GB250 キャブレターメンテ

仕事を終えて、カブばかり乗っていたので久しぶりにGBに乗ってみました。広電宮島口の新しい駅舎の運用が始まったというのでちょっと見物。

従来の駅舎でもJRの宮島口と比べれば十分フェリー乗り場に近かったのですが、新しい駅舎はもっと隣接しています。

古い駅舎。長い間お世話になりました。

ここへ来る途中、キャブレターのバキュームピストンの張り付きが起こりました。張り付きが起こるとアクセルを開けて負圧がかかってもバキュームピストンが上がらなくなるので混合気の流量が絞られて、6000回転以上はほとんど吹け上がらなくなります。湿度の高い日に発生することが多いように思います。
発生直後なら空ぶかしで無理矢理回転数をあげることで(アクセル開度を多くして負圧を高めてやることで)一時的に解消することはあります。また、エアクリーナーボックスから指を突っ込んで張り付いたピストンを上へ上げてやると直るのですが、一度張り付き始めると癖のように突然発生するので根本的な解決が必要です。

平日、仕事を終えて食事を摂って、宮島口へ行って帰ってからの作業開始。

GBのエンジンというか車体、本当にバイクらしい。素敵。

古い自分のブログ記事を参考にしながらエアクリーナボックスの5本のボルトを抜いて、エアクリーナボックスを後ろに引いてキャブを抜き取りますが、車体から取り出そうとしてもいろいろ引っかかって抜けてこない。抜きやすい向きに回転させて‥と古い記事にあったのですが、どの向きだか覚えてないし。

結局エンジン側のインシュレータを外すことで簡単に抜き取れました。

びよーん。

キャブを後方から見た状態。エンジン側のシリンダー壁に縦筋が入っています。

ピストン側にも縦筋。前回コートしたものもかなり擦れて地のプラスチックが出ています。どうもGB400だか500だかはこのピストンが金属でこの手の問題は起こらないようなのですが、あれだけ売れて数の出ているGBでなぜ最後までここを改善しなかったのか。悔やまれます。

ピストンのエアクリーナーボックスの側は特に問題なし。ピストンが負圧でキャブ側に引き寄せられながら上下に動くことでいろいろ摩耗したり引っ掛かりができたりして起こる症状のようです。

ダイヤフラムとジェットニードルをマスキングして、シリコンオフで脱脂。この時点で古いコーティングが結構拭き取れます。ガソリンには耐えるようなのにシリコンオフには負けちゃうのね。

モリドライスプレーを塗布。今回は3回塗布しました。コートが厚ければもちもよいだろうと以前厚めに吹いたことがありますが、シリンダーとのクリアランスは結構狭いようで、ピストンがひっかかって動作しづらくなったので、薄めにしています。

毎日乗るなら別ですが、僕みたいに他のバイクも乗りながらたまにGBに乗るみたいな使い方なら1年以上は快適に走ります。

翌朝、ワイヤブラシで腐食とも汚れともつかなない表面の堆積物を落としておきました。30年前の車両のキャブとしては許せる綺麗さだと思います。

インシュレーターがなければ抜き差しは難しくない。

何が正しい方法か分かりません。分からないながら勘と経験で取り付けていきます。今回はエアクリーナーボックスへ先に取り付けて後ろ側へ思い切り寄せた状態にしてから、

インシュレーターを横から差し込みました。インシュレーターを止めている3つのボルトのうち、下のボルトが地味に回しにくい以外は問題のない方法でした。

組み上がり。そのまま出勤に使ってみました。以前より吹け上がりがスムーズです。キャブって不思議なのはジェット類を外して何するわけでもなく組み直すだけで調子が良くなることがあって、今回もバキュームピストンのコーティングのしなおしで以前よりも少しスムーズに動くようになっただけだと思うのに体感できるくらいパワー感があがります。ほんのちょっとしたことなのだと思うのですが、こう考えると吸気系に限らず普段からのデリケートなメンテナンスが楽しくバイクを走らせるためには大事だな、って思いますね。

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