KTM 390 Adventure R 温泉と春

桜の開花は、都合よく僕を待ってくれません。

開花に合わせて僕らが動かなければ出会えない景色があります。

近所の、普段は人の訪れない奥まった場所に、大きな枝垂れ桜が2本あります。

枝垂れ桜はソメイヨシノより少し早く咲きます。気づいて訪れる頃には、たいてい見頃を逃してしまいます。今年も枝先には、ちらちらと葉が見えはじめていました。

ここの満開には、なかなか出会えません。また1年、おあずけです。

予想最高気温21度ということで、オーバーパンツも履かずに春の装いで走りに出たのに、寒い。

ちょっと山に入っただけなのに気温は0度近いんだもの。

芯から冷えてしまった。バイク面白くない!

とりあえず日本海、と思ってのだけれど、とりあえず温泉、にする。

はじめまして。美又温泉さん。

この通りは短いながら、いかにも温泉旅館街っぽい雰囲気があります。

美又温泉で日帰り入浴ができるのは

美又温泉会館
美又温泉国民保養センター
美人湯 かめや旅館

今回は美又温泉会館さんにお世話になります。

昭和テイスト。

と僕らが思っているものの多くは、もう平成につくられた昭和の残り香なのかもしれません。

表皮の荒れたソファ、丸い鏡、壁付けの扇風機、屋内を這う配管‥もしかしたら昭和テイストどころかほんとに昭和から変わらないのかも。

浴室は広くはないけれど、ちょっと変わった形ですね。朝イチで貸切。

お湯に触れた瞬間に「!」。

浴槽に浸けた手のひらをこすり合わせると、いつまで経っても手に刷り込んだ潤滑剤が取れないようなヌルヌルした感じ。だからといってお湯がトロっとしているわけじゃなくて、透明でサラサラ。典型的なアルカリ泉です。

僕はカラスなので普段風呂なんてザブンと浸かったらすぐ出てしまいます。ところがここのお湯は気持ち良過ぎて15分も浸かりっぱなしでした。これはとても珍しいことです。

ちなみに、あとで知りましたが温泉総選挙「美肌部門」で連続1位とのこと。

ここ数年よく訪れている温泉津温泉の熱いお風呂はある意味アトラクションを楽しみに行くという感じ。こちらは湯そのものを楽しむのにとても良さそうです。

足湯もあるけれど、ちょっと綺麗過ぎて浮いて印象でした。2026年に新しく入浴施設ができるようで、それができてしまえば馴染むのかなぁ。

古い温泉街とうまく共存できると良いですね。

美又温泉から出るころには日も昇り、体もポカポカでバイクの動きも良い。バイク楽しい!

近くの有福温泉にも以前から地図に旗を立てていたのでついでに立ち寄ってみました。こちらもとても良い雰囲気の小ぢんまりとした温泉街です。

今知りましたが、こちらは温泉総選挙「秘湯/名湯部門」で1位でした。いろいろ強いぞ、この温泉エリア!というか知らずにスルーしてきた自分がヤバイ。

駐車場脇のやよい湯さん、開閉の音が想像できるようなアルミのうっすいドアがいいね。

ちょっと散策。

地形に逆らわず、時間や時代とともに人が何かを足していくことでできてしまった、和やら洋やらいろいろまぜこぜした景色。

公衆浴場は御前湯・さつき湯・やよい湯の3つがあります。全て源泉が違うということで、これはまた何度も訪れてしばらく楽しめそう。

御前湯さんは昭和どころか大正ロマン溢れる洋館で、お湯だけでなく入浴体験そのものも楽しめそう。

Googleマップに目的地を設定して走るダメなところは「自分が道を覚えないので導かれているうちに一度走ったことのある道に踏み込んでしまうところ」だけれど、偶然また「あの時みた風景」に出会えるのもGoogleマップ頼りの良いところでもあると思う。

