九州GWの旅 1日目

これまでにない旅行スタイルとして、フォールディングバイク（折りたたみ自転車）を車載して旅行に行くという試みをしてみました。
「徒歩以上・バイク以下」の速度と密度で行く先々を堪能するのが目的です。
いつものように（？）大まかな目的地は決めましたが、あとは天気と気分次第で道程の決まる旅。

まずは福岡の海ノ中道を訪れてみました。

突端にある志賀島を一周しようと試みましたが、自転車ビギナーにとっては玄界灘を吹き荒れる向かい風はあまりにも過酷だったので島に上陸しただけで断念。入場料を払って「国営 海の中道海浜公園」のサイクリングコースを走ってみました。

志賀島に比べるとここはパラダイス。ものすごくきれいに整備された広い公園内を、アップダウンの少ない自転車専用道が複雑に巡っていて、家族連れでも安心してたっぷり楽しめる施設です。

海沿いには玄界灘を堪能できる展望台があり、観覧車やジェットコースターをはじめとした遊園地や広～い芝生広場や遊具もあります。お勧めは普通の動物園よりも動物を間近に見ることができる動物の森ですね。とにかく、子どもをつれて是非遊びに行きたい施設でした。

今日の目的地である呼子へ向かって福岡市内へショートカットしようとしていた矢先、Ryocoが「あ、あれ」と指差したのは「ぐりんぐりん」。たまたま福岡アイランドシティをショートカットのルートとして選んでいたのでした。

「ぐりんぐりん」は先日安藤忠雄さんが出演していた番組で紹介されていた「環境と一体化する建造物」です。丘のような曲線を描く建物は、屋外が自然と屋内に、また屋内が自然と屋外へつながる構造で、屋上緑化というよりは建物そのものが緑と太陽発電パネルの下にあるといった状態です。
思っていたよりは小さな構造物でしたが、埋立地にほぼ作為的につくられた近代的な環境と相まって、「カッコイイ！」と思わせるには十分なものでした。新し物好きな自分としては、近所に住んでみたいと思ってしまったもの。

さて、福岡から1時間少々で唐津を抜けて呼子へやってきました。
呼子といえばイカの町。というわけで自分としては恒例のイカの活造りを頂きました。
箸でつつくと動いて色が変わるとか、ゲソに醤油をかけるとクネクネするとか、口に入れると吸盤が吸い付くとかは以前どこかで書いたように思うのですが、今年は生きたまま生き物を頂くということになんだか素直に喜べないものがありました。生きるための糧として生き物を食べるわけですが、食べる対象が「まだ」生きているということをものめずらしさだけで楽しむのはどうも‥生きていることを楽しむなら、「ちゃんと」生きていることを楽しめばいいじゃん、と考えてしまいました。

いつも訪れるのは呼子の港の奥の方にある「河太郎」。この10年、イカの活造り定食の値段は変わってませんねぇ。いつも2階の広間に通されますが、1階の座敷の方がいけすで泳ぐイカを目で楽しむことができるのでお勧めです。

魚の日干しは空をクルクル飛んでいるトビ対策のためか、網の下側に並べているのですが、猫がそれを下から両手でつかんで持っていっても露店の婆ちゃんは気にしないのどかなところ。
夕方、露店も店じまいを始めた頃にイカの一夜干しを1杯購入しました。

あとは宿泊先を決めなくてはなりません。日暮れ前、呼子の先にある加部島へ渡ってみました。

牧場の先にある絶壁上にキャンプ場が広がっていて、一晩中吹いている風の中でなかなかダイナミックな夜をすごせるところなのですが、まだ風呂に入っていないので入浴施設がないことを理由にここでの宿泊はあきらめました。
結局少し先へすすんで玄海町立のものすごくきれいな温泉施設のある駐車場で車中泊となりました。

晩御飯は済んでいるので、あとは一夜干しを炭火で焼いて食うだけ。
ものすごくみずみずしくて驚くほど食べやすいイカでした。

いつもなら外泊慣れするのに数日かかるのに、今回は自宅にいるかのように気持ちよく就寝。

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