子供の頃に生まれも育ちも海沿いだったことが影響してか、沿岸部になじみがあって今の家も海の近くです。広島市の安佐南区や安佐北区といった内陸部は僕にとって全く馴染みのない土地で、広島に住み始めた最初の数年間は位置感や距離感をつかむために意識して足を運んでいました。
それでも訪れていないところはいろいろあって、「毘沙門台」という地名の由来になったのではないかと思われる毘沙門天に今回初めて足を運びました。
仁王門の仁王像は元の四角い板っぽい感じが抜け切ってなくて、造形もポーズもちょっと硬いよ。
ここへ来た目当てはこれ。賽銭箱の下でライトをつけてゴソゴソ‥。
幸い早朝で誰もいませんでしたが、「ちょっとあなた何やってるの!?」と不審者がられたら「小銭落としちゃって」と言うしかないね。
近くにあるこれは狛犬ではなく、狛猫‥でもなく狛寅だそうです。これも元の四角い板の形状から抜け出し切れていませんね。面白カワイイ。
あんまり来ない地域だから、目の前に広がる風景が新鮮。
安佐北区の南原ダムにも何度か来ているにもかかわらず、割と目立っているこれも目に止まらなかった。ここもキャッシュを拾いに来ました。
「お地蔵様」という先入観から想像していたものとはちょっと違った。
土曜日の早朝に来てもこの様子。土地の人には愛されているんですね。
南原渓のキャッシュも片づけて先へ進みます。
最近視力が低下して、暗いところと動きの激しいものにめっきり弱くなってしまいました。晴れていても山の影側や木々が鬱蒼として日陰になっているダートでは路面の状況がつかみにくく、たとえフラットでもそれが信用できなくなってきたのでいくらか楽しさが減っているように思います。
今朝キャッシュを探すのにも岩の下を覗き込んでいるときも見えにくさを感じました。いつまでもこれまで通り、というわけにはいかないな‥と50歳を迎えるあたりから感じ始めたよ。
南側の入り口には規制が全くないこの林道、抜けた北側の入り口には「通り抜けできません」のチェーンがかかっていたので、大々的に走ったよアピールはしない方が良いのかもしれない。あとで調べたらトレールランを楽しむ人たちが落ちてきた木々や荒れた路面の整備もしている道のようで、ややグレーな感じもする。
枝道の林道。地図上の終点の手前で倒木あり。こうしてみると乗り越えられそうな感じもするけれど、超えた先が荒れているので止めておきました。おひとり様林道だから無理はしません。
目的地までの近道を選んでいたら見つけた別の林道。広島でよくみられる花崗岩が崩れてできた真砂土の道。こんな道、雨が降る度に路面や地形が変わっていってしまいますね。
地図ではこちらと案内された道は、沢に突っ込んでひねりをきかせながら身長の3倍くらいの急斜面を上る道で、トライアル車でも持ち込まないと難しそうだったのであきらめました。
一帯は右にも左にも正面の森にも道が続いていて迷路のようになっています。オフロード遊びするのには良いところです。
真冬だと寒いことに対して諦めがつくけれど、春が目前の3月って春への期待があるからか、明け方の寒さに対して弱気になってなかなか遠出をしづらい時期だと毎年思います。でも日が昇ればそれなりに温かい。
池のような穏やかな川面を眺めながら橋をゆっくり走っていると、バイクで出かけて良かった、いやバイクに乗っていて良かったとほんのりと涌いてくるものがあった。速度域の高くないバイクに乗っているとこういう何でもないのに胸に響く風景に、よく出会える。
天狗が居た。
地図を眺めていたら、近くの蕎麦屋さんが開店する時間だったので立ち寄ってみました。山の中の畑の中にポツンと建つ「気まぐれけーじのそば屋」というお店。
冬季や農作業の繁忙期は営業していないみたい。今年の営業も始まって3週目くらいのようです。
つい先日も古民家リノベ物件の雑炊屋さんへ入りました。妻の実家もそうなのだけれど、この手の建物って建物正面に向かって右手に土間の入り口があって、左側の大半が縁側、客間床の間の間取りが多いのはどうしてだろう‥と今書きながら気が付いた。日当たりの良い側に居室を作ってるから、東側に入口がある家は北側に入口が来るのか(な?)。今度西側に入口のある古民家を探してみよう。
蕎麦って、出てくる食事の量に対するよりも手間暇にお支払いする分の比重が多い値段がついているように思う。でもこのセット、1000円。十割蕎麦の椀子・暖かい蕎麦・蕎麦サラダ・細いむすび、そして左下の大葉とカイワレをクレープ状にした蕎麦で巻いたものがとても爽やかで美味しかった。
十割なので食感はツルツルというよりはボソボソだけれど、噛めば蕎麦の香りが広がる。栄養補給、というよりは食べることを楽しむ時間といった感じ。
トイレのロックがね、わかりやすい構造で、好き。
