CRF250L 岡山県北部行脚ツーリング

自宅は山口県へ足を運びやすい場所にあるので、これまで山口県内はそれなりに通って隈なく走り回りました。反対側の岡山県はというと隣県だというのに広島県を横断するのが億劫で、掘り下げて走り込んだことがほとんどない地域です。新見だの高梁だとの地名は知っていても位置関係が全く把握できずにこの歳になってしまいました。

そこでジオキャッシュを拾いがてら未踏の地域をぷらぷらしてみようと、下道で広島県を突っ切って岡山県へ向かいました。

県境手前で座標に導かれて山の中へ。こんな森の中にキャッシュが?と足元をみたら、

緑のポストが堂々と設置してありました。こういうバカみたいなコンテナに出会えると、とても嬉しい。

中身もぎっしり。ポストってよく考えたらもともと屋外設置前提でつくられた道具なので耐候性・耐久性が確保されているコンテナだね。大きさがあるから置き場所に困るけれど、こういう山の中に設置するのは良い使い道ですね。

以前真夏に訪れてクラクラしながら巡った新見に、前回見つけられなくて僕がDNFを上げたダムのキャッシュが再設置されたようなので訪問してみました。

サクっと見つけて開いてみると、再設置後最初のひとりのはずなのにいくつかサインがされている。あれあれ?と近くを探してみると、再設置されたらしい別のキャッシュも見つかった。

スミマセン、前回なぜこの超簡単に置かれているオリジナルを見つけられなかったんだろう‥オーナーさんも再設置時になぜオリジナルを見つけなかったんだろう。

パーキングエリアの看板。地形が立体的につくられた豪華な岡山県マップかと思ったら、

豪華なもんじゃなかった。

土地勘がほとんどない地域なので、地名は知っていても都市間を結ぶ道路や鉄道に至っては全く頭の中でつながっていません。古い駅を繋いで走りながらその路線名を調べてみると「JR姫新(きしん)線」とありました。「新」は新見のことだろうけれど、「姫」は姫路?と地図を辿ると本当に兵庫県の姫路まで繋がってました。

100年ほど前にいくつかの路線を繋いで開通した姫新線は、中国自動車道の開通とともにその役目も薄れていった、とありました。山間部の駅はおかげで開発されずに昔のままの姿を保っています。これらの駅は1930年(昭和5年)ごろに開業したとのこと。

無人駅となった今でも、鉄のフレームに囲まれた改札の島に、昔はここに人がいたという名残が残っています。

懐かしさを感じる日本の風景‥と言いたくなるけれど、こういうのは自分の祖父が子供の頃に出来上がった100年そこそこ前の風景でしかないのですね。それ以前の時代は逆に遠すぎて懐かしさを感じないかもしれません。

この駅前では延々と自分のことを話し続けるおじいちゃんにつかまった。

田舎の駅はほとんどの駅前にポストと公衆電話が設置されています。

プラットホームなどは規格品なのかもしれないけれど、駅舎はその場所その土地の個性があります。駅を巡れば巡るほどその違いが見えてくるのが楽しくて、外から眺めるだけでなく駅舎の中も見学させてもらいました。

姫津線の沿線から少し外れて岡山県北部、島根県との県境になる新庄村に立ち寄りました。村‥村かぁ。平成の大合併で広島県と山口県には村がなくなってしまったので、村というだけでただ田舎にやってきただけというのとは違う希少感が上乗せされます。

昔の出雲海道沿いに古い街並みを残し、1kmほど背の低い桜並木続くがいせん桜。5月も下旬で桜には期待せずに角を曲がってこの街道に入ったとたん、新緑の並木の美しさに息を飲みました。これはとても気持ちの良いところです。村とはいいながら宿場町として栄えてきた歴史があり、街道沿いは散策しがいのある建物が並んでいました。

湯原温泉って、大山の南側にあるって名前は聞いたことあったけれど、今回キャッシュを拾うために初めて訪れました。

黒川温泉とか杖立温泉とか天ヶ瀬温泉とかと同じように、山間の温泉街でよくある川の両岸に宿が並ぶあのスタイル。

その温泉街の一番上流あたりに24時間無料混浴露天風呂の砂湯があります。お湯は澄み切っていて、好天なこともあってとても爽やかで非常に好印象のお風呂です。

そういえば少し下流にある三朝温泉も河原の露天風呂がありますね。そういう庶民文化で繋がっている地域なのでしょうか。

ここは屋根も用意されているので、日差しが強くても雨天でもお風呂を楽しめます。

時間的にも今回のツーリングの折り返し地点になるので、後半に向けて疲れを癒すために入湯する気満々でやってきたのに‥露出禁止だそうで。

いつお風呂に入る事態になっても大丈夫なように、カバンには圧縮タオルをいつも忍ばせています。ところがこの日は伸長してもハンカチに毛が生えたくらいの大きさにしかならない「圧縮タオル(小)」しか持っていなかった‥隠しきれない。

年内の目標にしていた2,000個目のジオキャッシュ発見、この旧遷喬尋常小学校で達成しました。

岡山行脚は全体的に昭和の色どころか明治大正の香りまで漂う行程で、訪れたところがたまたま鉄道沿線だったからなのかもしれないけれど広島の山中よりも文化的で懐かしさも感じる地域ばかりでした。

今回はキャッシュを拾うのが目的で訪れるだけで、それぞれの地域に潜り込むということができなかったので、次は時間をかけてゆっくりと。そうなると宿泊しないと楽しみきれないな。

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