四国アドベンチャーラリー当日。
いつも通りの時間(というのは4時)に目が覚めて、日の出前から街を徘徊してキャッシュを拾っていると、とあるキャッシュであやのすけさんとばったり出会ってしまいます。やぁね、早起きおじさんって。
前日から大洲の街中は気持ちが悪くなるくらいの大型アドベンチャーバイクパラダイス。欲しい欲しいと思っていたテネレ700なんて広島じゃほとんど見ないのに、この朝だけで何台見ただろう‥実際に実車を目の前にして大きさを実感してみると、うちのガレージにはちょっと大きいし、200kgを超える車体は僕には重たい車両だなとあきらめがつきました。今とこれからの僕にはライトウェイトツーリングマシンがぴったりだな。現地までの移動はトランポで運べばいいや。
会場到着。上の写真だとスカスカですが、この後ガチガチのマシンで溢れかえります。純正・無改造なマシンなんか探して見つけるのが難しいくらい。
最近のハスクバーナのマシンがこれだけ並ぶだけでも圧巻。
BMW集団。セローが恐ろしく華奢に見えました。
開会式。大会主催者だけでなく県や市の協力者のご挨拶もあって、オフィシャル感が非常に高い大会です。とにかくこの大会開催までこぎつけた方々の見えないご努力はそれは大変だったろうと思えますし、本当に感謝しかないです。
スタートはゼッケン順に5台ずつ、1分間隔でのスタートです。
競技前に知らされていたことは、
- チェックポイント(CP)通過時間を過ぎると足切りがある
- アベレージで30m/h以上で走らないと時間切れになる可能性がある。
- コースは当初CP通過時に次のルートが示されるということであったけれど、全コース出走前に携帯上確認ができ、走行中も携帯のルートを確認しながら既定のコースをなぞるように走ることとする。
- 今回のアドベンチャーラリーでは競技性<趣向性に重きを置いてナビゲーションを容易にしている。具体的には『主催者が作成したGPSルートを正確に追っていく』
というもの。
‥で、スタートラインに立ったのですが、そもそもの走る目的は結局何なの?タイムトライアルなの?スタートから30分くらいは一般道を抜くに抜けない千鳥ツーリング状態で、みんなタイム気にしてないの?日本人らしく整然と並んで進んでるの?どうしたもんかがわからないまま、悶々とした気持ちで最初のダート区間に突入しました。
ダートに入ってしまうとさすがに隊列はバラけましたが、ここでもコース内で抜いて良いものなのかどうなのかがサッパリ。「足切りが発生する可能性が高い」と事前に言われているので、気持ちは焦ります。
単独走になって、ハスクバーナのマシンが追い付いて来たので先行してもらいました。後ろから観察してみると、コーナーまでの直線は全開、コーナー手前でリアをアウト側に滑らせて向き変え。真似してみると、ほほう、たまにうまくできる。どうラインをとったものかいろいろ試してみた結果「オンロードのコーナーでリアタイヤが通るラインにフロントを乗せて尻を振るターン」がマージンも残ってリスクが少なく、曲がりやすい。ハスクだとターンが終わったあとゴリゴリ強烈加速していくけれど、セローだとギアの選択やら回転数やらそもそものパワーのなさやらで気持ちよく立ち上がるのが難しい‥でも速度殺しきらないで曲がれると気持ちよく立ち上がる。なにせコーナーの数が尋常じゃないので、何度も何度も繰り返し練習できる。曲がり方のバリエーションが増えるとこれまた楽しいのね。これだけでも参加した意味があったわ。ハスクの人、アリガトウ!
CP1に到着すると、お弁当やチェック用のステッカーがまだ到着しておらず、待ち時間が発生しました。到着車両のゼッケンの確認と到着時間の紐付けをしていないので、この時点でなんとなくタイムトライアルじゃない‥というか順位チェックはムリということに気がつきました。CP1からのスタートも弁当食べ終えた順で‥というのを知ったことで、ここからこのイベント本来のツーリングのようなラリーが始まったように思います。
それでもあやのすけさんと前後入れ替えたり、他の参加者と分岐ごとに抜いたり抜かれたり。それなりに目を三角にして走りましたが、路面がとにかくフラット。フラット詐欺ではなくホントに初心者でも時間さえかければ問題なく走破できる路面がひたすら延々と‥どこまでも続く超絶幸せな時間が流れていきます。攻めて速く走ろうと思えば、余計なことを気にせず走りに完全にフォーカスできる。タイムトライアルじゃないんだよ、と言われても、タラタラと走るのはちょっともったいないようなコースが続きました。
CP2通過。あやのすけさんのマシンが‥いやあやのすけさんも全身泥をかぶって林道カモフラージュされてる!まるでベテランか自衛隊員みたいだ!ヌルヌル路面にフロントを取られてスッ転んだそうで‥。
オンロード区間も1.5車線舗装林道が続きます。いつも近所徘徊で走っているような道です。気持ちよく「いつも通り」走らさせてもらいましたが、この区間の僕とあやのすけさんのアベレージは他車に比べると相当なもんだったと思います。
CP3を13時に通過。スタッフの方に「速すぎますよ、もっと林道を楽しんで!」と声をかけていただいて、ふっと憑き物が落ちるように我に返りました。延々続くように見えたルートもあともう少しで終わってしまいます。
ここからはペースをかなり落として、途中で写真を撮ったりしながらいつものツーリングペースで走りました。
いや、終わってしまうのが、なんとももの悲しいというか切ないというか‥ずっとこの道を走っていたい‥そう思わせるCP3後のゴールへ続く林道。
休憩も、気持ちの良さそうなところを選んでたっぷりと。
もう、ルートの残りの距離を確認するのも嫌になります。今になって飛ばしすぎるんじゃなかった‥と後悔。
平野部(といっても盆地の)に降りてきたとたん、日本の夏がやってきた‥ここへ来るまでの林間部は木漏れ日の下で汗だくになるような暑さとは無縁の世界。7月開催を猛烈に心配したのは、杞憂でした。
熱気なんだか哀愁なんだかよく分からないモヤモヤにまとわりつかれながら、軽く大洲の街外れの道を走って、ゴール!四国アドベンチャーラリー01、完走!
ゴール直前で、ナックルガードのバーエンド側のボルトが脱落しているのに気が付きました。どこで外れたか分からないくらい走りに集中していました。
終わってしまうと、猛烈な林道ロス‥どっぷりと常にちょっとしたリスクと隣り合わせで‥でも自分からあえてそれに近づいていくような走りを続けたのは、なかなか語彙力を試されるような魅惑がたっぷりとあったようです。うわー、やばいな、語彙力。「超楽しかった」としか言いようがない。
後夜祭。普段食べなれないモノを食べ、早めに就寝したものの、変な興奮と疲れと脂身とアルコールのせいでグダグダした一晩を過ごすことになりました‥。
四国アドベンチャーラリーは、最高に楽しかったよ。楽しかった思い出、伝わるように全部書けたかな?
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