CRF250L ビッグタンクツーリング

14Lタンクにモノを言わせてひたすら走ってみようと、4時半に家を出てとりあえず山口方面へ向かいました。

高速道路を小一時間走って燃費は32km/Lです。テクニクスのリアショックのおかげかフワフワ感もなく、高速走行中のフィーリングはオフ車というよりもオンロードバイクで普通に走っている感覚で、セローで高速を走るときに感じていた「上限ちょい手前まで回し続けてひたすら楽しくない」感じもなく、至って普通に車の流れにあわせて走れる上に、まだ30km/h分くらいは余裕がある感じ。同じエンジンのCB250Rにも乗っていましたが、さすがにCBほど速度的に高速巡行が楽に感じないのはギア比とポジションの関係でしょうね。

どこで高速を降りるか悩みましたがフラッと徳山東で降りたところで、徳山下松港の回天のレプリカを見に行ってみようと海を目指しました。

天皇への忠義を示すためにプリントされている菊水の紋章。何もプリントされていないよりは箔が付くけれど、こんなものはまさにただの箔(プリント)。

これに人を押し込めて突っ込ませるなんて発想ができること自体おかしいし、それを作ってしまうこともおかしい。と、何も知らずにこの人間魚雷だけを見て考えるとそう思いますが、背景を調べてみるとただ否定的に考えるだけでは終わらない逸話がたくさん見つかります。

こんなもの「若い命の大量消費を気にもとめない軍のお偉いさん」が考えたんだろう、と思うじゃないですか。ところが発案したのは二十歳の黒木博司という尉官で、軍上部は脱出装置が取り付けできないなら兵器として認めない、というところから開発が始まったとあります。紆余曲折を経て人間魚雷として開発が進んでしまうわけですが、黒木さん自身の搭乗した訓練航行で徳山沖の瀬戸内海海底に刺さるという事故が発生し、黒木さんはここで殉職されています。酸素の減っていく中で残した報告書と遺書が発見された艇内で見つかっていて、母親の「百人の人に笑われても一人の正しい人に誉められるよう、百人の人に誉められても一人の正しい人に笑われないよう」という教えを体現する、大変真面目に物事を考えていらっしゃった方だということが伺えました。
単純に「人命を賭してでも勝負する」というトップダウンの頭の悪い発想というよりは、同じ「人命を賭してでも勝負する」という結果は同じ意味でもこれしかやりようがなかったという残念な流れの中で生まれてしまった道具で、菊水の紋章で箔でもつけないとやっていけなかったのか、というのがざっくりと回天の背景を調べてみた感想です。

僕の生まれるほんの25年ほど前の出来事です。今現在から考える25年前って‥もうインターネットの利用していたよ。僕の年齢からすると、そんなに昔の話ではないです。

すっかり回天の話になってしまいました。今日は目的地もなく、ただひたすらいつものペースでどのくらい走れるのかをみてみたい、というのが出かけた理由なので、周南のベイエリアなどの散策もしてみました。

前々から夜に訪れてみたいと思っているエリア。コンビナートの照明が無茶苦茶映えそう。

晴れが約束されてた日だと思って出たのに、早朝は全体的に水分が多くてなかなか雲が抜けません。山に入っても雲か霧の中になりそうなので、湾岸部をうろうろ。

防府へ抜けるのにそれほど標高の高くない山道を使ってみました。

ここあたりから先へ進むにつれて路面を流れる水の量が徐々に増えて本当に川みたいになってきました。路面の両脇の土を水が流してしまって、路面もボコボコになっていきます。

傾斜がきついところは水流が強くて路面のアスファルトが完全流されてに無くなっています。路面の下にあった細かい砂は水に流されて水の底にはゴロゴロした岩が転がっているのに気付かず、軽い気持ちで突っ込んでいって転んでミラーを割りました。転んで手をついたら結構な水深で、ちょっと恐怖を感じました。

ビッグタンクにした時点で懸念だった、ウインカーステーがハンドルストッパーになっている問題、転倒でウインカーが押されてステーが変形してしまいました。ハンドル切角も減っているのでこれは早急に対策しなくては。

その先、川が堆積物で堰き止められて、溢れた水が全部道路に流れてきている、という状況で、こちらはしばらくなんともならないかと思います。

曇天の早朝で気温もまだ上がっていないので、以前取りこぼしたキャッシュを拾いに防府天満宮の背後に聳える天神山に登りました。山頂まではそれほど汗もかかずに登れました。

ところが、肝心のキャッシュが‥10年前にパブリッシュされて3年間未発見のこのキャッシュは、スクスクと茂った木々と無茶苦茶に投げ捨てられた倒木に阻まれて見つけるのに一苦労、場所が特定できても取り出すのに一苦労。なんかかんやと大汗をかいて下山する頃にはすっかりすっきりと青空が見えるようになっていました。

晴れた空の下、目的地もなく知らない土地をウロウロするのは楽しい。CRFだとどこでも走れるのでまたとても楽しい。

ここまで走ってすごく不安だったのが‥メーター左端の燃料計がの目盛りが全然減らないのです。ノーマルタンクでは100km走ると3目盛り減って半分になるというのが常だったので、100km超えても目盛りが1つも減らないあたりで不安になって、燃料ポンプの組み付け間違えかメンドクセー‥と考えていたら、130kmを超えたあたりでやっと1つ目盛りが減りました。その後約40km走るごとに1つ目盛りが減るという感じで半分になったのは200kmを超えてから。タンク形状から走行距離に比例して目盛りが減るというわけじゃないにしても、本当に400km以上は無給油で走れるマシンになったんだなぁ‥と課題をひとつ乗り越えた実感‥感激(じーん)。

俺のS字カーブ、定点観察。

新車で買ったのにドノーマルを味わうコトなく好き勝手走られていじられて‥もうかわいそうというかかわいいというか。走るコト自体も楽しいですが、自分の使い方に合わせたマシンづくりはとても楽しいです。

3 Comments

あやのすけ

菊水紋は天皇への忠義というより七生報国の意で回天などに記されたかと。

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tsugataku

>あやのすけさん
何にしても、ワンポイントですが意味深いマークですね。

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