HIACE ディスプレイオーディオのその後

Pormid製のPRA106というディスプレイオーディオをハイエースに投入して3週間ほど経ちました。九州往復の長距離運転もしてみて従来のカーナビとの違いや使い勝手も見えてきたのでこの製品についての気づきのメモ。

製品概要

この製品はカーナビというよりは、AndroidOSで動く車載タブレットといった製品です。通常のタブレットと違う点は起動した直後の画面が自動車用として使用するためスピードやラジオなど表示のインターフェース(ランチャーとナビ部分意外は変更ができない)になっているところ。それ以外は正直12インチのアンドロイドタブレットを張り付けて使うのと内容的には大した違いがないように思います。まぁ、夏場の熱対策など車載することに特化しているんじゃないかと期待できる面はただ単にタブレットを張り付けるのとは違った専用品としての安心感があります。

大画面高機能の割に車体に挿し込む本体サイズは1DINなので、2DINの開口部がある車の場合下半分(または上半分)が空いてしまいます。うちでは1DINの小物入れを本体下の空間に挿し込んで使っています。この位置にある1DIN分の小物入れはちょっとしたものを突っ込んで使うのにとても便利です。

テザリングが可能な携帯を使っているのであれば携帯にWi-Fiで接続して使用する、またはBlutooth接続でCarPlayやAndroid Autoを使用するという使い方が基本です。また、ディスプレイオーディオ用に通信用のシムカードを挿入すれば携帯電話の電波に頼らなくても単体で通信が可能です。

テザリングなしでのナビゲーション

ナビアプリは専用のものが用意されているわけではなく、Wi-Fi接続であればGoogleマップやYahoo!カーナビなどの地図アプリを本体にインストールして使います。僕は普段からバイク用に携帯で地図表示をするのにOsmAndというオープンストリートマップ系の地図も併用していますが、この地図アプリは予め地図データを九州全域、四国全域、中国地方全域といった単位でダウンロードしておくことができます
GoogleマップやYahoo!カーナビではテザリングした携帯の電波を使って常に地図データをロードする必要がありますし、通信圏外に出ると地図画面の更新やナビの設定ができません。でも、OsmAndを使えばテザリングに頼らなくても、ディスプレイオーディオ単体で地図表示やナビが可能です。これは頼もしい!災害時など携帯の電波が期待できない場面で、スタンドアローンで使えるというのは非常に意味があります。

便利になった点

ディスプレイの裏側側面に給電できるUSB-Cポートが2つ、マイクロSDカードスロット、USB-Aポートがあります。本体裏側からもUSB-Aポートが引き出せて、この線を使ってメーター横のスペア スイッチ ホールカバーのひとつを加工してUSBポートを追加しました。
これまではシガソケットにUSB給電のアダプタを接続して、何本もUSBケーブルを接続させてごちゃごちゃしていましたが、これらのポート類のおかげでシガソケットからの給電出力は必要がなくなったため、見た目にかなりスッキリしました。

ディスプレイ部を上下方向に数段調整ができ、上下左右方向に首振りができます。おかげで正対とまではいかないまでも、ディスプレイを極端に斜めから覗き込むような角度にならなくて済みます。

動画視聴や画面操作のレスポンスは快適です。遅延やカクつきなく使うことができます。地図の表示に時間がかかる時があるのは通信速度の問題なのか本体の問題なのかはわかりません。

車のキーオン後、即起動します。待たされる感はありません。

不便な点

ディスプレイは狭額でメーカー名さえプリントされていなくて超スッキリしています。これはこれで良いのですが、操作のための物理ボタンが一切ありません。音量操作さえ画面タッチの操作なので、この点は走行中に音量を調整したい時など非常に不便です。
ハンドルにリモコンがついている車ならリモコンの操作を学習させることで操作ができるようではあります。

今のところ音量が車のキーを入れ直すと基本設定にもどってしまいます。どこかで設定できるのかもしれませんがその操作画面を見つけられていません。これはこれで便利な面とも言えるかもしれませんが任意で再起動後に設定を引き継ぐのか引き継がないのか選べるようになっていると良いです。

イコライザーアプリが標準でインストールされていて音質の設定はかなり細かくできるのですが、他のアプリと二画面表示することに対応していないアプリなので、バックグラウンドで音を流せるアプリを使用している最中でないと音を聞きながらのグライコ操作ができません(無課金YouTubeとかはダメ)。

電源投入後に起動してくる専用画面は速度表示・ラジオ・任意のアプリの画面・4つまでのランチャの4分割されていますが、ほとんど使い物にならないと言ってもよいです。何を表示するかの編集もできなくはないけれどそれでも使い勝手が悪いので、起動後は即任意のアプリの全画面表示、または2分割表示に切り替えて使っています。

総合評価

気になる点を抱えてはいますが、本体へアプリのインストールが自由にできて、画面がデカい、反応速度が良いというだけでも総じてカーライフのQOLは爆上がりでしょう。

ディスプレイオーディオの中では高価格帯と言えるモデルです。それでも国産メーカーのカーナビに比べれば半額かそれ以下の値段です。アンドロイド携帯やタブレットを使い慣れているなら操作に迷うことはないと思いますし、iPhoneユーザにもアンドロイドOSは新鮮に映るインターフェースなのではないでしょうか。

カーナビの買い替えを考えている方へは、是非。お薦めします。

2 Comments

TOK

Googleマップも数年前から日本でも、予めダウンロードしておくオフラインマップが使えますよ

返信する
tsugataku

TOKさん
コメントありがとうございます。ええ、GoogleMapのダウンロード運用は存じているのですが、OsmAndはそもそもが広域な地域データをあらかじめダウンロードして使う前提の地図アプリなので、「いざという時」にも安心という意味合いで紹介させていただきました。評価にニュアンスが含まれていませんね。申し訳ありませんでした。

返信する

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です