
最近山口県にばかり足が向いていたので、ちょっと東方面にでも。
昨日、春分の日だった。桜の季節を目の前に控えて、もうしばらくは冬らしい日はやってこないのかと思うと、少し冬が少し名残惜しい。最近は1年中バイクで出かけているし、どの季節にも良さを感じる‥ただ昔はハイシーズンだった夏はもう楽しく走れない季節になってしまったから、これから夏までの数ヶ月を後悔のないように走り切らなくては。
で、東方面にでかけようと出発した今日の目的地は、ない。とりあえず春のシーサイドを流したいという軽い気持ちで出発しました。
突然、東広島の広い畑の中で携帯の位置情報があちこちへ飛び散らかしはじめて現在位置が分からなくなってしまった。
紙の地図を使っていたころは、周囲の山や川の配置やら走った道の形から自分の位置を地図上に想像して走っていたなぁ、なんてことを思い出しました。初めて買ったガーミンのハンディ機には地図表示機能はなく、走った軌跡しか表示できなかったけれど、紙の地図の道の形と軌跡を見比べて自分の位置を憶測ではなく正確に把握できるようになりました。それだけでも便利だったんだけどな。
いつのまにか地図上に自分の位置が表示されないと不便に思う「全てお任せ」な人になってしまっていました。ウォシュレットじゃないとダメな人間ぽい。

道の入り口に「軽自動車で登れます」と書いてあったのでひたすら山へ向かって走っていたら、目的地を通り過ぎたのに気が付かずにさらに山深く入り込んでいました。
路面がガレはじめても「軽自動車、こんな道走れるのか?」と少々疑いながら、さすがに道が車の幅より狭くなったあたりで、行き過ぎていたのに気がつきました。

目的地はここ。トンカラリン。
2年前、熊本のトンカラリンを訪れた際、広島にもトンカラリンがあることを知りました。熊本のトンカラリンは全長400m以上あるようなのだけど、ここは奥行き18mほど。
なんとこの遺跡は立ち入りを特に制限していない。でも全力でしゃがんで屈しても多分入れない。這っていく必要がある狭さです。

肉眼では覗き込んでも中は真っ暗。
カメラを突っ込んで見ると増感された暗闇の奥に縦長の穴があり、その先が明るくなっているのが写っている。

光の入り口を探してみると、意外とすぐには見つかない。それもそのはず、見つけた時にはその小ささに驚きました。

人ひとりがギリギリ通れるような穴です。

中を覗くと暗くてこちらも肉眼ではほとんど分からないのだけれど、先ほどの横穴へ続いている縦長の穴がカメラで撮影すると確認できます。

トンカラリンについては記録もなく、口伝でも何のためのモノなのかが伝わっておらず、謎の遺跡とされています。絶対に誰かが何かの目的のために作ったのは間違いないのに、それが分からないものが山の中に埋もれている。しかもほとんど知られていないというところに、本物のミステリーの放つ魅力が詰まっています。

海岸に降りたら、対岸の山に「万」という字が見えました。地面が露出しているだけじゃなくて構造物が並べてあるようなんだけれど、何だコレ?光るのかな。

海か山かと言われたら、ワインディング大好きっ子だったので断然山派でした。
それが20年ほど前に宮崎の日南海岸の「海!・空!・道!」の景色に触れて以来、「海もいいな」と思うようになりました。ミニバイクに乗るようになると、海沿いの魅力がさらに増しました。
ワインディング大好きっ子だった昔じゃ考えられないのだけれど、最近は天気の良い日に信号のないシーサイドを流して走るのがかなり好き。瀬戸内海か、太平洋か、日本海かと言われたら、瀬戸内海と太平洋派。日本海側はちょっと単調過ぎるのよね。

土が、赤い。

390で出るときはツーリングに出かける、というか半分セッティングしに行っている、という感じ。昔みたいに速く走るためのセッティングじゃなくて、楽しく走るためのセッティング。
大分煮詰まってきて、「コーナーだけでなく平坦地を走っていても楽しい」バイクになってきました。この平坦地が楽しい、という尻から伝わってくる感触はとても大切です。ツーリングで走るのはほとんどが平坦地ですから。もちろんべったりとした接地感でコーナリングする楽しみも大切ですよ。ワインディング大好きっ子ですから。
390はホントに、最初は「硬い・高い」で捨ててしまおうかと思ったバイクだけれど、シンクロ率がかなり上がってきてとても気持ちの良いバイクに仕上がってきました。CRFもそんな感じだった。大抵のバイクは時間をかけて付き合っていけば、アフターパーツとセッティングでなんとかなるってことだ。

