PENTAX MX−1

古くさいフィルムカメラのような外観、PENTAX MX-1というデジカメを購入しました。決め手は広角側F1.8で、望遠側でもF2.5というレンズの明るさ。これなら自在に絵作りできるかも、という期待を込めての購入です。

元々ペンタックス党なので、背面操作パネルのペンタックスっぽさも違和感無く使えて良いです。露出補正をダイヤルで独立させているあたり、好きな絵作りしてね、と言われているように思います。液晶はバリアングルで、上から見下ろす分には水平まで、下から見上げる分には45度まで傾けることができます。普段持ち歩いているコンデジでローアングルから狙うときはいつも勘と経験で狙っていたので、これは助かります。

単体で写真を見ると小さく見えますが、実は結構デカい(右がMX-1)。で、重い。

レンズカバーがキャップ式で使い勝手が悪いので、「レンズフィルターアダプター」という鏡胴に被せて58mmのレンズフィルタを取り付けられる社外パーツをつけました。重さ457g。こうなると見た目もサイズもほとんどミラーレス一眼です。うちにあるαNEX5(左奥。このズームレンズ付きで505g)と比べてみても、大きさはほとんど一緒‥というかボディの分厚さはMX−1の方が勝っています。普段持ち歩いているLUMIX TZ40がとても携帯性良さそうに見えます。

さて、F値が小さいレンズということで、被写界深度がどんなもんか比べてみました。

まず参考用のPENTAX K10Dにシグマの30mm F1.4で撮影した雑誌。ピントは写真中央のエンジンにあわせてあります。さすがにF1.4はエンジンの写真の前後の段は文字がもう判別できないくらいにボケます。

NEX5のズームレンズで撮るとこんなもん。F3.5。

で、MX-1。広角側のF1.8で撮っていますが‥あれあれ、期待していた程のボケ足は出ません。F3.5で撮影したNEX5よりもボケていないくらい。このカメラのセンササイズは1/1.7(7.6×5.7mm)なのですが、K10やNEX5はAPS-C(23.4×16.7mm)。センサによるボケ足の違いがここまで出るとは思いませんでした。じゃあ、MX-1ってデカくて重くてダメなのかというと、持ち出してみると意外と良い写真が撮れてしまう不思議。(以下、写真をクリックすると長い辺が1920pxの画像が開きます)

背景のボケ具合がわざとらしかったりいやらしかったりする感じもしない、普通に被写体に目線を誘導しながら全体感も伝えられる絵が撮れます。

これとか、

これも、背景のボケ方がちょうど良い感じ。

見せたい物にピントを充てておきながら、全体の雰囲気がよく伝わります。

HDRも初期値は控えめなところがいい。「いかにも作りました!」みたいな絵じゃなくて、緑の暗いところも潰れること無く写せています。

手持ちじゃない他のカメラと比べた訳じゃなのでエラそうなことは全然言えませんが、MX-1の写真はNEX5のやけにシャープな絵に比べると自然な甘さを感じるし、TZ40に比べたら単なる「記録」とは違った写真が撮れるし、デジタル一眼に比べれば持ち出し易い、という面白いポジションのカメラです。

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