ミニバイク複数台持ちのお友達が、この日はGROM系のエンジンを積んだバイクで温泉津(ゆのつ)温泉へ朝食を食べに行くというので、僕も久々に家の裏からGROMを引っ張り出して参加しました。
GROM、久々です。振り返ってみたら、最後のGROMのツーリング記事は1年と8ヶ月前の雪道ツーリングです。この2年はカブやCRFにかまけて、すっかりGROMの出番がなくなっていました。
セルを回してみると数ヶ月放置してあったのに「‥こいつ‥動くぞ」でしたし、いざ走らせてみるとGROMは時間をかけて自分にあわせて調整していったバイクだけあって「カブとは違うのだよ、カブとは!」でした。とても頼もしく走ります。
ワイワイいいながら一気に日本海へ。
朝7:30から朝食営業をしている港の食堂 KANさんで、刺身のついたちょっと豪華な朝食をいただきました。
こういう時間からわざわざ食べにいきたくなるような食事を提供していただけるというのは、家を出るきっかけにもつながるのでとてもありがたいです。
船着場としての護岸も整備してあるけれど、自然海岸の割合が圧倒的に多い温泉津の入江は穏やかで、のどかで、普段の気持ちの焦りがどこかへ飛んでいってしまいそう。
温泉津はもともと石見銀山の積み出し港として栄えた街で、温泉津という地名は「温泉のある港」からきています。
この夏の定番、温泉津の朝風呂!道を挟んで斜め向かいに2つある共同浴場のうち、これまでは薬師湯さんに入っていましたが、この日ついに熱湯で知られる元湯泉薬湯さんに入ります。全国温泉行脚しているUNOさんが「熱いよ」と言うくらいだから、相当熱いのでしょう。覚悟してGO!
入り口の番台でおばあちゃんにレクチャーを受けます。え、風呂に入るのにそんなのが必要なところなの?
4年前の2020年に、浴槽も含めてリニューアルされたということで外観こそ昭和ですが中は綺麗‥と思って浴室へ入ると、浴槽も床もお湯の成分が固着してなかなか複雑な立体模様になっています。たった4年でコレですか‥今後何十年かかけてじっくりと浴室の成長っぷりを見守っていこうと思います。
浴室には2つくっついた「ぬるい湯」「熱い湯」、そして離れたところに「初めての方」の浴槽があります。まず「初めての方」の浴槽のお湯を浴びると、これは普通のお湯。いやいやちょっと待て、これがいわゆる普通のお湯。
続いて「ぬるい湯」を掛け湯‥は?ぬるいの基準ってナニ?ってなる熱さ。肩まで浸かれない温度じゃないけれど、ぬるいって言えない温度です(44度あるそうです)。
そして、「熱い湯」。こちらには温度計がついていて源泉から流れてくるお湯が49度。浴槽のお湯は47度です。足を浸けただけで、お湯が‥刺さる。肩まで入ってみようにも、そのころには先に突っ込んだ足が熱さに耐えられなくなってしまいます。頑張ってみるのですが、全身浴は10秒も耐えられません。風呂から出ても全身がチリチリ痛い。これは強烈です。温泉卵みたいに表皮のタンパク質が変性してしまうんじゃないかと思いました。
でも、一度入ってしまうと「初めての方」ではもう全く物足りず、「ぬるい湯」でさえ面白みがなくて「もう一回入ってみちゃおっかな‥」と熱い湯の浴槽へ向かってしまう始末。恐ろしい‥すっかり虜。次、また絶対に来てしまう。
湯上がりはみんな人種が変わってしまったんじゃないかというくらい、全身真っ赤。入浴史に残る一湯になるのは間違いないので、怖いものみたさに、というか熱いものみたさに入湯されることを、強くお勧めします。
オシャレに昭和レトロ感を味わいたいなら、お向かいの薬師湯さんをお勧めします。こちらも浴室は非常に味わい深い上に、建物がとにかく素敵です。手前の建物は昭和レトロどころか大正時代のレトロ建築です。
朝早いスタートなので、昼まで時間もたっぷり。ミニバイクなのでバイパスも使えない分、面白そうな道を見つけては入ってみて気持ちの良い発見ができたり。遊びの選択肢を広げやすい三瓶山へ向かいました。
大型バイクで訪れていた頃は、三瓶山って「他と違って気持ちよく整備されている山だけど、ぐるっと走ったら、終わり」といった認識でした。広島からだと100kmほどあることもあってちょっと腰を上げなくてたどり着けない距離なので、年に1回行くか行かといった具合。
ところがここ最近、地理地形や温泉や食を掘り下げていくと毎回のように面白い発見があって、今年は6回も訪れています。ここまで来たらついでに日本海まで足を運んで‥という気になるような場所ですが、最近は日本海へ抜けず、三瓶狙いです。うちのブログに面白かったことはなるべく記録するようにしているので、誰かの何かの助けになれば良いな。
この日、お昼から東京で開催される高校時代の恩師を囲む会にリモート参加するため、一旦みなさんとお別れです。
抜群に爽やかな東の原の高原を背景に1時間半ほど高校時代の懐かしい顔ぶれ‥といっても30年振りなので懐かしい面影の残る顔ぶれの皆さんと歓談させてもらいました。30年って、人の半生だね。そりゃ自分も含めてみんな変わるわ。
三瓶からひとりでトボトボと帰るのかと思ったら、ジンギスカンに食らいついているみなさんを発見。
そろそろ暑くなってきたので水冷服の登場です。「お水もらえますか?」とお店に頼んでみたら、ちょうどお昼の閉店間際だったので余った氷水を入れてもらいました。キンキンです。着用するのに覚悟が要りました。
広島の街の近くの路傍にバイクを停めると、
彼岸花が咲いていた‥毎年開く前のアスパラガスのような彼岸花をみつけられるかどうかのレースをしているのだけれど、今年は負け。ここ数年の勝率は5割くらいかな。
杉山の水は市内17ヶ所ある原爆献水のひとつの湧水で、水浴び大好きトニーさんの数ある水浴びスポットのひとつだそうです。山を下ってきてここから先は広島の熱い市街地になるので、ここで頭を冷やして臨むのが定番なのだとか。
僕も何かの罰ゲームのように水をかけてもらいました。水はビックリするくらいキンキンに冷たくてキューっと何かが収縮していく、言葉にならない気持ちの良さです。これは真似をさせてもらおう。
猛烈な熱湯にさらされ、強烈な冷水をかけられ、丸一日遊んでくれるお友達にも感謝。ただバイクを転がす遊びじゃない遊びをこれからも見つけていきたいと思った1日でした。
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