島根県内にはいくつか気に入っている県道があります。中でも浜田と大朝をつなぐ県道5号は変化に富んでいて走っていて本当に楽しい道だけれど、今回その1本北を走る県道50号もなかなか面白かった。なにより信号がないワインディングが延々と続くのが良い。少々道が細いとか路面が悪いとか、CRFなら気にならないし。
道から少し外れたところに、浜田と広島を結んでいた石州街道の石畳が残っていました。昔はここを「したに~、したに~」と言いながら大名行列していたといいます。
大きなトンネルができたことで廃道になろうとしている道。アスファルト路面に落ち葉が堆積している道でも、その下がフラットだという安心感から日影で状況が追いかけにくくてもダートより安心感があります。
やだなぁ、こんな道よりも未舗装路の方が絶対楽しいはずなのに。視力大事にしよう。
岩山がつくる段差に次ぐ段差がすべて滝。の脇を走るダート。
や、ほんとにたくさんの滝がある道でした。
倒木とがけ崩れ。
俺のノコギリが火を噴く時間がやってきた。
でもよく考えて無駄に労力を使って下をくぐれるような太い木を落とすのではなく、走るのに邪魔になっている木の枝を落として、路面は石を組み替えてスロープを作って乗り切りました。
気温も20度近くになってきたので、それでも汗をかきます。
良いダート道だった。おかげでずいぶんショートカットできた。
田舎道を走っていると漫画や映画のキャラクターを描いたりつくったりして庭先が趣味全開になっている家がたまにあります。ルパンをモチーフにしているのは珍しいな。左にいる貞子みたいなのは不二子ちゃん。多分お二人ともポーズからするとソファーか何かに座っていたんでしょうね。
右手のソファーに座っているのはサザエさんとかつお君。わかめちゃんが手に持った風車がくるくる回って、この時が止まったような世界にもちゃんと時間が流れていることを感じさせてくれました。
横目でチラリと見えて思わずUターンしてしまった。素晴らしく懐かしさを感じる木造校舎の小学校がありました。江津市立跡市小学校だそうです。こちら側に見える様子から普通教室12、それと職員室や特殊教室が3つといったところでしょうか。ひと学年2クラス、結構な田舎なのに子供がそれだけ居たんですね。
ああ、これも今調べてみたら2016年に閉校となったそうです‥。
やー、いいな。これまでどのくらい多くの子供たちがここで学んだんだろう。6年間をここで過ごして、田舎に帰ってくる度にノスタルジーを感じるにはとても良い構えの建物だ。取り崩すにはもったいないので、講堂も含めてこの外観を保ったままうまく活かしてもらいたいです。
日本海を目的に走っていたわけでもないのだけれど、もうここまで来たら行くしかないという勢いで、浜田のあたりに抜けました。何度も言いますが、瀬戸内海慣れしているとこの何にもない水平線を眺めるだけで別世界に来た感じに浸れます。
逆にこの風景を見て育った人は瀬戸内の多島美をどう感じるのだろう。
石見大崎鼻灯台と水平線。灯台は足元まで行けるようなので立ち寄ってみました。
海岸線からは少し張り出した岩山の先に立っています。
延々と続く海岸線にゆったりと打ち寄せる潮騒が見た目相応の距離感のある響きで伝わってきてとても心地よい。バイクにコーヒー置いてきちゃった。持ってくればよかった。
遮断機が下りたのでカメラを構えて待機しました。列車の垂直線が斜めになっているのはローリングシャッター現象ですね。画面の上側から記録していくので動いているものを撮ると画面下側は上側より未来が写ってしまうのです。記録が終わるまでに列車が右へ進んでしまうので、列車下部が上部よりも前へ伸びています。
日本海を出発して極力国道を通らず下道1時間半ですぅちゃんの焼肉が出てきました。日本海って遠いって思っていたけれど、黙々と走ればそれなりな近さですね。
健さんに見つめられるいつもの席でいただきます。すぅちゃんで〆るツーリング、ちょうど疲れている時間に食事ができてとても良いよ。
おばちゃんといつもいろんな話になるけれど、今日は店舗の秘密を知りました。後ろの母屋に店舗がくっついているんだけれど、増築した店舗は客室の部分でその奥のキッチンは母屋のビルドインの駐車場を改装して使っているのだそうです。そういわれればすぅちゃん、キッチンの屋根低いし床にも段差があります。
小出しにいろいろ地域のことを伺うのも楽しいお店です。
Relive ‘林道多めの日本海ツーリング’
7時出発で17時帰宅の300kmツーリング。特に目的地を設けず、走ったことない道を開拓しながら頭の中の地図の解像度を高くしていくのが楽しいのですよ。
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