アシカ邸に泊めていただいた翌朝。お天気が約束された1日なのでツーリングへ出かけることにしました。アシカさんにご推薦されたポイント目指して出発。
日の出が5時半頃ですが、東側が山になっているこの地域に日が差し込むのは日の出の時間から小一時間あと。
アシカさんちからほんの10分ちょっとですっかり山の中。朝日を受ける山々が素晴らしいです!でも、黒森峠越えは気温5度。この時期早朝出発は服装の選択が難しいですね。
山間にとぎれとぎれ現れる日差しのある道のありがたさを噛み締めながら、地元の人にはよくわかる、とある分岐点に到着です。
何年か前に峠の反対側の通行止めになっている南からのルートで行こうと思って辿り着けなかった大川嶺へ、ついに凸。途中、派手なラリーカーとすれ違いながら尾根へ。
なんだなんだこの開けた風景‥!
視界の半球を占める青空と、四国の山々の作る天と地の境界線‥!しかもしかも、
んんん!
ひときわ高いのは石鎚山。二ノ森あたり、今治側から巨人の指のような雲がゆるゆると乗り越えてきています。
右手にぴょこんと飛び出しているのは瓶ヶ森でしょうね。その下にも雲が見えますよ。
標高を上げていくとまた見える景色も変わって来て‥うわー!ここ最近のツーリングのなかでも群を抜いた衝撃と感激と感動で何かが溢れて、それがうまいことそれが言葉にできません‥!こんな隠し球があったのか、四国!!
谷あいにたまる薄い朝もやも、朝のこの時間はうっすら光って見える。
大川嶺(1562m)のお隣の笠取山(1562m)へ登ってみました。駐車場から歩くこと5分。
一帯は高さのある木のない笹の林で、笠取山は周囲の山の中ではとびぬけていることもあって360度すべて見渡せるところです。写真じゃなにも伝わらないけれど、爽やか!でも、ここでは山頂が一番の景勝地というわけでもないのね。ここに来る途中が素晴らしすぎました。
駐車場でバイクが見つめている方向、風力発電機が2基見えますが‥
うーん、やるなぁ、四国カルストか‥!姫鶴平のキャンプ場が尾根に見えていますよ。
抜群に良い景色の中で、うまいコーヒーを飲みましょう。
エアロプレスを持ってきました。ペーパードリップに比べる淹れ方にムラができにくいので、その分失敗もしづらくどこでも安定したおいしさのコーヒーを淹れられます。
僕のカメラのレンズの範囲ではここの数パーセントも魅力を切り取れないよ。なだらかな曲線の近景のうしろに石鎚のごつごつした稜線‥とにかくすごい風景を見ながらコーヒーを飲んだわけですよ。
心の叫びの体現。
翌日の四国アドベンチャーラリーを前に然始まる、四国アドベンチャー。
目的地は向こうの丘の上に見えるアンテナ。道は続いているようです。が。
藪漕ぎして地面を確かめながら進まないといけない状況に。
スイッチを切り替えて、山々を遠望する尾根ツーリング。
ほらほら、青空のところに「ツーリングマップル」って文字が浮かんで見えるだろう?
いつまでも見ていたくなるような名残惜しい風景ですが、日が昇ってくると山々の表情にメリハリがなくなってきました。GWの時期なら晴天の9時くらいまでが日も高くなりすぎずトリップできる時間帯だと思います。
スキー場にしたら上級コースになりそうな傾斜地に容赦なく棚田を作っているところをいくつも見かけました。国道439号から正面の山肌に見えたつづら折れの道へ行ってみよう、と寄り道している途中の集落。
ここから見える山の沢には、上から雪崩れたように砕石が筋を作っています。つづら折れの道は地図上ではまだ先へ続いていましたが、採石場のところで一般車通行止めになっていました。残念。
と思いましたが、これを見ておいてよかった。次に向かった風の里。
ピクニックをしているご家族の後ろに違和感しかないドデカい風景が横たわっているのです。どうやらあの沢のある山はコレだったようです。
風の里と名前が付くとおり、尾根に風力発電機がずらりと並ぶ山です。展望所を見つけたのであらためて周囲からは明らかに浮いている違和感のある山を見てみます。展望所に望遠鏡があったので、期待もせずに覗いてみたところ‥
ぐはー!なんという倍率。
なんという戦隊モノのロケ地感。爆破シーン撮り放題、ヒーロージャンプし放題!
