SEROW お正月廃道ツーリング

穏やかなお天気の正月2日、することもないので昼から江田島へ渡って野宿できそうな場所をロケハンするツーリングに出てみました。広島の宇品港から江田島の切串港フェリーはGROMだと830円ですが、原付よりも大きなバイクは一律1030円。そうか、セローでもNUDAでも一緒なのか‥。

海沿いを流していたところ、ハンモックを吊るすにはなかなか良い頃合いの木の立ち並ぶヒューマンビーチ長瀬という海水浴場がありました。まぁ、海水浴場ではちょっと人目が多いか。オンシーズンの宿泊は厳しいでしょうね。

近くに温泉もあります。

水曜定休。大人600円。

ここには僕がまだ見つけられていないジオキャッシュが仕掛けてあるのですが、すぐ近くの海上ホテルが廃業されたようで人が来なくなったという理由からアーカイブされていました。江田島はもともとジオキャッシュが非常に少ないのでとても残念。

振り返ると‥トンボロ現象の起きそうな小島が‥地図をみると「ウルトラマリンロード」って買いてあります。キャッシュ、この島に仕掛ければいいんじゃないでしょうか。

快走していたら、手前には通行止めなどの案内が一切ないのに道路が崩落している現場に遭遇。でも、これ行けるパターンじゃない?

側溝の縁を通って無事通過。

海沿い海沿い‥と進んでいると、普通は車では入ってこないような人気のない岬に立派な構造物を発見。

「岸根砲台記念館」と書かれていますが、記念館にしては寂れすぎなところ。

こんな場所、1月2日から人なんか来る場所じゃないだろうと思っていたら、鎌を持って藪漕ぎフル装備のおじさんが石柱を熱心に調べていました。

「陸軍省」「同補助手 陸軍技手佐久間謙一」「砲台標高貳十七米?八拾???」と書かれています。フル装備おじさんは4面全てを丁寧に観察して写真を撮っていました。

明治時代の陸軍の砲台跡で、この手の砲台跡は広島湾の中で一番幅の広い水道になっている厳島海峡を睨むように設置されたものが、宮島と江田島の両岸に多数見つかります。が、ここにこれほどしっかりした砲台跡があるとは知りませんでした。

フル装備おじさん、やたら詳しくベラベラ喋るので「社会科の先生ですか?」と尋ねてみると「いや、ただのマニアです」と言われました。正月2日に江田島で砲台巡りをしているなんて、紛れもないマニア。

最近まで人の手が入っていた様子はあるのですが、ここしばらくは手入れされていないんでしょうか。独特の雰囲気に飲み込まれ始めています。

砲台跡にしては小さな丸い空間だなと思ったら「ここは測距儀を置いたところです。ここで敵艦までの距離を測って、下の電算室へ送っていたようです」と。勉強になるなぁ、修学旅行みたいです。

海側を見ると、宮島。普段野宿している浜が丁度真正面の対岸に見えます。右手の手前にある大奈佐美島にも砲台が設置されていた跡が残っているそうです。

解説がなかったら、これを砲台の跡だと思うでしょうね。

弾薬庫。

広場。ここ、もともとは自治体が管理していた公園だったのですが、平成の大合併後に周辺を開発したり失敗したりして手をつけなくなったまま現在に至るそうです。ここへ来る手前に海水浴場を主体としたレジャー施設がありましたが、そういうものを作ったおかげで4基あった砲台はここしか残っていないそうで‥マニアなおじさん、どれだけ詳しく教えてくれるんでしょうか。

記念館と書かれた豪の入り口。

中には今時の電気のスイッチとスポットライトが設置されていました。以前は写真でも展示していたのでしょうか。ライトが全部内向きなので何か立体の展示物でもあったのかもしれません。

帰ろうとしたら、「岬の先までいけますよ」と教えていただいたので、道なんだかなんなんだかわからない繁みを進んでみました。

岬の先端は水際まで降りて行ける岩場。冬装備でゴワゴワしているから降りませんでしたけどね。

岬から少し戻って周辺をくまなく探索してみると、海へ向かって大規模に道が崩れた場所がありました。夏の水害の影響は島の至る所で見られて、ここへ来るまでにも何度も迂回させられました。ここもバイクでは通れそうですが、地盤の様子がちょっと怪しいので通過するのはやめておきました。

ちなみに衛星写真を見ると、この崩落した道の先にはプール付きの豪邸が1軒建っています。私邸でしょうか?プライベートビーチに桟橋まで伸びています。「道路が崩れて寸断されても、マイクルーザーで海上を往来できるから平気」とかいうお金持ちが住んでいるのかもしれません。

途中で道を歩いている砲台マニアのおじさんにまた会いました。たまたま道の分岐があって「これ登るとどうなってるんですか?」と聞いてみたら「この先にも砲台跡があるけれど、バイクは無理だからやめておいた方が良いよ」と言われました。入り口を覗いてみるだけで滲み出ている廃道感‥これはこれは‥行けるところまで行ってみるしか!

