連休スタート ぞうさんカフェ

歳をとってくると若い頃に比べていろいろと自分の好みがはっきりとみえてくる。身の回りの環境や生活もうまいこと自分の都合にあわせて落ち着きどころにうまくはまってきたのかな、という実感もある。ところがそれにあわせて精神的にも肉体的にも平常運転ではないことにはどんどん適応できなくなってきているのではないかと感じることも増えてきた。
連休初日の午前1時、突然の腹痛と下痢で目が覚めて、丸一日下痢と発熱でその日が終わってしまった。家族は無事だったので、心当たりがあるとしたら前日の食事ではなく2日前の丸々1日大学で受けた研修。参加したからには丸々全部持って帰ろうと頑張りすぎたのが原因なのではないかと思う。

翌朝体温を測ってみると平熱に下がっていたので、夜明け前に家を出てCRFで経小屋山へ登ってみた。山口方面をみると瀬戸内海らしく島が折り重なる景色が広がる。
一番手前の厳島(宮島)は島全体が瀬戸内海国立公園の特別地域になっているだけでなく、そもそも神様の島なので南半分はほとんど人が手を入れていない。護岸になっていないビーチはこれからも自然海岸のままなのだろう。

生憎、雲が多くて朝焼けは今ひとつだったけれど、来て良かったな思える空がと海が広がっていた。

経小屋山には中腹からフラットダートで抜けられる道がある。
以前大雨で路面がひどくえぐられてもう走れない道になるのかと思っていたら、砕石で埋められてあっという間に修復されていた。と思ったら、昨日の大雨のせいか、また水の通り道になる路面がえぐられて走りにくくなっていた。誰がいつどういう理由でこの道を修復してくれるのかわからないけれど、僕は結構ファンな道なのでいつも補修はありがたいと思っている。

定点観測。まだ稲穂が見えていないようなこの時期、葉にくっついている朝露に朝日がきらめくのがとても綺麗。千とか万とかいう単位じゃない数の光の粒がびっしりと、ひとつひとつがとても綺麗に輝く。今日はまだガスっていて朝日が差し込まなくて、ちょっと残念。

その昔、真夏に自分が九州ツーリング、作田さんが北海道ツーリングをしていて、台風がちょうど中部あたりを北上したことがある。台風は反時計回りに回転するので、九州は北から、北海道は南から風が吹き込んで「九州はこの時期にしては涼しいですよ」「北海道はこの時期にしてはあったかいよ」とかいう話になったことあがある。
この日の朝から走りやすいなと思える気温は数日前に北上した台風の影響かどうかはわからないけれど、12時過ぎに外へ走りに出かけようかと思うような気温で、久しぶりにDUKEを持ち出してみた。ついつい季節を問わず訪れてしまう霧ヶ谷湿原を目指して北へ北へ。

病み上がりなのでちょっとくたびれてきたところに、ふと「ぞうさんカフェ」という看板が目に入ったのでUターンして入ってみた。実は最近「ちょっとコーヒーを飲みに」と出かける理由になるお店を見つけるためにちょくちょく喫茶店に立ち寄ってみている。喫茶店は店の雰囲気、味、マスターのお人柄‥チェックしたくなる項目は沢山あって、そのバランスが大事だと思う。

喫茶店‥?想像していたのと違ってここは雑貨屋さんみたい。

撮影して紹介しても良いですよ、と確認がとれたので、コーヒーが出てくる間に店内を拝見させていただいた。

ステージライトがセットされたステージがある。この日の晩、演奏中に飛び入りでセッションに加われるライブがあるそうだ。こんな県境に近い山間部にそんなに演奏家がいるのだろうか、とも思うけれど、逆にいうとそういう人は集まる場所がここしかないのかもしれない。

ポーズ人形もハシビロコウのマスクを被せるだけで存在感が増し増しになるな。

「ぞうさんカフェ」らしく、象グッズ率が高い。どこまでが売り物でどこまでが調度品なのかの線引きが、全くわからない。

個人的には庭に並べるのにこの木の家が欲しかった。

思わず手をだしかけてグッと踏み止まったぞうさん帽。こんなの買ってもいつ使うんだ?ああ、人にプレゼントすれば良いのか。「あれー、僕のあげたぞうさん帽子、被ってくれないんですかー‥」とか煽るのに。

この店なのかご主人が主体なのか奥様が主体なのかわからないけれど出版社も兼ねているそうで、こちらで出版された本が積んである。面白い生き方をした方の半生を綴ったような内容の本が多い。

象の食べた植物の繊維がうんちとして出てきたものをパルプ化して漉いてつくったぞうさんペーパーを使った商品も多く並んでいた。このお店の方がスリランカと繋がりが深く、これもスリランカで現地生産しているそうだ。

メモ紙を買った。職場で人にメモを渡す時に「それうんちです」と付加情報をくっつけて渡せる。

コーヒーはたっぷり目。ビスケットとチョコレートもついてきた。自家焙煎だそうで、酸味の少ない嫌いではない味だったので今度誰かを連れてくることにしよう。

霧ヶ谷湿原手前のキャンプ場。記憶のどこかに閉鎖されたことを知っていたはずなのに、到着するまですっかり忘れていたから、それは知らなかったのと同じ。
最近、頭の中の古い地図をアップデートするのもなかなかできなくなってきた。秋葉原なんか、自分が広島に越してきた時はまだ萌える前の街だったので、その後何度か訪れているにも関わらずいまだに頭の中では電気街だと思っているところがある。

綺麗な芝のキャンプ場だったのにな。すっかり草ぼーぼーになってしまっていて勿体無い。

霧ヶ谷湿原に到着。ここは夏が良いと思っていたけれど、湿原に伸びる木道は草に抱き抱えられるようになってしまっていて、訪れるなら春なんじゃないかと思えてきた。

湿原の先にこの界隈で栽培している赤蕎麦の食べられる蕎麦屋さんがある。
このお店を知ってから何度も蕎麦を食べようと立ち寄ったのに、店休日だったり営業時間外だったり臨時休業だったりと判で押したような縁のなさ。ある日営業日も時間も調べて開店時間に飛び込むつもり訪れてみたら、「コロナ禍で営業時間をずらしています」。それでも時間をあわせてやっと店に入れたら、現金販売専用の券売機の前で詰んだことがある。
なのに、こういう立ち寄るつもりがないような日は普通に入れる感じ。今日は現金も持っている。

僕はどのバイクに乗っても、結局道の真ん中に苔の生えたような道をいつも走ってしまう。そこで今日は努めて「CRFにはCRFの道、DUKEにはDUKEの道」と道を選んで走ったからか、すっきりがっつりと走ってきた感の得られる2本のショートツーリングになった。これからも寿司をフォークで食べるようなことはせずに、車種に応じた道を走るように努めていこうとは思う。

前日お腹の調子が悪くて飲めなかったので、帰宅後のビールが爽やかに沁みた‥。

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