あの時みた風景に出会ってしまった。派手な看板の個人宅。

自由に見させてもらいます。

以前も鬼滅の刃の作品が多いなと思っていましたが、

Adoとかあったっけ?屋外展示なのに色が抜けていないのがすごいな。

この日、作者のおじいさんとお話ができました。Ado、お好きなんだそうです。

どこかに繋がってるかな。

この車はここを見学に来ていた別のおじいさんのもの。この車、僕と同い年だわ。

チョッパーとか素材は何でできているのかと思ったら、丸太を掘って表面をセメントで固めてつくったそうです。近くで見るとセメントに混ぜ込んだ砂の粒子が見えるので、芯が木だとはわかりません。

三菱ミニカ、1969年型。のどかな時代だったんだろうな。

その昔、水害でこれらの看板のすぐ下あたりまで水が上がってきた時に排水用の黒いダクトを大量にもらったので、この龍はそのダクトを繋いでセメントで表面を固めて作ったんだそうです。「ウロコを描くだけで5日かかったよ」って。

一番最初に描いたのはどれなのか、というとこのメーテル。これは看板では岩に直接描かれています。

訪れる度に新作が増えていそう。また訪れたい場所です。

月刊日本海。潮位表を見ると潮がひいているので、ひさびさに石見畳ヶ浦へ。

礫岩層をくり抜いた隧道を抜けて、

途中の海蝕洞を通り過ぎると

畳が浦。潮位が低いと同じ高さに揃った板状の岩の広場が広がっています。潮位が高いとただの海。

この海岸は見どころいっぱいです。

最大の特徴は無数に並ぶノジュール。

ノジュールとは、「堆積物中に鉱物が沈殿・凝集してできる球状、板状、不規則な形の小さく硬い塊のことである(Wikipedia)」。

昔の生物の死骸を核として炭酸カルシウムなどの鉱物が塊をつくって、それが周囲より硬い球状になることで地中に埋もれていたものがこうして波風に洗われて出てきたものです。

かわいい。

一見不規則に並んで見えますが、ある一定の幅でノジュールの帯ができて列になっています。

こんな感じ。

さらにこんな感じ。もともと水平に堆積していたものが傾いた地層になって地表に現れて、それが水平に削られていったことで層ごとに1列のノジュールの帯になっています。

ということは地下には斜め方向の列になってさらにたくさんのノジュールが埋もれているってことですね。

くじらの頭部の化石。特別に保護されているわけでもなく、剥き出しです。

なんかこの、すごく特殊な景色。この辺りを訪れるみなさんはほとんど島根県立しまね海洋館アクアスへ行ってしまうんじゃないかと思いますが、畳が浦も大変楽しめるので是非足を運んでいただきたいです。

かわいい。

近くに彦衛門さんがいるのが分かったので50kmほど移動して、虎捕獲。

あ、トライアンフタイガーって、虎とタイガーを掛けているのか。って言葉遊び、日本人にしか分かんないよな。

久々に彦衛門さんとたっぷりダベりました。身体の不調とか薬とかの話に片足をつっこみかけるようなお年頃になってきましたね。

例年小瀬川温泉の向かいの山のこぶしを楽しみにしています。先週ドッグランの帰りここを通ったときには全く見られませんでしたけれど、今日は山が白く燃えるようにこぶしの花が咲き乱れていました。盛りまではもう少しかな。

山桜も綺麗だけど、こんなにたくさん生えていたんだと驚かされる感じとかも含めてこぶしに彩られる山の方が好きだな。

春のこのわずか2週間ほどの変化というのはとても慌ただしいけれど、この2週間には冬の扉を抜けて夏へ向かっていく勢いを感じます。年度替わりで仕事も慌ただしい時期ですが、それでもあと何回桜が見られるのかと思うと、見逃してしまうのはもったいないじゃないですか。だからこそこちらから動いて景色を拾い上げておく。ここ数年、特にそう思うようになりました。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です