主役はこっちのはずなのに、僕の中では完全に採石場メインの場所でした。
東側に展望所がもう一つあったので立ち寄り。こちらは高知県の沖に広がる太平洋が‥!
これまた望遠鏡が設置されていたので期待もせずに覗いてみたら‥
ぐはー!太平洋の打ち寄せる波が岩礁に砕けて弾ける様子が見えてしまう。なんという東映映画のオープニング感。
弓形の土佐湾がきれいに見えるんですよ。室戸岬までは多分見えてなかったでしょうが、日本地図の形を特徴づけるスケールの大きなアーチが一望できました。
なんか座り心地がヘンだな、と思ったら、高地だと座布団のエアが張るのね。
あらためて周囲から浮いてる風景を見ながら帰ります。山の形が大きく変わるほどのこの風景を人が作ったのかと、ただただ驚きます。
早朝から走り通していますが、ここまでGWだというのに渋滞とか人ゴミとか全く無し。人恋しくなったわけじゃないのですが高知側からのアプローチなら道も混雑していないだろうと四国カルストまで来てみました。天狗高原まで道はガラガラ。尾根筋に到着すると駐車場は車を停められないくらいだし人もバイクも溢れていました。西側の姫鶴平まで行くのには尾根の県道を使わず、松山側の細い道で。
昼間だというのに姫鶴平の上のキャンプ場はギューギューです。カレンダー通りだとしても3連休のなか日だからね。地芳峠を通らないで、天狗高原側から松山方面へ下りました。ほぼストレスなく国道まで下山。
食事を先送りしていたので、道の駅みかわで親子丼など。全然期待していなかったのにこの親子丼は鳥を炭火であぶってから和えているようで、とてもおいしかったですよ。うちでもやってみよう。
ゲト。
車を置かせてもらっているアシカさんの家まで戻るのに、黒森峠の1本西側の道で峠越えしました。この道、北斜面は滝がいくつも見られてとても飽きない。山と平地の間にはゾウリムシみたいな有機的な形の田んぼがいくつも段になっている集落があったりして、最後まで飽きない。
で、山を下ったところにアシカさんちがあります。もうすごい出木杉くん。コーヒーと、茶請けに出してもらったどら焼きが無茶苦茶沁みました。なにからなにまでありがとうございました。
大洲市へ高速ワープしてホテルへ到着すると、オフロードバイクやアドベンチャーマシンで駐車場が埋まっていました。昨年も見たからそんなに驚かないけれど、初めて見る人とびっくりする数です。エントリーも昨年の倍以上ですからね。
先に現地入りしていた彦衛門さんと合流して、焼肉屋へ。昨年四国アドベンチャーラリー後に焼肉屋へ行った時は、あやのすけさんとそれぞれ一品頼んだらもう食べる気が失せてしまいましたが、大会前日なら普通に食べられるもんですね。
普段食べなれないモノを飲み食いしすぎて腹を壊すなんてことはしない年齢に、やっとなれたように思います。とはいいながら今回の四国入りは翌日の四国アドベンチャーラリーがメインのはずなのに、この日は自分史に残るほどの恐ろしく充されたツーリングでした。焼き肉・ビールの量はほどほどがわかって来たのに、ツーリングはもう腹一杯になってもまだ詰め込むのかよ!?と思うくらい、腹一杯楽しめた1日でした。
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