CRF250L 林道3本立て

2月って真冬だよね。中旬だというのに最高気温予想が17度の快晴。家でのんびり庭木の剪定とか掃除とか考えもしたけれど、さすがに勿体無くて10時半に家を出て、とりあえず山口県方面へ足を伸ばしてみました。

ここのところ雨雪不足で、広島県と山口県を跨ぐ弥栄ダムで堰き止められた弥栄湖もこれまでに見たことがないくらい水位が下がっています。湖の底にあった橋が露出して、ダム湖に沈む前の昔の地形がわかるようになってしまっていました。

弥栄湖に続いて岩国市の山代湖。ダム湖だということは下がった水位の状態からひと目でわかるのだけれど、ダムがどこにあるのか知らなかったんですよね。

幹線道路からは全然見えないところにある、生見川ダムで堰き止められていました。このエリア、「俺のテリトリー」なのにこういう大物を知らなかったなんて。

錦川を跨ぐ橋で写真を撮っていると、おばあちゃんがまるで知り合いのように手を振りながら近づいてきました。

「あと10分で電車来るから!」どうやら撮り鉄と勘違いされたようです。あとおばあちゃん、錦川清流線はディーゼル車両なので、汽車だから。

「ここ歩いたら900でしょ(単位不明)?1日10回歩くの。9000よ(単位不明)!他にすることないから歩くの」どうやらこの橋のあたりを往復しているようです。900って、歩数なんだろうか、距離なんだろうか。

「ピンクと緑と黄色と青、どれが来ると思う?4色あるのよ。私ね、ピンクだと思う」車両の色が4種類あって、ランダムにやってくるようです。黄色と答えておきました。黄色がやってきました。

「すごいじゃない!なんでわかったん?」僕ね、黄色が好きなのです。

上からじゃ気が付かないだろうけれど、裏から見ると、駅のホームはウスウス。わざわざ橋に寄せて作られたホームは後付けなんじゃないかと思うような構造です。

「ちょっと、お兄さん!こっちこっち、うちここなのよ」とおばあちゃんが手を振っています。見ず知らずの人に家まで教えて大丈夫でしょうか‥。

「これ、持っていって!」となぜか島根土産の饅頭をもらいました。

「食べるんじゃなくて、みて楽しむの。また来たら寄っていってね」都会じゃありえないような待遇で、微笑ましい田舎の良さ。こういう気さくで気前の良い性格のおじいちゃんになりたい。

椋野駅から先の山側の道が地図上では山をぐるりと回って抜けられるようなので、おばあちゃんに尋ねてみると「通れるけど、悪い道よ。せっまいよ。ここみたいに広くないよ」と教えてくれました。僕、そういう道を探して巡るのが好きなんですよ。

山道の上り口に「滝山の大滝」と案内は出ていましたが、道路から岩の隙間をクネクネと水が流れているところがありました。

そのすぐ上流には五段滝。なんだ、とても良いところじゃないですか。

岩山を切り崩して通した林道のようで、褶曲の路頭があったり。

途中から未舗装路になりました。信じられませんがこの道幅でほぼ完全なフラットダートが延々と伸びています。とても走りやすい!

道幅はあるのだけれどもう使われていない道なのか、途中夏場になったら草ボーボーになりそうなところもありました。2月の今なら全然問題なく走れます。

ガレたところが無く、ひたすら走りやすい道が続いていました。長いし、抜けられるようだし、これは良いダート!

