フィラメントのこと

Ender-3 S1 Pro対応のフィラメントとその特性について。あと、その他フィラメントの特性について。

◆◆対応フィラメント(PLA・TPU・PETG・PA・WOOD)

◇PLA樹脂(Poly-Lactic Acid:ポリ乳酸)
通常の3Dプリント用。安定した品質で大きな作品向き。植物由来のプラスチックで、耐久性・耐熱性・耐衝撃性に劣る。生分解性が高く、土中に埋めて二酸化炭素と水に分解される。
ベッド60~70度に設定

◇TPU(熱可塑性ポリウレタン)
弾性が必要なプリント用。ポリウレタン(PU)は天然ゴムの代替で作らた。靴底などに使われることからも耐摩耗性・弾性・衝撃吸収性に優れることがうかがえる。他にも耐薬品・耐油・引張強度に優れる。半面、熱や水に弱く、大気中の窒素や紫外線、熱などによって徐々に分解する。
プリント速度を遅めに設定。ラフトは剥がしにくくなるので向かない。

◇PETG(グリコール変性ポリエチレンテレフタレート)
強度・対候性が必要なプリント用。PETの経年変化を抑えるために改質したもの。強度・耐水性・環境にやさしいという利点がある。PLAとABSの良いとこ取り。
ベッド60~80度 収縮は少なめ
ノズル230~250度 でゆっくりと印刷。ラフトは剥がしにくくなるので向かない。

バイク用パーツなど屋外使用をするならカーボンを含んだPETGのこのフィラメントが良いかも。

◇PA(ポリアミド)
ナイロンはデュポン社の商品名。柔軟性と耐摩耗性・耐衝撃・引っ張り強度に優れる。吸水性があるので、フィラメントは密閉容器で保存する。
ノズル240~260度 接着性が低いのでベッドの工夫を(ブリム推奨)

◇WOOD(木材系)
PLA樹脂に木粉が混ぜてある。木の質感をもつ仕上がりが期待できる。
プリント速度を遅めに設定。

◆◆Ender-3 S1 Pro対応が謳われているわけではないプラスチック素材

・TPE(熱可塑性エラストマー)

・PBAT(ポリブチレンアジペートテレフタレート:石油由来の生分解性樹脂)

・ABS
強度が強い・耐久性・耐衝撃。収縮や反りが発生しやすため温度管理が難しい。ブリム推奨。
ベッド90~110度 
ノズル220~250度 換気が必要

・ASA(Acrylate Sthrene Acrylonitrile)
ABSにアクリルゴムを入れることで、耐紫外線・対候性を高めている。ABSと似ているが印刷時の反りが少ない
ベッド80~100度 収縮や反りが発生しやすい
ノズル230~260度 換気が必要

・PC(ポリカーボネート)
耐熱・強度・耐衝撃・耐水・透明・光沢に優れる。
ベッド90~120度 プリント中の庫内保温
ノズル260~310度

・PBAT(ポリ・ブチレン・アジペート・コ・テレフタレート)
柔軟性・収縮性のある生分解性プラスチック。生分解性が高いので、光や湿度を避け密閉容器保管。

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