ジムカーナJAPAN参戦記 その２

大会当日。

2位に1秒以上の差をつけて優勝した富永君の走りが強烈でした。動作の、というよりは頭の回転の速さの違いが歴然としています。思い込みかもしれませんが、誰かに勝つために走っているわけじゃなくて、自分のパフォーマンスを搾り出すことに徹した結果のようにも見え、「走り」というよりも「表現」に近いように思えました。タイムにではなくて、バイクでイメージを形にできる姿に羨ましさを覚えましたね。

自分の走りは前日練習のセットまま第1ヒートを迎えたら、バイクの動きのよさに自分がついていけずに不甲斐ない成績に。第2ヒートはフロントのレスポンスを少々悪くしてみましたが、それでもシンクロできずにピタっと決まった感じの弱い走りで、結果はそれ相応の入賞圏外ということになってしまいました。

ジムカーナのタイム計測は一人で計るものですから、「あの人に勝ちたい」という思いだけじゃ全くタイムアップの助けにもなりません。結果は後からついてくるものであって、自分に勝つという思いで常に自分を満たしておかなくちゃいけませんし、それ以外の思いはタイムにとってネガティブな要素でしかないように思うのです。今回は会場で目標にする選手と会って、つい勝ちたい気持ちがいっぱいになってしまい、結果不純な走りしかできないというお粗末な顛末でした。反省。猛烈に反省。

なかなか普段の生活では得られない貴重な経験も、大会に全力で取り組んでいる皆さん一人ひとりのおかげです。自分も誰かの刺激になれるよう、もう一花咲かせたいと思います。