黄色いガードレールにかぶりついた木。できてから随分と時間の経っている道なんですね。

下り切ったところは河川敷でした。面白かった。今度逆ルート走ってみよう。

錦川沿いを上流へ向かっていると、流されたのか架け替えなのか、沈下橋が橋桁だけになっていました。錦川とその支流には、結構な本数の沈下橋が架かっています。

そういえば先のおばあちゃんと出会った橋の上で「洪水の時には(水面から5、6mありそうな)この橋が浸かるのよ。(橋より低いところにある)あの家は浸かっちゃった」と言っていたので、ここも「沈下橋でいい」んじゃなくて「沈下橋がいい」んでしょうね。

地図で見つけた道がダートだったので、もう1本林道へ入ってみます。

少し進むと福岡ナンバーの軽自動車が脱輪して放置されていました。チリが積もっていなかったので、脱輪放置は最近のことのようです。まだここなら麓まで歩いて降りられるな。

3kmほどの林道で、この道も走りやすい全線フラットダートでした。新緑の季節にまた来てみよう。

以前セローで来た時に倒木で通行止めになっていた舗装林道が、整備されて抜けられるようになっていたのでその先まで踏み込んでみました。この橋も見た覚えがないから、前回はここまでも来られなかったようです。

枝道の林道へ入ってみると、結構上の方までウォータースライダー状になっている滝の水が道路を横切る洗い越しの道になっていました。。

地図で徒歩道と描かれていたとおり、その先は徒歩じゃないと進めない道。

再び舗装林道から別の枝道へ。電力線をひいた電柱が道沿いに並んでいたので先に民家があるのかと思っていたら、林道の終点がポツンと一軒家でした。すごい山奥で、この辺りは雪の季節には結構積もるだろうに、それでもここに住むことの意味とは、と思ってしまいます。ずっと杉林が続いていたので、地元の林業業者さんなのかな。

アスファルト道路ですが、路面が見えないくらい落ち葉が積もり、このくらいの大きさの石が転がっていても放置されているところを見ると、近い将来廃道になってしまうんじゃないかと思える道。

お腹が空いてきたけれど、本当に山の中なので何もありません。家にストックしてあるカロリーメイトでもリュックに突っ込んでおけば良かったと思いながら延々と似たような道を行軍します。

地図にない道を乗り越えて国道へ抜けて、空腹を満たすためにすぅちゃんに寄って帰るかな‥と走っていると、道端にミニバイクが2台‥彦衛門さんとトニーさんが今まさに出発しようとしているところでした!こんな山の中でなんという偶然!

しかも、自販機を覗いてみたら、なんとカロリーメイトを売っているじゃないですか。そんなことあって良いんですか!?

さらにさらにここで地図を見て、10年くらい前に走ったけれどどの道だったのかわからなくなっていた林道を偶然見つけました。10年前に、もう廃道になりかかっていた道なので今は抜けられるかもわからないけれど、行ってみますか?とトニーさんと彦衛門さんに尋ねてみましたが、返事は聞くまでもありませんでした。

道幅のある徒歩道みたいな、とても良い感じの林道。路面の様子や落ちている枝の様子からすると、バイクももう通っていない道のようです。

ぐはー、倒木。今日は誰もノコギリ持ってきてないよ!

周囲の何本かの木の間にものすごくうまい具合にハマっていて、前や後ろ方向へ振ることができません。

持ち上げてみたら‥「あれ?これくぐれるんじゃね?」

みんなで交代しながら1台ずつくぐり抜けました。

こりゃ、一人だったら抜けられなかったな。

その先、分岐を左に曲がった先が行き止まりなのはわかっていましたが行けるところまで行ってみました。10年前にGROMで来たときはもう少し先まで行ったところが行き止まりだったように思う。

戻るかー。分岐を右方向へ。

猪よけのゲートを通って、無事攻略。この道、先の2本のフラットダートとは違った楽しさがありました。この道もまた逆ルートで走ってみよう。

ら。

リアショックのリンケージに刺さっていた木、抜けない。

今日は昼前に家を出て6時間コースでした。これまでも枝道林道を見つけては潜り込んでみていますが、ほぼ終点ありのリバース林道だったので、今日1日でこんなに通り抜けられる林道を走ることになるとは思いませんでした。というかそもそも日本海まで行こうと思っていたのに、林道が楽しくてそれどころじゃなかった。

林道、やっぱり同行する人がいるととても安心、ということを再認識することになった250kmほどのショートトリップでした。

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