バイクのラインナップ

バイクのラインナップをどうするか問題。一般的には家族や身の回りの世間の理解、保管場所、購入や維持の金銭的な問題によって制限を受けるけれど、それらの制約がもしなくなって好きにバイクを買っても良いよ、となったとしても、自分がバイクとどう付き合っていきたいか、というビジョンを自分自身が明確に持たなければラインナップの選びようがない。

ビジョンなんてものはもともと身についているものではなく、最初は漠然とした憧れでもバイクに実際に乗ってみる事で、自分の走るステージや好きだ嫌いだという基準が出来上がってくるものだと思います。

ここで、自宅を建てて以来のこの15年間のバイクの好みの変遷とラインナップを振り返ってみます。

2010年

もともとはNSR250Rでモトジムカーナ、TDM900で通勤やツーリング、という2台体制前提で自宅のガレージの大きさを決めました。写真にはNSRが2台写っているけれど1台は外装を含めた部品取りとして調達したものなのでこの後全バラされます。

自宅のビルドインガレージはバイクの保管のため、というよりはバイクの整備のために用意したガレージで、広さは6畳ほど(普通車が収まる程度)。バイクを整備するにも広すぎず狭すぎずで丁度良い広さでした。

このくらいの台数なら、庭にバイクを並べていても近所の方から「ちょっとバイクの好きな方なのね」程度で済んでいたと思います。

2013年

TDM900を手放して、NUDA900RとNSRの2台体制になりました。

NUDAで毎日通勤するのはさすがにどうかと思ったので、同年夏にGROMが増えました。初めてのミニバイク。

これが予想外によく走るバイクで、通勤だけでなく近隣のツーリング、特にこれまで魅力が分からなかった瀬戸内海の島々やオフロードを含む山奥を探訪するのには最高なバイクで、これまで大雑把に塗りつぶしていた頭の中の地図の解像度が一気にあがっていきます。

この年、車もハイエースになりました。手持ちのバイク3台が積めるのはとても頼もしい限りです。

2015年

NSRでモトジムカーナを続けるのが辛くなってきたので、引退のつもりで手放して、GROMでジムカーナをしてみようと2台目のGROMを購入しました。

1台減って、1台増えただけなので、

NUDA+GROM+GROM の3台体制。

このころから、エンジンを当たり前のようにバラバラにしはじめます。ガレージのありがたさが身に染みました。

2017年

ここにツーリングセローが増えた。というか割り込んできました。バイクライフに大きな転機を迎えます。

これまでオフロードではGROMで行けるところまで攻め込んでいくという遊び方をしていましたが、どうしてもその先へ、という思いが芽生えてきました。そこで、セロー。GROMの限界のその先へ‥と期待したものの、意外なことにGROMで辿り着いた地点までもセローでは入り込めないことが多く、ここから軽さと足つきの良さは正義だということを知りました。とはいうものの、セローはすごい。本当にどこでも走れる気がする。パワーのなさにネガティブさを覚える時もありますが、かえってそこが楽に走れて良いと思う時もあって、懐の深さを思い知らされました。

当初セローが増えてもGROMはハイエースに積みっぱなしにしておけば全台屋内保管できるだろう、とか考えていましたが、車への積み下ろしはなんだかんだ面倒で、結局ガレージにバイクが溢れかえってガレージの使い勝手が悪くなる、という転機がやってきたのもセローがきっかけです。

NUDA+SEROW+GROM+ジムカーナ用GROM の4台体制。何でもできてどこへも行けるという布陣。

2018年

突然XL1200Cがやってきました。親父が乗っていたハーレーを降りたので、それを預かったというものです。存在感ありすぎ、というより大きすぎて他のバイクがガレージに収まらない。

置き場に困るので、近くの教習所に展示車として提供しているうちに買い手がつきました。

ジムカーナ用のGROMがエンジンブローしてしまったので、キャブ車のVTRを手に入れて作り始めました。

この時点でNUDA+SEROW+GROM+ジムカーナ用VTR の4台体制。

大型車+トレール車+ミニバイク+特殊車両というバランスの良いラインナップ。

2020年

昔から好きだったGBが増えました。古いバイクですが、直しながら綺麗に乗ってやろうという目的で購入。秋にはVTRを手放してCB250Rに乗り換えました。大型バイクで出かける機会が減ったので、NUDAを手放しました。

SEROW+GB+GROM+ジムカーナ用CB の4台体制。250ccのバイク3台とミニバイク。

2021年

一度乗って、その乗り味が忘れられなくていつか乗りたいと思っていたKTMの690DUKEを購入しました。年齢的にも今乗っておかないとこの手の大型バイクを操って楽しむのが難しくなるんじゃないか、と思って増車。

690DUKE+SEROW+GB+GROM+ジムカーナ用CB の5台体制

690DUKEはスプリンターとしての色が強いけれど、意外と長距離も乗りやすいのでツーリング装備してTDMの延長としても使えます。元が軽いのでいろいろと非常に使い勝手が良いバイクです。

2022年

CB250Rを手放しました。これでジムカーナ専用機がなくなります。

SuperCub110を手に入れました。
690DUKE+SEROW+GB+GROM+カブ の5台体制。

カブはセロー・GROMと並んで人生の転機となるバイクです。軽い、よく走る、そしてよく化ける。触れば触るほど良いバイクに化けて見た目からは考えられないようなパフォーマンスの高いバイクになっていくのです。

ジムカーナ用バイクがなくなったところにカブが潜り込んできたという状態ですが、この時点で、手持ちのバイクのラインナップに被りが生じてきました。690とセローは走るステージが違うとして、GROMとカブは結構被る。カブが面白くてGROMの出番が減ってきました。

2023年

セローを手放してCRF250Lを購入。
690DUKE+CRF+GB+GROM+カブ の5台体制。

このラインナップだと出番があるのはCRFとカブばかり。他のバイクはだんだん乗らなくなりました。

2025年

GROMとGBを手放して、手持ちのバイクは

690DUKE+CRF+カブ の3台。

被りのない、非常に良いバランスだと思っています。が、690DUKEのパワーももう必要ないので、これも手放しても良いと考えています。すると、

CRF+カブ の2台。ちょっと寂しい。

自力で遠出するのに心許ないけれど、そこはハイエースの出番かな、と。

ただバイクだけでなんとかするなら、CRFの立ち位置の底上げを狙って、

DRZ400S+カブ もありかな、と。でもオフロードへ行くバイクの重さが増えるというのもいまひとつな感じもあるので、ここは、

CRF+カブ+KTM 390 AdventureR というのも新しい組み合わせ。CRFと390が被りまくりですけれど、CRFは近所遊び、390はロングツーリングに振るという方向のラインナップ。

何にしてもバイクに限った話ではありませんが、何を買おうか、ラインナップをどうしようかと悩んでいる時が一番楽しいと思います。揃ってしまうとそこから先、それが当たり前になってしまうので意外と楽しさというものは得られません。

そして教訓。バイクは増やすのは簡単だけれど、減らすのは難しい。

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