SuperCub 長崎の旅 (2/2)

夜明け前、薄暗い中でハンモックを撤収して南へ向かいました。大村湾で迎える日の出。

長崎へ向かう途中。この草むらに覆われ尽くした階段のようなものを登れ、と。

おお、藪の中に大物が。

ジオキャッシングの醍醐味。アンモ缶には興奮します。

長崎の西側の海岸線は退屈かと思ったら、浸食された岩の作る風景が結構面白くて、走っていて飽きません。

長崎の稲佐山といえば夜景、ということで夜訪れるばかりでなかなか山頂のキャッシュ以外に近づくことができませんでした。今日は時間がたっぷりあるので‥と思ったら、この直滑降みたいな階段を登るのか。

ドッグランの脇から道のない山の中へ。座標的にはこのジャングルなんだけれど、本当に?

おお、あった!スポイラーの木だ。

でかい。先のアンモ缶に続いてレギュラーサイズのコンテナで嬉しい。

山を降りる途中に海を見たら、本土と沖之島を結ぶ橋の向こうにいくつか小島が見えます。

寄ってみる。肉眼ではほとんど見えないので、コンデジの望遠で撮って拡大。

さらに拡大、端島(軍艦島)だ。今回時間的に可能なら端島に一番近い対岸まで行こうと思っていました。でも長い半島の折り返しになるので厳しいかな、とも。長崎からは結構離れているところにあるのに、稲佐山からでも結構見えるもんですね。

巨大アトラクション的雰囲気の稲佐山。

山頂の展望台は何度か来たことあるよ。最初に来たのは22歳の頃だから、もう30年も前か。

夜景は宝石箱の様だけれど、朝の長崎は味気ない。

湾の入り口に架かる女神大橋方面。右上の奥の方に端島。肉眼だとかろうじて高層の建物が見えるくらい。

そのまま山を下らずに道の途中にカブを停めて、徒歩で山頂に登る道の途中の展望所にキャッシュがあるというので歩いてみました。登山道から外れた枝道の先に長崎の街が広がっているようです。

ベンチがひとつ。「岩隠れ展望所」だそうです。名前がピッタリ。小さな展望所だけれどとても良い雰囲気で、夜なんか最高でしょうね。

皇居の二重橋を眼鏡橋と呼ぶことはないのに、長崎の橋は二重橋だったか眼鏡橋だったかわからなくなるようなこの現象に名前をつけてください。もしくは類似例を挙げてください。

つい眼鏡橋に目を向けてしまいますが、その上流にも魅力的な橋が何本か連続して架かっています。

ビーナスウイング、女神大橋。できたばかりの頃にNUDAで渡ったから‥という理由じゃなくて原付が渡れるのか不安だったから今回は渡りませんでした。今調べてみたら、原付は10円で渡れるようです。それなら一往復しておけばよかったな。

橋の下には江戸時代に長崎を守るために作られた台場跡があります。少し歩いてみましたが結構登るので山頂まで行かずに折り返しました。

ここでまだ9時にもなっていないので沖之島とその先の伊王島まで行って折り返そうかと思いましたが、長崎から佐賀に置いてあるハイエースまで(寄り道しながら)戻ること、また佐賀から広島まで戻るのに5時間近くかかることを考えるとそろそろ戻ることも考えなくてはなりません。せめて端島を、とこの日一番近づいたところから最大望遠。

端島については一時期地理地形を調べたり、特番を見たり、VRゴーグルをつけて島内を歩き回ったりしたので今見えているのがどういう状態なのか頭で解像度を補完しながら見ています。端島神社のお社が見えてます。望遠でははっきり見える島も肉眼では小さすぎてほとんど見えていません。それでも来た甲斐があった。何と言っても、晴れている。

雲仙方面へ向かう途中に立ち寄った山は鳥帽子山だと思っていたら、今確認すると烏帽子岩でした。老眼ってやだな。高台で展望が良いということで、クネクネと山を登ってきました。遠く、雲仙が見える。あそこまで行けると良いな(時間的に)。

長崎から雲仙までの30km少々は寄り道するような面白いところもなくて黙々と走る忍耐の道。長崎側から雲仙の入り口になる千々石で10時を迎えてお店が開いたのでやっとちゃんぽんを頂きました。スープひと口目から本当に美味かった。

