SuperCub 山口県横断&燃費

2020年式のスーパーカブ110(JA44)の燃費のカタログ値は67km/Lです。実際はカタログ値よりも良い燃費を叩き出せる数少ないバイクのひとつ。

僕のカブでは、以前広島から阿蘇まで下道で行った往路で68.4km/Lがでています。

ここ最近のパワーの出ている仕様にして街乗りやツーリングでエンジンを回し気味に走っても50km/Lを切ることはなく、感覚的には53km/Lくらいが平均的な燃費だと思っています。

早朝の薄暗い時間にガラガラの国道2号線を、西へ向かって走るの、本当に好き。海沿いを走るからかな、何が良いのかわからないけれど、好き。行きすぎるとその後帰るのが面倒くさくなるのはわかっているのに、好き。

以前阿蘇へ行ったときほど超燃費に気を使う走りをするわけでもなく、車の流れに乗って走るという感じで山口県西部までやってきました。山道に入ると自分のペースで走れるから、気楽でいいね。

こういう、護岸のない自然な水際が最近胸を打つ。

とりたてて目的地や周回する計画があるわけでもないのだけれど、地図上にマークしてある気になるポイントを消化していこうと、旧船木鉄道のトンネルにやってきました。

この季節ならではの色と空気に包まれて、さらにこの日の天気もあって古いトンネルには独特の空気感がありますが、短いトンネルなので使われなくなったトンネルにありがちな不気味さは控えめです。

旧船木鉄道は宇部から北北東に伸びていた大正5年開業の鉄道で、大正15年にこのトンネル近くの吉部まで延伸されて総長17.7kmとなりました。その後第2次世界大戦に線路は鉄材として供出され、そのまま廃線、という経緯となっています。現在は元の運営会社の船木鉄道は同じ社名のままバス会社として経営が続いています。

船木鉄道についてはこちらに詳しく沿線を辿った記事がありました。

大正末期のトンネルですから、100年前のものですね。100年経っても当時の機能を保った構造物って、石組みの物が多いです。

これまで戦争遺構を中心に明治期以降の様々な建物を巡ってきました。壁体が石組み→レンガ→コンクリートとなるに従って、複雑な構造物がつくれるようになりましたが、まともに形を残す、または当時の機能を保ったまま耐えている年数は、構造体の変化とともにどんどん短くなってきているようにみえます。

モノの面でも心の面でも常に我々が人類史上の頂点を保ち続けながら歴史を刻んでいるかというとそうでもなく、昨今ベストな状態やピークはやや過ぎてしまったのではないかという思いがあります。必要なものが手に入った時点がピークで、過剰に便利さを求めたりモノを作り始めた時点で峠は超えてしまったのではないか、と。

トンネルの向こう側は、枕木が歩道がわりに敷いてあり、このあたりに終点のひとつ手前の駅があったことを示す標識が立っています。

その先、突然軌道跡っぽい幅の道が終わって、急坂の徒歩道に。これ、下るの?

カブだから行けるけれど、250ccクラスのオンロードバイクだと厳しいだろうな。

岩海というと、広島では規模の大きなものとして国の天然記念物の久井の岩海野呂山の岩海があります。

山の表面の巨大な岩が風化・侵食されて割れて角がとれた結果、大きな川があるわけでもないのに山の中に突然岩がゴロゴロと転がっている景色が出来上がっている不思議な場所です。

こちらの吉部の大岩郷は、名前の割には中岩または小岩郷。

その近くの万倉の大岩郷に来て気がついた。ここ、来たことあるわ。

ジオキャッシングで訪れると、自分で地図をたどるというよりもナビ任せで到着させられる感じで、自分が地図上のどこに来ているのかわからなくなることがあります。吉部の大岩も万倉の大岩も5年前にCB250Rで訪れていました。

台地に水を運んだ、大正時代のサイフォン。

また護岸のない水際。今日は当たり日だな。

こんなにパースのついた写真でも、

ドローン撮影したかのような補正を効かせたうえでそれなりの解像感を保っている携帯電話のカメラ、凄い。ここまで過剰に機能いらない、ピークは超えている。

道路脇に、突然ポツンと気になる建物が建っていて、電灯も灯っていて営業をされているみたいだったので何の店だかわからないままUターンして訪れてみました。

外観に負けることのない、魅力だらけの屋内だった!つつみ舎さん。紙と筆記具のお店。

どっちを向いても、いい。もうどれが商品でどれがディスプレイなんだか全然わからない。

ホントにどっちを向いても。

薄い壁に薄い天井と変わった作りだし、店舗のために建てた建物ではないだろうと話を伺ってみると、もともとはタクシーのガレージだったそうです。

のび。という名前の犬。20kgくらいあるって。

ちびた鉛筆を並べるとか、小学校か?と思うけれど、小さな動物の置き物と並べるとそのスケール感がまたいい。目線がすっと通り過ぎずに、少しゆっくりと時間をかけて、普段より近づいて見てしまう。