車では絶対に登れない道が延々続いていました。夏場は草が茂ってバイクでも厳しいんじゃないでしょうか。

つづら折れを何度も折り返して山頂にたどり着くと、半地下の弾薬庫がボッカリと大きな穴を開けていました。それも何箇所も。バイクを降りて歩いてみましたが、規模がものすごく大きい。

道だったんだろうなというところを歩いていると、大きな構造物。広いアーチの空間をもった倉庫のようなものがいくつも並んでいます。

全く整備されていない様子でかなり不気味でしたが、中へ入ってみました。奥が深い!

一番奥の空間には、平成の間ずっと放置されていたんじゃないかというような自動車が投げてありました。

薄っぺらい内装、時代を感じさせるハンドル。

ここへ来る道程を考えても、人が来る場所ではないです。もちろん、野宿したくなるような場所でもありません。

廃道の入り口から登って山を降りるまでを動画にまとめました。

沖見町の海岸線をぐるっと回って呉まで帰ろうと思っていたら、途中の道路がガッポリと崩れ落ちていました。向こう側から自転車がやってきて途方に暮れている様子でしたが、ちょっと目線を離して再び自転車の人をみると、なんと崖下に自転車を抱えて降りて、こちら側へ登って来るじゃないですか!道路は崩れても、人の往来はできるように階段や通路は作ってあったんですね。この方、岡山のバイク乗りの方で、ちょっと立ち話‥のつもりが話が盛り上がって30分くらいの立ち話になってしまいました。岡山国際サーキットを走っていらっしゃるそうですから、広島の朝羅漢組の方とひょっとしたら繋がりがあるかもしれませんね。

以前GROMで走った時に、江田島南部の陀峯山の景色が良かったという覚えがあったので、フェリー代を節約して呉経由で下道自走で帰るついでに寄ってみました。天気が良いと、瀬戸の島々を見下ろす高台に登るのは楽しいものです。

山を下る途中の天狗岩といわれる岩場。急峻な岩場の崖になっていて、安全柵もなにもないので肝が冷えます。

写真じゃ伝わりませんが、吸い込まれそうでちょっと怖いくらい。

この数年で何度もアタックして見つけられなかった早瀬大橋のたもとのキャッシュ。これまで表記の座標がずれていたみたいで、最近座標が更新されていました。おかげで今回は瞬殺してジオキャッシング初め。

呉のアレイからすこじま公園に寄って潜水艦の写真を撮ると、日差しのせいかジオラマみたいな写真になりました。

この後、大和ミュージアムのあたりで「何時に帰る?」と妻から電話があったので話していると、両手いっぱいに荷物をかかえたおじさんに「広島まで何キロありますか?」と声をかけられました。24kmあります、と応えると「財布を落として電車に乗れない」「岩国まで帰らなくちゃならない」と言われるので、新手の物乞いか?とも思いましたが電車賃1600円をお渡ししました。1030円のフェリー代をケチって、1600円を見ず知らずのおじさんに差し上げるというオチのついたところで、陽が落ちて暗くなった頃に帰宅しました。

野宿場所のロケハンツーリングだったはずなのにいつの間にか廃墟巡りになってしまいましたが、お昼に江田島に渡って、陽の短いこの時期だというのにお腹いっぱいになるまで楽しめるツーリングでした。まだまだ身近にたっぷり不思議なモノが隠されているんですねぇ。これからもどんどん家を出て行かなくては!

2 Comments

矢田貝 佳克

自転車担いで来た者です
先日はありがとうございました!
YouTube等 拝見しました
いゃ~素晴らしい♪参りました 笑
私も見習いますね~

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tsugataku

>矢田貝さん
先日はどうも長話をありがとうございました。
バイクに乗っている限りまた何処かでお会いできるかもしれませんね。できれば北海道でお会いできると良いなあ、と思いますw

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