NUDA900R 三瓶山ツーリング

平日代休。快晴。誕生日。というわけで1日好きにさせてもらいました。

僕はツーリングというものは朝6時には家を出なくてはいけないものだと結構本気で思っています。じゃないと朝の風景が一番綺麗に見える時間を逃してしまいますし、距離が稼げないじゃないですか。この日、朝5時半に家を出て、6時過ぎにはすっかり田舎の風景の中を走っていました。

ラジオでは「日中の気温は全国的に30度を超え、6月中旬並みの‥」とか言っていましたが、走っている界隈は10度。薄手のダウンジャケットを羽織ってもまだ肌寒い中を、それでも気持ちよく走ります。

低い太陽に照らされる水田が何とも綺麗で、何度も停まってしまいました。

寄っても離れても、水田って絵になります。

目的地を三瓶山にして向かっている途中、携帯でみているGoogleMapに「★」のお気に入り登録しているマークが近くにありました。はて、こんな幹線道路から外れた山の中に何をマークしたんだろう?と行ってみたら、オートバイ神社でした。

足湯もあるし、カフェっぽいものもあるし、ルート的にも面白い場所ですし、多分週末はライダーでいっぱいになるんでしょうが、僕はここに人がいる時に来たことがありません。

高さの揃った山並みが見渡せます。山並みだけ見てると複数データを一覧できるエクセルで作った折れ線グラフみたいですね。

ご当地価格?ちょっとお高いよ。

掛かっていた絵馬、一通りみてみましたが、気の利いた言葉は見つかりませんでした。なんかこう、500円かけた割には当たり前を願うものばかり。当たり前は大事ですけどね。「バイク10台が収まるバイクガレージ付きの家が建てられますように」とか500円で願うのは欲張りでしょうか。

途中、全力で阪神タイガースを応援している農家を発見。

俺のノコギリが火を噴く必要がありそうな山道や‥いや今回ノコギリ持ってませんでしたけれど、

狭い隧道や、

廃線の無人駅や、

とんでもなく田舎な風景を駆けました。

江の川沿いをしばらく走りましたが、カヌーを楽しめるような流れが穏やかなところはとんでもなくきもちのよさそうな風景。このあたり、だらだらとつまらない道が続くと思っていたのに、今日のこの風景でかなり見直しました。

三瓶山の周遊コース、普段は時計回りにまわるところを今回は反時計回りに回って東の原。気が付いたら霞の強かった景色はすっかりくっきり晴れて気持ちの良い空が広がっています。やー、赤いバイクで良かった。

時間的にかなり狙って到着した三瓶バーガーさん。話のタネに食べておこうと、今回はこれを目的に走ってきました。

平日10時の開店前でひっそりとしています、平日で、誰も並んでいません。お休みの日は開店前から列になっているそうです。

看板犬が出迎えてくれます。

初めて食べた三瓶バーガーは、受け取った瞬間から「‥これは‥肉?」な匂いむんむん。かぶりついてみると触感も味も肉感たっぷりです。試しにハンバーグだけかじってみると、それほどでもない。どうやらバンズの弾力とハンバーグのそれとの絶妙なバランスで、肉らしい食感を強調しているようでした。これはリピートしても良いですわ。お店混んでなければ。

西の原。

西の原。バイク全然居ない。

ここでも都会から来ると十分広々とした大自然!って思うようなところなんですけれど、阿蘇慣れしてしまうとダメですね。地域全体がちょっとおかしな風景つくってる、という感じは三瓶だけでは物足りない。

丸一日走ろうかと思いましたが標高が下がると気温が上がってきて、路傍の寒暖計が朝の天気予報通り、本当に30度を示すようになってしまいました。朝との気温差20度以上!

三次経由で帰るのに、高谷山の「霧の海展望台」へ寄ってみました。三次の市街地を見渡せる山頂は下草を刈ってハンモックが吊れそうな針葉樹がポツリポツリと立つ広場になっています。キャンプ場って書いてあるので泊まっても良いんでしょうね。

以前訪れたことのあるところのはずなのですが、記憶と全然違っていました。

三次は3本の川が合流するところで、それもあって秋から早春にかけて雲海が出やすいところということだそうで‥って川を調べてみたら江の川って書いてある。三次を流れる水は瀬戸内へ流れているのだと思い込んでいましたが、ここの水は江の川として日本海に流れている。その河口にある街が島根県の江津。なるほどなるほど。平面図だけみていても分水嶺がどこになるのかわからないので、これはなかなか気がつかないところだわ。

日本山岳会から図をお借りしてきました。

要するに、赤いラインはその界隈で一番高い山‥じゃなくて高い尾根を繋いだ線になりますね。大山あたりは岡山までものすごくだらだら広いw

そういえば今思い出しましたが、広島市の国道54号線の可部のトンネルが続いているあたりが分水嶺になるって以前聞いたことがありました。あそこから北側は日本海側へ水が流れているわけです。これ、ツーリングのテーマにできそうですね。

三次に寄ったのは外でもない、この大直線の写真を撮りたかったからです。カメラを構えているとババババババ‥とWR250Xに乗ったあやのすけさんがやってきました。突然始まる試乗会。

WR250X、セロー比ですが上まできっちり回るエンジンのおかげで、セローに比べて+15km/h、高速側の巡航速度を上乗せできる感じです。シートが高い以外は文句なし。あやのすけさんの腕もあるんでしょうけれど、一般道ならNUDAと走っても遜色のない走りです。セローと一緒にツーリングに行ったらご迷惑かけちゃうな、こりゃ。

近くの道の駅までご一緒して、軽くお茶して解散。このカラっとしてそれぞれが独立していてだらだらしてない感じ、いいな。

帰り道の途中になるので、湯の山温泉で汗を流して帰ることにしました。社会人になりたてのころからお世話になっている温泉ですから、もう30年近くのお付き合いです。

山の中にひっそりと、飾りたてることなくある温泉。ここは打たせ湯で有名ですが、湯というのは名ばかりで落ちてきているのは水。露天で5mくらいの高さから大量の水を落としているので打たれると結構な重さを感じます。この日は気温が高かったので、バイクに乗りつづけて痛くなった腰を中心に打たれてみました。ダダダダと打たれるのは結構効きますね。

温泉からの帰り道、石柱の裏に彫ってあった文字を見ると、昭和43年で明治100年だそうです。そうですね、明治は1868年からですからね。令和元年は明治151年ということになります。僕がこの日50歳。それを考えると明治のスタートってそれほど遠い日のことではないような気がしてきました。

久々に、大きいバイクでツーリングらしいツーリングができて楽しかった‥けれど。もう暑いなか無理して楽しいフリして走るの、やだな。これまで踏んできた経験から、自分が本当に楽しめるものを摘んで生きていこうと思います。

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