屋内に電灯は点いているけれど、ほぼほぼ自然光なのもいい。

普段、雑貨屋で必要のないものは買わない主義なのですが、思わずいろいろ買ってしまいました。

猫の布巾をツーリング時の温泉用に。小さな格子の並ぶ藁半紙のメモブロックと、芯の黒鉛に金属を混ぜ込んでとんでもなくひらすら描ける鉛筆をお土産に。

薄曇りでも、それなりに蒼い。

今更角島、って思いますが、今回角島大橋を渡ったのはこの角島砲台跡が気になったからです。

すぐ傍に藪の切れ目があったので藪漕ぎしながら潮騒が聞こえるところまで突入してみましたが、ただの藪でした。

道路脇の看板によると、看板の位置が第1砲座で、そこから「50m間隔で南北に」第4砲座まで並んでいたとあります。看板から車道を挟んで真南に道が続いていたので歩いてみると、砲座ぽい広さの場所はありましたが‥後に調べてみるとこれも遺構ではないようです。

こちらに掲載された資料によると、第2砲座は角島大橋の架橋に伴う島内横断道路の整備の際にに潰されていて、第3、第4砲座も藪の中で、第1砲座跡を示す看板の裏の藪を刈り込んだら直径11mの砲座が見えてくるようです。

というわけで、今日の収穫は農具などの倉庫かと思ったこの砲側庫跡だけ。

角島を本土と陸続きにしようと本土から鬼が石を投げたけれど、それが叶わず、最後にやけになって岩を握りつぶして投げた、とされる大岩。手の大きさからすると、ガンダムですかね。

すぐ近くの岩の棚の上に、火成岩が転がっている。最近置いた?といった感じの馴染みのなさ。10年単位でまた観察してみよう。

さて、ここまで236kmを走って給油してみたところ、65.6km/L。記録更新とはなりませんでしたが、今日は記録を狙っていたわけでもありませんし、超超燃費走行を継続したわけでもないのにカタログ値に近い燃費を記録することができました。

ここからはいつも通り走ってみます。

大正洞んとこ、と言わなくても地元の人なら分かる場所。

ん?秋吉台、何かが違う。

いやいや、6月前だよ。こうじゃないだろう。

景色がやけにラクダ色なのです。

調べてみたところ、令和6年度の野焼き(令和7年3月実施)は天候の関係で緑地の大半が燃え残ってしまいましたが、追加の野焼きも諸事情により実施できなかったようです。

地の果てまで続く大草原に点在する白い石灰岩という「秋吉台らしい」風景は、人が手を入れないと維持できないつくられた景色だった、というのがこの雑然とした自然の草原を目にすることで理解ができます。今年はある意味珍しい秋吉台を楽しめると捉えるべきかな。

また来ちゃった。花&喫茶さくやさん。

やっと昼ごはん、というか朝ごはん。きょうは「さくや」という店名を冠した蕎麦のセットを頼んでみました。餅の載ったいわゆる力蕎麦に季節の野草とちくわの天ぷら。

先日訪れた際に、ターシャ・テューダーさんの本があったのが気になって、ちょっと時間をかけて読ませていただきました。

おそらく心ある人の誰もが憧れる、自分らしい生き方をされた方です。好きなものに囲まれる生活のひとつにお庭が挙げられますが、このお店のご主人はここに置かれたターシャ・テューダーさんの本の数からすると庭づくりにインスパイアされたものがあるのでしょうか。

食べ終わって箸をしまう時に気がついた。箸袋が葉っぱだわ。

では、お庭へ。

雨戸ストッパーが、絵になる。

いろいろな花のつぼみが、これから庭を彩るために待機しています。

道端で強く主張するわけでもなく、オダマキが点在。

今調べました。シライトソウというのだそうです。初めてみました。

次の季節が楽しみとしかいいようがない。

建物に戻るこの景色も、好きだなぁ。夏や秋はどんな色になるんだろう。

今日はおばあさんが野鳥の鳴き声に感動されていました。周囲に民家がないこの喫茶店は、敷地外も含めてひとつのまとまった空間として特別な環境を作っています。足を運べる方は食事とお庭の散策を、是非。

帰着する結構手前で2回目の給油をしたところ、53.8km/L。燃費を気にする走りといつも通りの走りとで、1Lあたり12kmも走れる距離が違う‥エンジン出力の低い非力なマシンではありますが、普段どれだけ酷なことをして生来このエンジンが持つ魅力のひとつを殺してしまっているのかが数字で見えてしまいました。

12時間で470km、高速道路に逃げるわけにはいかないので久しぶりに丸一日走り続けた!という感じ。

この日、スタート時にreliveの記録ボタンがうまく押せていなかったので、今回の走行距離や燃費の話はGPSベースではなくメーター読みの数値です。

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