糖質制限のこと

過去数度の糖質制限をしてみて、健康を維持したまま食事の量を極端に制限することなく肥満を解消できるということは実体験している。これまでに知った糖質制限に関する知識とその効果等々について記録しておく。

人の体質

糖質制限について調べると大抵の場合、人類が何百万年も狩猟という安定的にエネルギーを取得できない生活をしていたことから話がはじまっている。人は代謝を行うためのエネルギーと、脳を生かすための糖質(と、自分の体で生成できない無機質類)を摂取しなくてはならない。狩猟生活時代、運良く穀物を見つけて生きていくために必要以上の糖質を取り込むことができると、それを排泄してしまうのではなく血中にインスリンを分泌して糖質を脂肪に合成して身体に溜め込む仕組みを獲得した。ここで脂肪を溜め込むのは体を動かすためのカロリーとしてではなく、あらためて分解して糖質とするために溜め込んでいる。糖質は脳にとっての唯一のエネルギーで、人の体は脳を生かす(=脳に糖分を送る)ために全力を尽くす構造だからだ。

How to

この構造を逆手にとって、糖質の過剰摂取をやめることで体についた脂肪を分解して糖分として脳に送ることで痩せるのが糖質制限ダイエットだが、それならそもそも食事をやめれば痩せられるのではないか、という話になる。が、そうはならない。人は生きていくために最低限必要な基礎代謝をするだけでも筋肉が相当量のカロリーを消費している。筋肉がある、ということはエネルギー消費が多く太りにくい体質といえる。食事を摂らずにいるとまず体の脂肪の分解が始まり最初は痩せることができるが、体内の脂肪を使い果たしてしまったにもかかわらず糖質の供給がないと、今度は脳を殺さないために筋肉のアミノ酸を糖に変換して脳へ送り始める。要するに筋肉量が落ちる。筋肉があるということは太りにくい、ということは筋肉がない身体になると今度は痩せにくい体質になってしまう。 糖質制限で大切なのは、「糖質をコントロールして脂肪に変換しないようにする」「筋肉量を減らさない」この二つの両立である。ということで、健康に糖質制限(ダイエット)を継続するには「体内で分解されると糖質に変わる炭水化物の摂取を控える」と同時に、「身体を動かすエネルギー源と筋肉維持のための脂質やタンパク質はしっかりと摂取」する、ということが必要である。

なお、炭水化物の摂取を全くしてはいけないというわけではない。炭水化物は体内で分解されて糖質となり、血中の糖質が増えることでインスリンが分泌されてインスリンと糖質が出会うことで初めて脂肪に変わっていくため、インスリンが分泌されない程度の糖質は取得しても問題ない。

摂取する糖質量は糖質量を70gに抑えるのは「厳しい糖質制限」、130g以下に抑えるのは「緩やかな糖質制限」とされている。茶碗にかるく1杯のご飯の糖質が50gということである。

ロカボメニュー

糖質制限を始めると、コンビニやスーパーのお菓子コーナーが立ち入る場所ではなくなる。他にも麺類や甘いドリンク類の販売コーナーに足を運ばなくなる。食べられるものが限られるため食事の幅も狭くなりがちだけれど、美味しく食事しながらロカボを実現する料理はたくさん紹介されている。

糖質の多い食品

穀類(小麦粉・米)、芋類でんぷん類(じゃがいも・さつまいも・片栗粉)、糖類(砂糖・はちみつ)、野菜の中ではどちらかというと根菜、甘い果物、牛乳、醸造酒(ビール・日本酒)

糖質の少ない食品

魚、肉、卵、葉野菜、豆類、蒸留酒(ウイスキー・焼酎)

参考:糖質が多い食べ物とは?糖質量一覧

1日の糖質を70g以下にというのはなかなか難しいので、ここは楽しみながらゲーム感覚で取り組むのが吉である。

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