ムスメに「長崎へ行くならカステラ買って来て」と言われたのでカステラを、変なTシャツを集めている息子にはご当地Tシャツを。持って帰れるのかやや不安でしたが、サイドバッグにカステラを詰め込んでなんとかなりました。

ここまで来たのは雲仙に、というよりは右手の小山から千々石断層を見るのが今回の主な目的。総延長は約14km 、最大落差は約450mで現在でも年間1.5mmずつ沈降している活断層、とか知ってしまったら見たくなるじゃないですか。ちょうどこの写真を撮っているあたりが断層の真上です。

先ほどの向かいの山から横長に伸びる断層をみたところ。横長に見えるのが断層の境界線で、こちら側(南側)の島原半島はプレートに引きずられて境界線の北側と南側とで現在も引き裂かれ続けているのだそうです。
島原半島は普賢岳を中心とした大きなひとつの山といえますが、山そのものが断層の上にあるので、山の形状が特殊なのも引き裂かれた地面が火山活動とともに土砂が堆積したり岩が風化したりしてできた形だということにも納得がいきます。

先ほどの右手の稜線にある風力発電機の向こう、諫早湾ですね。湾の中を一直線に走る堤防道路が見えています。あれを通って帰ろう。というか、ここまで来て雲仙どうするか。
ここから雲仙温泉まで12km少々ということで、天気も良いし折角だから立ち寄ることにしようか。

このルート、途中にドラゴンがあるのを忘れていました。俺のドラゴン。

風呂に入りたかったので、新湯温泉へ。昔100円だったのに、入湯料がインフレしています。

とても良いお湯ですが‥お昼だからか無茶苦茶熱くて湯船に浸かれたのも10秒少々です。掛け湯を続けて体を温めました。疲れがとれるどころか、熱いお湯にあたって疲労感がドッと出てきました。今日中に帰れるのか?

頭を乾かすついでにちょっと散策。

雲仙お山の情報館別館。バイクで移動メインのツーリングの時はこういうところに入りませんが、何かあるかもと思って入ってみました。

中は情報コーナーになっています。古い写真が雲仙の歴史を知るうえで勉強になります。

なんと畳敷きの休憩所も。夏の暑いツーリングなんかだと冷房の効いた空間でこれは嬉しいですね。今座ったら根が生えそうだからグッと堪えて‥。仁田峠にも立ち寄らずに山を下ります。

諫早湾干拓堤防道路は「雲仙多良シーライン」というのか。地図で見るとときめくけれど、実際走るとそうでもないランキング上位の道だと思っています。堤防の右と左で海の色が違います。

有明海越しに見る雲仙。このルートを走る機会はこれまでなくて、ここを走るのは今回初めて。

フルーツバス停の道。いちご。

虫の目線だと本物のいちごもこう見えるのかな。なかなか不気味。

この道を選んだ理由はこのメロンのバス停にキャッシュがあるからというのもあります。取り出してみたら、コンテナが、最高。

俺のカブに似合うバス停。カブ用のガレージにしたい。

よくわかんないけど、りんごかな?

海沿いの国道ではなく、一本山側を走っている多良岳オレンジ海道という信号のない道で一気に北上して、寄れるキャッシュに寄りながら佐賀へゆるゆると近づきました。もう、この時点でバイクから降りるのも面倒なくらいくたびれた。

車に戻ると、なんと車から5mほどのところにキャッシュが。

15時過ぎにバイク積み込み。良い時間ですね。早朝から走っているので、15時にツーリングが終わっても十二分に走り切った感があります。

佐賀から5時間弱、途中で仮眠もはさみながら帰りつきました。麦茶が無茶苦茶うれしそう。僕もうれしい。

土日でこのくらいの距離というかエリアを走れるということが分かったのは大きな収穫でした。

長崎を走るツーリングはいつも良い思い出ばかりで、今回も両日天気に恵まれて今までになく深いところに突っ込んだ長崎の旅ができたのが大満足です。ただこのくらい寄り道しながら走るには1泊2日では長崎北部から南部まで嘗め回すように走るには時間が足りない。走り抜けるだけならいけそうだけれど、もうこれからはそういうツーリングではなくてそれぞれの地域を深堀りしていくようなツーリングになっていくんだろうな、と思いました。カブもいいけれど、今回くらい拠点間の移動があるならセローが(CRFが)良かったな。

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