GB250 あるお盆の日

長期休みはいつもなら慌ただしく動き回っているけれど、今年の夏休みは珍しく四国や九州へ渡らずのんびりすごしている。台風の影響で天気が読めないというのもあり、また連日天気予報は曇りや雷の予報なので朝からソワソワそながら行動する気にもならないお盆を迎えている。

バルコニーカーデニングも思いの外楽しめている。ガーデニングビギナーなのでどの植物が日光に弱いと知ることや、日々の水やりの量やタイミングがすべて手探りで、そこがまた面白い。

子どもたちが田舎で連泊中なので、朝から妻と麦茶と暮らすこれまでにないゆったり時間。本当にここ数年、こんなに急かされずに過ごすのは初めてだ。

インターネットとバイクがなかったら僕の人生もっと豊かにのんびりと過ごせるのかもしれない、と妻に言うと「そうなったらそうなったであなた、なにか見つけてゴソゴソするでしょう」と言われてしまう。人に言われる以前に自分がご最も‥と思う次第。

この日、昼に妻が友人とランチに出かけてしまったので、僕もお友達(バイク)とお出かけすることにした。

目的地もなく流していると、吉和のひまわり畑の前で野生の彦衛門さんを発見。雨雲が通過したので身動き取れなくなっていたようだ。彦衛門さんとはなんの打ち合わせもなくエンカウントする率が半端ない。

ひまわり畑で白いワンピースを着た彼女の写真を撮りながらキャッキャうふふしているアベックを尻目に、おっさん二人で花見になった。

分厚く湿気をたっぷり含んだ雲が、とても夏らしい。

「通り雨なんていつ遭遇するかわからないんだから」と携帯を持たない時代は自分のペースで好きに走っていた。今は短時間先のことはほぼ予測がつくので、それに合わせて行く先や出発時間を決めている。

さて、どちらが良いのだろう?

最近雨には遭遇しなくなったのは良いけれど、行動の制約を様々な「予報」にかなり受けている。昔はお盆に休みをとったなら、迷わず家を出て九州なりどこなり走っていた。今年は台風だから天気読めないし、とか言い訳にして家を出ない。

何が良いと評価するのは軸足をどこに刺すのかにもよるけれど、経験値を増やすという軸足を基準にすると予報・予測にそのチャンスをかなり削がれているのではないだろうか。

彦衛門さんと「いつ降られてもしょうがないね」という思いで井仁の棚田のひまわり畑に来てみた。幸い天候には恵まれていたけれど、ひまわりはだいぶんくたびれた様子だった。これもまた経験‥。

お昼どき、すぅちゃんでランチ。

会費600円のおっさん焼肉の会。量がね、ちょうど良い。

お盆なのに、店休まないの?とすぅちゃんに尋ねると「お盆はみんな帰ってくるでしょ。それでうちに来て店が閉まっていると残念、って言われるから店閉められないの」という話をしている端からおばあちゃんとお母さんと娘という親子孫3代のお客さんが来店してきた。

その後入店してきた3人連れは先日僕がムスメと来た時にお知り合いになった社長さんとその同級生の方だったし。湯来の社交場、すぅちゃん。楽しくて美味しいお店だ。

食後、近くのたらたらの滝へ彦衛門さんと登ってみた。ここはユルそうな名前に騙されてはいけない。最後にほぼ垂直に登る鎖場が待っている。

その先には滝が岩山を掘ってできたと思われるちょっとした空間が広がっている。

涼みに来たつもりだったのっに、滝の水は今までみたことないくらいに少なく、この滝の堀った空間は日陰もできない向きに開けているので、暑くて早々に退散した。

暑さも不安定な天候も、この季節だからこそ味わえる夏らしさ。帰り道の空の高いところに少し秋らしさを感じた。

季節をたった4つに区切ってその違いを感じるのではなくて、もっと細分化してそのつながりやら行ったり来たりする移ろいを楽しみながらバイクを走らせていきたい。出かけなくちゃ。

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