690DUKE 戦跡巡り

フロントのブレーキディスクを付け替えて、様子見に出掛けてみました。特に目的もなく、呉方面の未訪問のキャッシュを巡ろうかな、と。

熊野の山田さんちの蕎麦屋さんへ。

おろしぶっかけを頼みました。「うちの大根は、辛いよ」と子供っぽく言われる山田さん。出てきた蕎麦におろし大根はかかっていません。「辛いんで、自分の好きな量を載せて食べてもらうようにしたんよ」とのこと。

蕎麦だけでなく辛味大根もご自分で栽培されているとのこと。3種類の辛味大根を比べているそうです。市販の業務用おろし大根は辛味が飛ぶのでご自分で用意しているとのことですが、「おろし立てが一番辛くないのよ。時間が経てば経つほど辛くなる」そうです。

いや、まじめに辛いよ。最初ワサビつかないのかな?と思ったのですが、この辛味大根だけで薬味感十分。全部蕎麦に載せられなくて1/3くらい残してしまいました。なんというか、優しくない。それだけに真剣勝負みたいなおろしぶっかけで、大変楽しめました。

来る度にバイクや競技のことをいろいろお話ししますが、来る度に勉強になります。気取らず飾らずマイペースで、いつも何か研究されていて教えてくれる。すごい方だな、と思うのです。

ここから未訪問のキャッシュを訪問。

久々に灰ヶ峰展望台。といっても年に何回か来るけどね。今日は遠景だけでなく呉の市街地あたりも霞んでいました。

灰ヶ峰のアンテナドーム、ドームを作っているパネルの6角形の形状がちょっといびつで面白い。

灰ヶ峰から呉の市街地に降りていく一般道は上の道。キャッシュが仕掛けられていたのはこの下を通るコンクリートの道なのですが、急傾斜を蛇行している一般道に対して、それを貫くようにほぼ斜面を真っ直ぐ駆け上る道が市街地から峠付近まで伸びているんですね。おそらくこれが海から灰ヶ峰へ上る旧道なのではないかと思います。

ちょっと探した。無事発見。

呉から安浦方面へ向かいながら、広の山にまだ未訪問の砲台跡があるのを思い出しました。「道はないが尾根伝いに歩けばたどりつける」という情報を何となく思い出して、とりあえず山頂のアンテナのある広場まではバイクで。

尾根から外れないように隣の山頂へ。下生えがないので藪漕ぎしなくてすみました。

歩くこと5分少々。情報があまりない戦跡で、時間のかかる捜索を覚悟していたのですが、割と真っ直ぐ目的地へ向かっていたようでコンクリートの構造物がすぐに見つかりました。

これまで広島界隈の砲台跡はほぼ見てきたと思うのですが、ここは様相がちょっと違います。

砲床がかなりすり鉢状に凹んでいる。そもそも、対艦攻撃用の砲床は海とは反対側の山の斜面に造られていますが、ここはほぼ山頂です。

こちらはかなりしっかりと遺構が残っています。

少し離れたところに元々は同じ作りだったと思われるものも見つかりました。こちらはかなり崩れている。

帰宅後調べてみたところ、ここは「螺山(つぶやま)防空砲台」跡で、98式10cm連装高角砲の砲座が2基あったということです。この界隈の対艦砲台はもともと明治〜大正時代にかけて広島湾を守るためにつくられましたが、広島に艦船が侵攻してくることはあり得ないことがわかった昭和初期に廃棄されました。ここは防空砲台なので、船の時代ではなく航空機の時代の戦跡。太平洋戦争の時代に呉の防空に使われたようです。なるほど、これまで見てきた他の古い戦跡とは様相が違うわけだ。

国土地理院の写真(米軍撮影)。左の砲床が綺麗に残っている方。周囲の地面を掘った塹壕のような形状も林に飲み込まれながら現地にそのままに近い形で残っています。

安芸灘大橋を望む海岸道路。

「ミカン山」と地図に出ていたところ。大崎下島をミカン越しに望むことができました。

誰も来ないような山の中の東屋。こういう狭路徘徊みたいなツーリングがあとで振り返ってみると「楽しかった」と記憶に深く残るんだよなぁ。でもこの道、DUKEで来るんじゃなかった‥。

さらにそのずっとずっと奥の展望台。全然期待していなかったのに、とびしま海道一望。その向こうには四国が長ーく横たわっています。四国って瀬戸内海の蓋よね、本州から見たら。

野呂山中腹の展望台も、普段は通り過ぎるだけですが立ち寄ってみました。

とびしま海道の入り口、安芸灘大橋と下蒲刈島が右手に見えます。

そして奥へと伸びていくとびしま海道。

野呂山越えしたところ、北斜面には下りは良いけど上りは命懸けになりそうなアイスバーンがいくつか残っていました。舐めちゃいけませんね、この時期。

明治期に馬車を通すために新しく作った道に設けられた常夜燈が、山にトンネルが掘られてこの道を使う人はほぼいなくなってしまった現在も残されています。良いキャッシュのお導き。

なんか、自転車みたいにDUKEを使っているけれど、こういう使い方するバイクじゃないよな‥適材適所で使い分けなくちゃな。でも、このバイク、パンチがあるし軽くて面白いんだよな。

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