この1週間の落胆

何に悶々としているって、信じられないアイディアを美しいデザインに収めて世界に新しい価値観を提示してきたAppleが、市場で既存の価値を自社製品に後出しで組み込んで「売ろう」としていること。これまで「売れるもの」を作って来たんじゃなくて「買いたくなるもの」を作ってきたんじゃないの?

自分の今週のTweetより。です。
1997年くらいからこれまで、細かく言うとiPhone4が出るまでだから2年くらい前までですかね。もう、トキメキの連続でしたよ。新製品の発表の度に「スゴイ!」「欲しい!」と思わせる新しい価値(ホントは既存の技術の組み合わせによる新しい製品の提案だったりしたわけですけど)に出会えて、楽しく過ごさせて頂きました。それが、先日のiPadmini(と「新しい」iPadと13インチRetina MacBookProとiMac)の発表に、ガッカリです。ホントにガッカリです。スティーブ・ジョブズは7インチのタブレットなんて出さないって言っていたじゃないですか。それが他社に倣えなサイズをちょっとお高い値段で出てくるなんて、もうガッカリです。
本当だったら「見た目は従来のiPadサイズなのですが、ほら、二つに分割して7インチサイズのタブレット2枚としてどちらも使えます」とか素っ頓狂なアイディアを信じられない美しさのプロダクトで提示して、「で、欲しかったら、買ってね」と言って欲しかった。

自分がMacを使い始めたころ、Appleのコンピュータはいつ淘汰されてもおかしくないシェアで、「こんな楽しいもの作る会社が無くなったら困る!」って思っていたのに、なんだか今回の発表はものすごい後追い、出遅れ感が否めません。無くなったら困る感が薄れてきました。でも、Appleがなくなると困るのは、プロダクトという面でクールな製品を新しく創り出してくる会社が無くなってしまうという点も挙げられます。欲張りかもしれませんが、突然びっくり箱をあけるような勢いで、新しい価値観の製品を最高にクールなプロダクトに包んで提示してくれる会社として、これからも前へ前へ進んで欲しいものです。

1 Comment

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です