NUDA900R 納車のための整備

うちのNUDAをお譲りするにあたって既知の問題点にあげていた、「しばらく走行するとたまにエンジンが吹けなくなる」という症状が、お譲り先が決まってECUのリセットをしてもらった帰りにひどくなってエンジンがストールするという状態にまでなってしまいました。このままお譲りするわけにはもちろんいきませんので、トラブルシューティングです。

ECUにはエラーログが上がっていなかったので、プラグの不良を疑ってまずプラグ交換をすることにしました。と、気楽に考えましたがNGK LMAR8C-9というプラグが調べた限り国内ではすぐに手に入らない。純正品として取ると1本4000円近い値段なので、amazon.comでオーダーしましたが移送ステータスが全然進まないので、ebayでも発注して、2週間で到着しました。

プラグ交換のためにはエアクリーナーボックスをずらす必要があって、そのためにシートレールと一体の燃料タンクをずらす必要があります。なかなか腰が上がらない作業ですが、今回は先方をずいぶんお待たせしていることもあるので作業もサクサクと進めます。

覚悟を決めて取り組んだせいか、ここまでのアクセスはあっという間でした。上の写真、燃料タンクが後方へずれていて、エアクリーナーボックスがフリーな状態になったので持ち上げています。

以前の交換記録にも上げましたが、ダイレクトイグニッションがかなり長くて、その先にプラグ、ですから普通のプラグレンチでは届きません。14㎜のソケットにエクステンションをつけて差し込むことになります。

新旧比較。見た目ではそれほどトラブっていなさそうですが、以前NSRでも最終的に見た目なんでもないプラグが原因だったトラブルがあったので交換します。

プラグの抜き取りも奥側はエアクリーナが邪魔でまっすぐプラグレンチで抜き出すのが難しいので、マグネットを使って吊り上げました。

組戻し。エアクリーナやガソリンタンクや補器類が車体の形状のままにびっしりと収まっています。効率よく積み上げたテトリスのようです。

走行してみて‥最初は快調すぎるくらい快調でした。そのまま出勤しようかと思ったら‥途中でガボガボいいはじめたので引き返しました。しばらく無理して走ると何事もなかったように気持ちよく走るようになる‥症状は以前と全く同じです。原因、プラグじゃなかったようです‥。

あらためて入庫。

ECUにエラーは上がっていない、ということは車体は正常に動作しようとしている。プラグは新品。動作不良を起こしてもしばらく走ると元に戻る、ということは物理的に壊れてしまって元に戻らない状態ではない‥というあたりで似たような症例がないか調べてみると、「ハンチング」というエンジントラブルと症状が似ていました。原因にひとつに「センサーからの異常信号にECUが反応してECU的には正常動作をしているのがエンジンの吹けあがりに異常をきたす」とあります。インジェクターあたりの汚れもありうるな、ということで、吸排気系の汚れ疑ってみました。ついでに燃料の供給ラインもチェック。

頭を使わなくても良い外装の取り外しという面倒で機械的な作業の間だけ、動画などを見ながら。こうすると妙に未来的なマシンに見えますが、バイクもグラスコクピット化していずれこうなるんでしょうね。

今回は燃料タンクが一体になっているシートレールをずらす、のではなくて取り外します。チェーンブロックで吊りながら固定ボルトを外していきます。

ピギーバッグがついているNUDA900Rでは、このサスの別体タンクが引っかかってガソリンタンクが抜けません。なので、リアサスを外します。リアサスを抜くとスイングアームの支点から折れてしまうので、車体下部のオイルパンをジャッキで支えています。

とれた‥。こうなるともう車種の判別が難しいですね。

外した燃料タンク&スイングアーム、別の乗り物みたい。

というか、これだけでも車格はGROMのボディくらいあります。

エアクリーナーボックスを外しました。スロットルボディとエアクリーナをつないでいるインシュレータ、NUDAはバンド固定されていません。押し付けているだけです。ちょっとびっくり。

吸気側バルブ。マニホールドも全然汚れていませんね。

洗浄のためにスロットルボディを外したいのですが、ここで問題発生。このタイプのクランプの外し方が分からない。しかもスロットルボディ側とエンジン側とでタイプが違う。

これまた調べてみたら、下の方はイヤークランプという欧州車ではよく見られる使い捨てのクランプだそうです。使い捨て、ということは千切ってしまって構わないのですが、残念なことにこの幅の替えのバンドを持っていないのでできれば上を外したい。上の幅のバンドは持っているので、最悪千切ってもなんとかなる‥と思ってこじってみたら、

外れました。スプリング状でフック固定してあるだけでした。こちらは再利用可能。

スロットルボディ、外れました。もっと電子制御のパーツが付いているのかと思ったら、こちらは太い筒にインジェクターとスロットル開度センサーだけの超簡単構造。

燃料ラインもチェックして、主に外側を洗浄。

味気ない‥というか、こちらじゃなかったら問題の原因は排気側なんでしょうか。

リアショックの真下にあるラムダセンサー。場所的には外から見えるのですが、サスを取り付けたままだとアクセスが難しいところ。今回リアショックを外したので取り外すのも簡単でした。

ラムダセンサー。写真は洗浄してしまったあとですが、排気管の中にあるものなので、煤けて真っ黒でした。ECUの燃料供給に影響を与えているセンサーというとこのくらいしか思い当たりません。

いろいろ外したついでに普段手が入らないところも洗浄しておきました。といっても、年式のわりに内側も結構きれいでした。ガレージ保管って大事。

近所を徘徊。問題ない。今回の整備で明らかに結果が変わったということは、排気側のラムダセンサーが原因だった、という線が濃厚です。

外装を取り付けてちょっと遠出してみます。

NUDAに乗り始めて最初のころは積極的に長距離ツーリングをしたりしていましたが、GROMやセローに乗り始めてからはツーリングのスタイルが変わってしまってNUDAはもっぱら週末の朝駆け専用マシンになってしまいました。

動作チェックも兼ねて、普段引っ張らない回転数まで引っ張り上げてみる。2速全開で恐怖を感じて、3速全開はおしっこチビれそう。エンジン、抜群に元気です。現在ドライブスプロケット17Tですが、本来NUDA900Rはドライブスプロケットが16T(無印のNUDA900が17T)。16Tとか、キビキビしすぎで購入以来一度も戻していません。

モノに対する思い入れはそれほどないつもりだったにも関わらず、何度も何度も通った国道の一番紅葉のきれいな場所に車体を停めて眺めていると、なんだかしんみりした気持ちになってきました。ずいぶん楽しい思いをさせてもらったマシンです。最後まできれいにしてお譲りしたいです。

帰宅後洗車。洗剤を使った洗車は普段ほとんどしませんが、今回は埃をとるために泡立てて洗車して磨き上げ。

シャープな車体の中でも中央部分はぎっしりと機能が詰まっている感じがして、これぞバイクの造形美、という感じ。

ピカピカにして、いつでもお渡しできる準備が整いました。

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