先週パンクのおかげで山越えして日本海まで行くつもりのツーリングが不完全燃焼で終わってしまったので、再挑戦しようかと夜明けと共に家を出たけれど、宮島の紅葉も今週を逃すともう見頃は終わってしまうだろうな‥ということで朝からフェリーに揺られて宮島へ。
宮島口に到着するとちょうどJRフェリーの船が出てしまったので、僕としては珍しく松大汽船のフェリーに乗りました。
松大さんはチケットを買うのにバイクを降りなくて良いんですね。バイクで訪島する場合はこっちの方が便利かも。これまで基本的にJRを使っていたのは、島に泊まる場合に翌朝の始発便がJRの方が早いので、それで往復チケットを買うのが慣例化していたからだな。
観光で有名なエリアは島の西側にあって日が入るのが遅いので、まずは島の東側へ。
包ヶ浦自然公園の宿泊系の諸施設は2024年の3月で閉鎖されました。ここは広島の市街地側に向いていることから、宮島の裏の玄関口として再開発やらホテル建設やらで再起を狙うという話がでていましたけれど、いまのところは動きなし。ひっそりと、誰もいない「跡地」は本当の意味で自然公園へと向かっています。
鹿パラダイス。
子鹿ウキウキ。この広場が鹿パラダイスなのは昔からだけど。
平坦で広いキャンプ場。僕も何度か利用させてもらったことがあります。広島市民の半数はお世話になったんじゃないでしょうか。
包ヶ浦へ向かう途中の、今使われていないトンネルは、昔どういう運用をされていたんだろう。
雲が出てきてしまって西側に日が入るのを待つ必要がなくなったので、繁華街側へ回ることにしました。
大聖院から山の縁を走るダートを走ると高台に建つ多宝塔につながっています。多宝塔そのものは2023年の2月から工事中です。大鳥居の改修工事の際の囲いもずいぶん長いこと取り払われなかったけれど、この塔もまた長いこと囲われてしまうんだろうか。この塔は上層の屋根の下は円形、下層の根の下は方形という変わった形の塔なのです。
ここには弥山の隣の駒ヶ林(山)から尾根づたいに降りてくる登山口があります。10年くらい前は歩ける道でしたが、この登山口もずいぶん長いこと閉鎖されています。
市街地から山に登り降りする登山道は、現在沢沿いの道だけが生きていて、尾根道は全て閉鎖されています。沢道は谷を歩いていれば道を外れることは少ないですが、尾根道の特に下りは道を外れて遭難する人が出ることが閉鎖の理由なのではないかと思います。
この展望所は人も来ないし東屋もあって、のんびりするのに良いな。
山の縁をさらに走っていると、雰囲気のある倒木の広場がありました。枯れてしまったからなのか、根本からボッキリ。冬へ向かう木々とつくるちょっと寂しい景色が作り物の世界みたい。
鹿って保護色しているなと、この日は何度も思いました。
大聖院の前の橋は毎年紅葉が見事ですよ。
親子かな。
黄色のカブが映える季節だ。
2年前は11月19日にこの場所へ紅葉狩りに訪れているようです。今日は12月1日、2週間近く遅い。
人がほとんど来ないような紅葉スポットを、人がまだ動き始める前の時間にカブで探すのが結構楽しい。
人が動く時間になったので、大鳥居の前を通って帰ります。
特に案内があるわけではありませんが、この護岸に並ぶ石灯籠には「ヘレンケラー灯篭」という名前つけられた灯篭が立っています。名前の通り、ヘレンケラーが1948年(昭和23年)に来日された際に献灯された(触れられた)灯台で、灯篭と大鳥居と一緒に写っている当時の写真も残っています。
実のところ候補はいくつかあるけれど、どの灯篭が実際にヘレンケラーが触れていた灯篭なのかは今ひとつ特定できていないようで、もしかしたらこれかもしれないし、そうじゃないのかもしれません。
宮島の対岸の、王舎城のある山の斜面に日が射していたので立ち寄ってみました。
四季を通じていつも綺麗にされているお庭です。
写真で見る以上に綺麗です。
駐車場へ向かう坂道に藤のアーチ越しに透けて落ちる木漏れ日。小さな木漏れ日が皆丸い形をしているのはピンホール現象で光源の形をしているから。これが日食の日だと、月に食われた太陽の形が溢れかえるのです。
一度自宅の庭で大量の三日月の木漏れ日を見たことがあるけれど、タイミングが合えばここはとても観察しやすそう。
脱線したように思いますが、その時にしか捉えられないものをその時に漏らさず捉える、という点で秋には秋の季節感を楽しむところと通じるものがあります。次の季節を象徴する景色ってなんだろうな、雪山かな。
コメントを残す