CRF250L 島根県の日本遺産巡り

高校時代の友達のtonamigon君が、迷うためのナビ「風来坊」というアプリを開発しまして、今日のような特に目的のないツーリングに出た時には道に迷うために使わせてもらっています。地図は表示せずに、目的地の方向と距離を示すアプリ。

実は前週の、途中でパンクしたツーリングで本格的に使い始めました。目的地の方向と距離だけの表示というのは、使ってみると思いの外、周りの景色に気持ちを集中できてとても良い感じです。

普段からナビの示す道から外れて道の真ん中に苔の生えたような道ばかり走っていますが、これを使うとそういった抜け道探しがナビの案内以上に捗ります。ナビを使っているとあえて遠回りするために苔道を走るのではなくて、どちらかというと近道するために案内の道から外れます。でも、地図がなくて目的地を示すだけのガイドだと、入り込んだ道が結果遠回りになってしまうこともあります。

それで意外な道が意外な場所につながっているのが分かったりりして、結構面白いのです。

うちからひと山越えたところに新しくカフェ&ドッグランができていました。

とてもきれい。麦茶連れてこよう。

朝の7時前、今年は例年になく午前中が涼しい日が続いていますね。日差しのない20度前後だと涼しいを通り越して寒いくらい。

何度か写真を撮っている邑南町の田んぼ。

矢印に導かれて初めて走る道、初めての橋。楽しいな。

と、思っていたら、ゴールまであと1.3kmのところでどうやら目的地はひと山向こう側の道だということが分かりました。どうやって山越えするんだ?地図を見ずに模索します。

なんとか迂回して目的地にしていたダムに到着しました。

ダム、というには低いな。堰?

ここはダム越しに三瓶山がみえる、というのでどんなものかと思いましたが、

なかなかいい。これ、晴れていれば間違いない場所だ。

いつも国道から見下ろしていた幅が広くて水面が鏡のような川は実は川じゃなくて、浜原貯水池というダム湖だということがわかりました。

緑濃くて、おだやか。ここもとても良いところ。カヌーパークみさとカヌーレIMAI。

他にすることもないので朝から入浴できる三瓶温泉亀の湯さんへ。

いつまでも浸かっていられる俺のぬる湯。

透明度、15cmくらい。

知らないおじさんと、お互いに生首だけになったような状態で15分くらい浸かっていました。なんか、とても幸せな時間だった。

朝の三瓶山西の原は、あんまり早い時間だと「西」の原なので山体の向こう側から日が昇って日陰になります。6月の11時とかは日差したっぷり。

がーん、定めの松、生き残っていた方も無惨な姿に‥先に枯れてしまった1本目と同じように、こちらも2代目を植えたようです。

以前から訪れてようと思ってマークしていた、さんべ縄文の森ミュージアム(三瓶小豆原埋没林公園)にやってきました。

立体模型への投影が映像と連動していて、例えば火砕流がどのように流れたのかなどを地形を俯瞰した模型に映し出して非常に状況が掴みやすくなっています。周辺一帯に何が起こったのかがとてもよく分かるので、まずこの映像を見てから他の展示を見ることを強くお勧めします。

昔々‥でもない割と最近、水田の底から杉の木の柱の頭が見つかりました。

地面を掘り込んでみると、地中に杉の柱がどこまでも続いています。13m掘り下げたところで4000年前の、杉の根元の地面に辿り着きました。なんと三瓶山の噴火で流れ込んできた堆積物が杉の林を包み込んで、さまざまな偶然が重なって土の中に縄文時代の杉の林を腐らせることなくそのまま保存していたのです。「埋没林」といわれる所以です。

ここでは掘り込んで出てきた4000年前の杉の林を「そのままの状態」で展示しているのです。では、行ってみましょう。

ああああ、すごいスケール感に口あんぐりです。樹齢700年くらいの杉だということですが、ものすごく、太い!

別の建物は、地下13mまで螺旋階段が続いています。

現地に、是非行ってみてください。入館料が300円というのが信じられないくらいの感激。

予想を遥かに超える面白さだったので、受付のお姉さんに「ものすごく、面白かったです!」と伝えると、僕の後ろにいたおじさんも「全く、そのとおり」、お連れのおばさんは「もうね、少し怖いくらいだった」と。

近隣の島根県にある日本遺産が紹介されたパネルがあったので、手近なところにある未訪問の名勝を地図にマークして、午後はこれらを巡ってみることにしました。

立神岩。先日あやのすけさんの写真を見るまでここは知らなかった。

隠岐で学んだことのひとつに、こういった海の中に独立して立つ岩塊って、もともとは本土側とつながっていて、波風に侵食されてできた洞門の天井が崩れ落ちることで独立するのだ、ということがありました。ここにも過去には巨大な洞門があったのでしょうか。

これは日本遺産じゃないのですが、通りすがりで見つけた掛戸松島という岩の島。松島というだけあって、岩の上には松が生えています。完全に他所から切り離された宇宙だな。

人が踏みしめてつくった草の切り通しの向こうに水平線。

瀬戸内民には驚きの長さです、日本海の水平線。

整備された歩道を降りていくと、

そのまま海へダイブする勢いでつづていいました。

振り返ったところに珪化木。なんと2000万年前の火山活動で倒された木が地中に取り込まれて、細胞内に二酸化ケイ素が沈着して石化したものだそうです。まぁ、それがここにこうして礫岩の中から露出しているなんて、奇跡のようです。

あかり、という定食屋さんに来てみました。

掘っても掘っても野菜な焼き肉定食に、パトラッシュ、僕はもう顎が疲れたよ‥。食べ出があって、美味しかった。近くにあったら通うな。

お店の方が珪化木のあたりに住んでいらして、子供の頃は近くの浜でよく泳いでいたそうです。

「昔は歩道が整備されていなかったので海から行くしかなかったけれど、近づいてはいけないと言われていたので(付近の海中にも珪化木がたくさんあり、海中を含めた付近一帯約3ヘクタールが天然記念物になっている)、陸続きなんだけれど、あそこは「島」って呼んでいた」のだそうです。なるほど島かw

静之窟(しずのいわや)。日本遺産になっているところには、このガイドが立っています。

海蝕洞ですが、

2つの海蝕洞が奥でつながっています。

かなり危険が危ないようで、天井から落ちてきたと思われる岩塊があちこちにありました。

鬼が握って潰したという鬼岩。内陸にあるのにここまで侵食されている岩は珍しいとか。

手すりが見えたので上まで登れるのか、少し歩いてみました。

手すりがあるのはここまで。この先藪漕ぎ気味に歩く山道を進むと岩の天辺に立てました。

このあたり、地名が「大屋町鬼村」なのです。なかなかインパクトありますね。

昼前までは快適だったんだけどな。14時くらいになると暑さがイヤな感じになってきたので帰路につきました。

牛がこっちガン見。

こちらも牛がこっちガン見。この後、写真の道を走ってみましたが、牛が道路に飛び出してきそうで結構怖い道でした。近くで牛を見ると、とんでもない重量感が伝わってきます。250ccのバイクじゃ勝てないわ。

新品に履き替えたAX41はオンロードもオフロードもとても快適で、CRFはとんでもなく良い旅バイクに仕上がってきました。溝の減ったAX41もハンドリングは悪くないのですが、新品は‥何と表現したら良いのか、古いAX41が薄い座布団に座らされているとしたら、新しい方は座布団3枚の上に座っているというか。それでいてふわふわした感じなわけでなく、しっかりと路面を蹴るタイヤ。この夏のツーリングが捗りそうですけれど、もう、暑いわ。

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