宮島の南、岩国の沖にある阿多田島。1日5便の船が出ていて渡島もお気軽にできる、釣り人には人気の島、僕にとって近隣では最後のフロンティアです。朝、突然思い立って行ってみよう!と冬装備に袖を通して大竹の小方港へうちから30分。
港の待合所へ行くと、チケット売り場が閉鎖されていました。船内で支払うスタイルのようです。
「125ccは自動二輪です」と言い張られて船内で自動二輪料金のチケットを買うことになりましたが、下船前に訂正に来られました。原付は片道410円です。
大きな船ではないのに、キャビンから下へ降りる階段へ行くとさらに下へ降りる階段が続いている不思議な構造。1階と2階と2.5階に座席のある作りで、最初に足を運んだのが2.5階だったようです。1階のキャビンは車のデッキと同じ高さで、港から車椅子でもキャビンまで行けるバリアフリー構造になっています。
トイレも客室から車椅子でそのまま入れるバリアフリー構造。とてもよく考えられている船です。
原付で乗船すると片道1120円。船内で切符を売ってくれるおじさん、何も言わずに往復運賃を請求してきました。そういうスタイルなんだと思います。船賃を調べずに来たので、30分ほどの航路に2000円以上請求されて、何事かと思いました。
10:05の到着で、帰りの船は12:30か15:50発ということになりますね。
前方を見ると、島が浮いていました。しまなみ海道あたりをツーリングしても、冬場見られる光景です。
横を見ても、島が浮いてる。
船が島に到着して、下船する人たちは船首ではなく船の中腹の左サイドに集まってきました。どういうこと?と思っていたら、船首から乗って下船は車も側面から、というこの航路専用の構造のようです。
船を横から見ると、船体後部の乗客スペースが2.5層になっているのがよくわかります。
いや、船だけでとても盛り上がってしまいました。
港にあったウェルカムボード。島の名前がこれじゃなかったら、こうは‥。
どこから攻めるか迷うかと思いましたが、名勝みたいなところは地図に特に載っていません。唯一それっぽい施設らしい「阿多田島灯台資料館」というところへ行ってみました。
海上の灯標を管理する人たちが住んでいた、明治時代の建物だそうです。流石に壁は塗り替えたのだと思われます。内部の見学はできないようでした。
今日は曇りなんですよね。
ヘタに綺麗にするよりは説得力があるし、絵になる。
望遠鏡が立っていました。ちゃんと見えます。よくよく考えたら海がこれだけ近かったら潮もかぶるだろうし、接眼レンズが上を向いてしまう構造なのによく平気だな‥。
裸眼で覗いてみて、いきなりこの船が見えて、うわっと思ったので携帯のカメラのレンズを当ててみましたが、人の目ってだいたい50mm〜70mmくらいの焦点距離レンズ相当なんですよね。携帯のカメラは広角すぎて、見た目の印象よりも断然小さくものが映るので、携帯側でデジタルズームして撮っています。実際はもっと船が大きく見える印象でした。
遠方の島が浮いて見える様子もよくわかります。
島を周遊する南側の道路はこの島の幹線道路ではない様子で、概ねこんな感じ。
そのまま西の突端まで行ってみたら、浜で竹の筏を分解して焼いているところでした。
牡蠣筏ではなく生簀(いけす)用の筏だそうで、3年も使うと朽ちるんだそうです。九州の業者さんに寸法をオーダーすると作ってくれると言われていました。この日は分解して、地元の高校生をアルバイトに雇って焼却処分中。作業中、漁船が海からズザザーっと浜に突っ込んできて立ち話とか‥なんかすごいな。
海水浴場だったようですが、港から陸路で来るにもちょっと面倒なところだし、船で来ていたんだろうか。
今日の壁紙用写真。
元、鎖だったもの。
道中高台から見えた、トンネルになっている島。しかも、トンボロ現象で繋がっています。行けるかな?と思いましたが、阿多田島側が絶壁で、船がないと渡るのが難しいところでした。
生簀といわれて帰り道に入江を見たら、たしかに生簀が浮いています。昔は竹で生簀を作っていたけれど、今は鉄骨で作っているそうです。
そんなこんなで港へ戻ってきました。漁船のキャビンが置いてありました。
船には奥さんの名前をつけるんでしたっけ。
GROMで入って行けるところはほとんど走っても2時間で巡れる島でした。コンビニなし、ガソリンスタンドなし。たばこ屋の看板が出ていたお店ももうやっていないようで、パンさえ買えない。この島の人、買い物は向かいの大竹まで出るのかな。小方港のすぐ近くには大きなホームセンターやディスカウントスーパーがあって便利といえば便利。
ああ、ラストフロンティアを開拓してしまった‥次はどこへ‥。
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