ海道走る時は尾道スタートだもんな。
この日、目的地は特に決めてなくて、以前GROMで最深部まで行けなかった天空の林道を走って、高知の海を見て、帰りにUFOライン、くらいの気持ちでいました。ついでに四国の林道をいくつか走れると良いな、って感じ。
西条市の平原は、麦がもう育っていました。早朝にこういう風景見てるだけで、もう結構満足なんだけれど。
右の水を張った畑は稲作するのかな。空は青く、四国山地が映り込んで、もう結構満足なんだけれど。
広い麦畑が朝日を受けて、モショモショと輝いているんです。とても綺麗。
春の土曜日だからバイクだらけだろうと思っていたら、車も含めて交通量が恐ろしく少なかったので、寒風山トンネルを抜けてUFOラインへ向かってみました。
なんと、山頂まで1台も車に追いつきませんでした。つまり上り方面貸切状態。
現地知っている人なら分かると思いますが、トイレから撮ってますからね、これ。
北側から寒風山トンネルを通らずにUFOラインへ向かう分岐へ上がってくるもう一本の道は相変わらず通行止め。分岐側のトンネルには以前には置かれていなかったコンクリートブロックまで設置されています。
この高さへ来るまで誰にも追いつかないとか、もう結構満足なんだけれど。
谷底までまっすぐ続く深い深い沢。
この時はどちらかというと遠景にある高さの揃った四国らしい山並みに目を奪われていましたが、実はこの後この沢へ足を運ぶことになります。
四国民、こんな素晴らしい時間に何やってるの!ガラガラだよ!
こういう豪快な風景が、手の届きやすい距離にあるのは本当に羨ましいです。超贅沢タイムでした。
僕がUFOラインを知ったのは割と最近のことですが、それ以来惚れちゃって機会があったらつい足を運んでしまいます。
この標高がほとんど変わらない、無駄のなさの象徴とも言える横一直線の道を初めて見た時の印象がとても強烈なんですよね。
前日にしんじさんが瓶ヶ森山に登ったそうで、僕も今日は時間もたっぷりあるから登ってみよう、と歩き始めました。が、瓶ヶ森はこの山じゃなかった。
いやー潔い。真横の道。山頂から下の沢まで斜度が変わらない急斜面が続いているところを一刀でバッサリ断ち切ってる感じ。気持ち良い。
瓶ヶ森を目指して!と思ったけれど、このルートも笹が茂りすぎていてちょっと違うのかな。
ということで、瓶ヶ森登山口公衆バイオトイレのあるところから登り始めました。どう見てもこれが正規ルートぽいです。
景色が良すぎて、何度も立ち止まりながら登ります。おかげで時間はかかりますが、疲れはたまりません。
途中、ロープの道も。左下から右上に向かって登ります。
笹の原っぱの向こうに石鎚山。尖った山影という印象ですが、横(?)から見ると幅広い感じするのね。
登ること20分少々。瓶ヶ森男山の山頂に到着。
道が見えるからまだ少し安心感があるけれど、道がないのを想像してみてください。本当に深い山並みです。
男山まではひたすら登りでしたが、瓶ヶ森女山までは尾根伝いでそれほど厳しい道ではありません。
さっき写真を撮っていたところ、こうしてみると崖の上だったんだな、って思います。道がちらりと見えているからこれもそれほど歩かなくて済む感じがするけれど、道がないのを想像すると、これまた山・山・山‥です。
女山の山頂近づくに連れて視界を構成しているものの種類がどんどん少なくなっていって、笹・道・空・お社でできたシンプルで気持ちの良い絶景になってきました。
瓶ヶ森、到着。西日本最高峰の石鎚山が1982m、ここは1897m。西日本7位の高さだそうです。
北側に遮るものはなく、西条や今治、その向こうに肉眼ではしまなみ海道が一望でした。
西黒森山のエッジの効いた尾根がかっこいい!左の海側から大量の雲が上がってきて、この尾根を超えて雲がなだれ込んでくる景色を見ることがあります。
下山は別ルートで。真正面に石鎚山。
こういう道を歩くときは、振り返ることを忘れてはいけません。そちらも絶景が広がっています。
春の鳥のさえずりしか聞こえないのですよ。幸せな時間です。
分岐では案内がしっかりしているので、迷うことはありません。駐車場から登ってきて、男山→女山と反時計回りに歩いてきました。
先の案内には載っていない、「鎖道経由」というハードコースもあるようです。
シンプル。このあたりにこんな表情があるなんて、道をバイクで走っているだけでは気づけません。
前日にしんじさんが瓶ヶ森に登っていなければ来なかったと思います。本当に感謝!
