AIこわい

ジオキャッシングには物理コンテナを探す遊び方のほかに、地球や地質について学ぶ「アースキャッシュ」というカテゴリがあります。地球科学的に興味深い場所を訪れ、そこで起きている現象について考察を述べることで「発見」となる遊び方です。

先日山陰で訪れた緑化凝灰岩や珪化木は地球活動の産物として非常に面白く、ぜひアースキャッシュとして紹介したいと思いました。ただ、状況の説明や回答を求める課題を作るにはそれなりに事前学習が必要で、内容を文章化するだけでも半日から1日ほどかかることが普通です。

ところが今回は、AIに「緑化凝灰岩についてのアースキャッシュの説明文とタスクを考えて」と投げかけるだけで、骨子があっという間にできあがりました。その結果、全体の文章も1時間ほどでまとめることができました。

便利です。でも、同時にかなり危ういとも感じました。

すでにAIは、日常業務や仕事の補助として、さまざまな場面で使われています。以前なら自分で頭をひねって考えていた部分を、今ではAIが代行してくれる。そして自分は、その結果を採用するかどうか判断するだけで済んでしまう。

これに慣れ、それが当たり前のルーチンになってしまったとき、人は「頭をひねる」という行為そのものをしなくなるのではないか。むしろ、それを面倒なことだと感じるようになるのではないか。今回、そんな感覚を強く覚えました。

昔、まだコンピュータを使わなかった時代には、「1mm間隔の線を正確に100本描く」といった課題に取り組んでいた時代がありました。そこで培われた技術は、コンピュータで簡単に線が引ける時代になると、ほとんど意味を持たなくなりました。当時は「せっかく身につけた技術が無価値になる」と感じた人もいたはずです。しかし今、そのことを惜しむ人はほとんどいません。

それと同じように、「自分で頭をひねらなくなること」への危機感も、いずれは誰も抱かなくなるのかもしれません。

そんなことを考えながら、この「AIによって構成力や表現力を失ってしまうのではないか」という文章を、結局AIで推敲している自分がいます(この文章がまさにそれです)。

もしかすると、もう手遅れなのかもしれません。

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