ディジタルじゃない絵

たまに手を慣らすためにディジタルじゃない絵を描いています。

パネルに画用紙を水張りして、今回はジェッソをデカルコマニ(ネチョネチョの絵の具を塗って広いビニール袋などを押し付けて剥がして模様をつける)して、カチカチに乾いたら色のついた絵の具を塗って、それも乾いたら紙やすりで削ることで地模様をつけました。

実寸の下絵の裏に鉛筆を塗りたくってカーボン紙化します。今回は写真をパネルの実寸でプリントアウトした下絵です。

ボールペンでアウトラインをトレスします。この時点では輪郭線の中はトレスしません。

輪郭線の内側をジェッソで塗って、背景の模様の影響を受けない地をつくります。

白いシルエットができあがり。

シルエットの内側もトレスして、ボールペンで描き起こします。

使っている絵の具はアクリルガッシュですが、まず水彩絵の具風に塗ってみました。ここまで元の写真を撮ってから平日1日の仕事。

2日目。水彩風も悪くないなと思っていたのですが、思い切ってアクリルガッシュで厚塗り。

肌は暖色だけで塗ると浅く見えるので、積極的に寒色を使って影をつけています。

カーディガンに不透明な絵の具をコッテリと載せると、独特の抵抗感が出て背景の空間とは明らかに違う物質感が表現できます。

(大きなサイズの画像にリンクしています)

若い頃は立体物は表現できても背景の空間なんてどうやって塗ったら表現できるのか分かりませんでした。なんというか方法論で表現できるようなものではないことに大人になって気がつきました。

描き方が分からなくても、絵全体をボーッと見ながら手を動かしていくと、自然と落ち着くような塩梅に描ける、というか、自然にできてしまうのです。レシピを見なくても味付けがなんとかなる感じ。

仕事の合間に手を動かして2日でこのくらいの絵(B3サイズ)が1枚描けるんだったら、このまま1年間続けたら結構上手くスピーディーに描けるようになるんじゃないかと思うのですが、何に対しても片手間というか本気になれないのが僕の僕らしいところなんじゃないかと思います。あきらめてます。

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