この手の高い煙突は煤煙を空高くに分散させるためということで、その袂には必ず何かがある、と思って近づいてみたら、もう煙突としては使われていなくて物置になっていました。ううん、海沿いのこんなところで、元はいったい何だったんだろ。

シーサイド。キラキラ陽光を反射する海がいい。

レンガ屋さんの壁は、レンガ製です。

いつものように川土手をひたすら走っていたら、河口が塞がってる?川じゃなくて池なのか?と思ったら、

なんと、海の出口は護岸がなくて、自然な山で挟まれた河口でした。良い風景だな。干潮時は干潟の砂浜が現れて山の向こう側の海側まで歩いていけるようです。

この橋、重量制限が1トン。軽自動車まで、ですね。

三原へ向かう海沿いの古民家カフェ、むすびカフェさん。

築100年の建物をリノベされているとのこと。玄関が入り口ではなく、縁側の窓みたいなところが店舗の入り口。

そのまま土足でタイル敷きの縁側を奥まで歩いて行って、縁側の終端で脱靴する、というスタイル。縁側を客間へのアプローチとしてうまく利用している設計です。
客室の畳敷きの優しいクッション感と縁側の硬いタイルの床との対比とか狙ってるのかな。靴を脱いで進み行って、「ああ、畳っていいな」って思ったぞ。

分厚くて食べにくいバーガーを食べたかったんだよね。たまにかぶりつくのは絶対に無理な厚みのものがあるけれど、ここのバーガーはギリギリかぶりつくことができます。でも、すごい顔しながら食べてるんだろうな。

むすびカフェさんは筆影山のふもとで、店を出たら背後にそびえる山の山頂へ行ってみたくなったので上がってみました。
海から一気に標高を上げながら駆け上がるのだけれど、自分の思うように走るマシンが出来上がってきたのが本当に嬉しくて楽しい。ポカポカの日差しの下、標高があがるに連れて見えてくる島々の数が増えていく。ワインディングを舐めるように走りながらちょっとライダーズハイ気味になってしまった。
展望所からの瀬戸の島々の景色は、もう、絶景としか言いようがない。

手前から小佐木島、佐木島。奥の方で水平線に蓋をしている島々がしまなみ海道の島です。

向島の歌乗船場。対岸の本州側へ200mほどの航路です。
ここシステムの面白いところは、対岸が見える距離にあることを活かして船が対岸に居るときはボタンを押して赤色回転灯を点けることで客が待っていることを知らせる、というもの。丁度船に乗りはぐれたチャリダーの方がボタンを押すところでした。

何の店か分からない、何のためか分からない、キングコング。

しまなみ海道もほぼほぼ走り尽くしていますが、向島の東側の海岸線は初めて足を踏み入れました。
一応今日の目的地にしていた、向島のモアイ像。思っていたより小さかった‥。

しまなみ海道の島・島・島、というか山・山・山。島が多すぎて水平線なんて全然見えない。

向島から本州への帰りは渡船で。尾道渡船(兼吉渡し)は人が100円、自転車バイクは+10円。
渡船は3航路ありましたが、昨年船本渡船が(間違えていました。ご指摘受けました)福本渡船が無くなっちゃいました。尾道駅前から向島の富浜行きの駅前渡船は人と自転車・原付専用なので、自動車を積むならこちらの兼吉〜土堂の航路になります。
特別に目的地を設けず、地域を掘り下げていくようなB級グルメ巡り的なツーリングはハズレばかり引いていると俺なにやってるんだろう‥って思いながら走ることにもなりかねないけれど、今日みたいにささやかながらアタリを連続引きできると結構それが癖になる。人混みとか関係なく自分のペースで楽しめるのもいいしね。



船本渡船?
去年廃業したのは福本渡船だったような?
>TOKさん
ご指摘ありがとうございます。訂正しておきました。