ここで高知のにゃお吉さんから近隣の林道情報が飛び込んできました。ご丁寧に通行できないところは赤いラインまで引いてくれて。せっかく四国まで来たのだから、高知の林道も走ってみたい!と、軽い気持ちで踏み込んでみました。
初めは良かった。途中、UFOラインから見下ろしていたあたりはどうしようかと思うくらいガレ場ゾーンになってた。でも、なんとか転倒もせずに乗り越えられるくらいだったので鹿に見守られながら折り返さず進んでみました。
自分が登った山、走った道を、高知側のこのアングルから見られるとは思わなかった。にゃお吉さんにも本当に感謝。
俺のひとり四国アドベンチャーラリー。
時間も食うし、どこへ向かっているというわけでもないのだけれど、走っているだけで楽しいね。中国山地ではこんなに長い時間かけて走れる林道ってほとんどないもの。
結構大掛かりの隧道があったり、
こんな縦に避けたような岩場がいくつも続いていたり、
沢という沢で数えきれないくらいの名もない滝を見たり、
ダム湖を見下ろしたり、
みんな大好き、素掘りのトンネルを抜けたり、
もう、とにかく走っているだけでも楽しいのに本当に表情が豊かな林道だらけ。
おっと、地図ではこのダムの上を通るはずだったのに、塞がってる。
やべー、もうガソリンがやべー。
ワイヤレスヘッドフォンから、ブルートゥースの接続が切れたとアナウンスが。ハンドルをみたら携帯がない!気がつかない間に落としてしまったようです。
Uターンしたらヘッドフォンが再接続したのでそこからそろそろと進んで‥発見。明日携帯がなかったら昭和のツーリングになるところだったわ。
結局3時間くらい、ひたすらガタガタ道を走っていました。瓶ヶ森の山登りと、林道のスタンディングとで、バイクを下りると太ももというか膝というかが筋肉疲労でガクガクしてます。
携帯は見つかったけれど、人間の方が明日大丈夫なんだろうか。
道端のドライブインでちょっと遅めの昼食。
翌日のしまなみ海道で五十円玉が必要になるので‥と思っていたら、素晴らしい料金設定です。
天空の林道へ上がっていく途中の道。右端に川沿いの国道がちらりと見えるのだけれど、V字の谷の斜面を覆うように家や畑がかなり高いところまで続いている四国の山地らしい景色です。
四国の山間部って、あいつよりも上に家を建ててやる、という意地の張り合いがあったんじゃなかと思うくらい斜面の上の方にも人が住んでます。
ひたすらひたすら登って、天空の林道の見える山頂。
初めて来たときが強烈に最高の景色だったので、今回は晴れていて気温もそれなりにあって全然悪くないコンディションなのに感動もいまひとつ。時間帯とか光とか、とても大事ですね。
雲の大きな影がゆったりと動きながら山の表情を変えていきます。
ここからさらに高知で太平洋?もう結構満足なんだけれど。
アシカさんから連絡が入ったついでにこれから伺っても良いかと尋ねてみたら、OKだったので、アシカ邸へ向かいますが‥も相当にくたびれていたのでそのまま僕は東温市のふるさと交流館さくらの湯へ。ここは入湯した瞬間にヌルッとくるアルカリ泉のとても良いお風呂です。
風呂に入っている間、小一時間アシカさんにはCRFを試乗していただきました
オンロードも、イイっしょ。CRFはこんな風体をしていますが、オンロードをどれだけ快適に楽しめるかにこだわって足作ってますからね、アシカさんも1コーナー目で「!」ってなったそうです。
車に戻ったらすっかり夜です。
かなり満足でクタクタ。しっかり睡眠時間を取ろうと21時には就寝して、翌日のしまなみ海道ツーリングに備えました。
UFOラインの下は自念子林道を通られたのですね。
なかなかにいい雰囲気の林道ですよね。
崩落により通行止めが長かったのですが、通れるようになった確認していただき、ありがとうございました。
原付でしまなみ海道を渡る時は、今治側なら始点近くにあるサンライズ糸山で原付チケットが購入できるので便利ですよ