NUDA900R スロットルケーブル遊び調整

納車時から気になっていたアクセルの遊び。これまで乗って来た車両は遊びをほとんどゼロにして乗っているので、NUDAの標準状態でもアクセルのカタカタがとても気になります。NUDAはグリップ側に遊び調節が付いていないのですが、インジェクション側の遊び調整はとても深いところにあるので、遊び調節といっても気軽に調整できるわけではないのです。(2018年追記:インジェクション側のプーリーに調整用のノブがあるのを、5年目で発見しました‥)でも、いずれ調整するわけだし、それだったらこのまま乗り続けるより今調整した方がよいだろうと、アクセルの遊び調整をすることにしました。

外装を外します。結構な数のネジになりますが、ネジの長さ・太さが微妙に違うものがいくつかあるので、外した時点で仕分けしておいた方が組付けがスムーズになります。

外装を取った車体。外装を取ってもだいたい元の車体の形をしているところから、上下に薄っぺらい赤白の外装の中にギッシリと物が詰まっているのが分かります。

タンク(じゃないけど)の前半分はエアクリーナーボックス、後ろ半分がシート下につながる燃料タンクになります。構造上位置を変えられないものを避けるように、タンク後半からシートレールにかけて隙間という隙間をうまく使って複雑な形状になった樹脂製のガソリンタンクが収まっています。タンクに限らず、メインハーネスの太ささえ意識して逃げやパーツの配置を考えて、ギチギチに外装内に様々な部品が収まるよう工夫されています。

シュラウドの張り出しがないとホントに薄いです。こうして見るとそれほどヘンなバイクじゃなくて、普通の大きなオフ車っぽい感じに見えます。

「少量の燃料が漏れます」とマニュアルにある通り、燃料ポンプのバキュームの上蓋を外すとパイプ内のガソリンが漏れ出します。

メインフレームとシートレールを止めている4本のボルトはロックタイトされている上に頭が薄くて掛かりが浅いのでナメないように注意が必要です。マニュアルによると、取り外したら新しいボルトと交換とあります。

さて、シートレールとくっついた燃料タンクを外すぞ、と思ったら‥抜けない。どうやっても抜けません。マニュアルにはNUDA900スタンダードの写真で簡単に後ろに引っ張るように図説してありましたが、900Rだとリアショックのリザーバータンクが燃料タンクと干渉して、どうやっても抜けないのです。

オイルパンの下にジャッキをかければスイングアームが下がってギリギリで抜けるかもしれませんが、今回はタンクが外れなくてもずらしただけで作業ができそうなので、このままにしておきました。

燃料タンクをずらして、エアクリーナーボックスを外した常態。初回は勘所がつかめないのでここまで結構時間がかかってしまいましたが、一度経験しておけば次からはカンタンなはず。
インジェクションのインテークとエアクリーナーは、ハメてあるだけでバンドで固定してないのね。驚いたよ。

スロットルケーブルの遊び調整とプラグ交換するにはここまで作業しなくてはなりませんが、それ以外の一般的な整備に関しては整備性の良いつくりをしていると思います。

スロットルの遊び調整、やっとできましたよ。

この写真だとどの位置だか分かりにくいと思いますが、うちのモデルはABS付きのモデルになるので、ステムの裏にABSの装置が収まっています。2012年モデルのNUDAはここ丸々空洞なんだろうか。

シート下の小物入れはトレーになっていて外せるので、これを外してしまえば容量が格段に増えます。ただ、テールカウル内には1000km少々の走行でも砂がかなり侵入していましたから、雨の日なんかに走るととても悲惨なことになってしまうと思われます。

全てのネジを組付けて、エンジンをかけたら‥バババババーンと勝手にアクセル全開。あれれ、遊びを殺しすぎたかなぁ‥と、ここまでの作業を思って気が重くなりました‥。

再びエアクリーナーボックスを外してみると、マニュアルには太字で「組付け時にスロットルコントロールケーブルをブローバイパイプの上を通す」と書いてあるにも関わらず、それを軽視して普通に組んだらパイプの下をケーブルが通ってしまい、パイプがケーブルを押し下げるのでアクセルを引いた状態になっていました。マニュアルの太字の注意書きはきちんと読んだ方が良いですw
さすがに2回目の分解は、不要なネジやコネクタを外さずに作業を進めたので、作業がめんどくさいのは変わりませんが時間は大幅に短縮されました。

遊びをなくして乗ってみると、馴染むまではエンジンパワーが大幅に増したように感じます。アクセルをいつもより開けているだけなんですけどね。すぐ慣れるし。レバーやペダル、ハンドルの位置も恐らく人より気にして調整する方なのですが、アクセルの遊びも「俺のNUDA」のためにはとても大切。2回バラして調整した甲斐がありました。

4 Comments

河童ライダー

こんばんは
写真だけ、ささっと見たら、一体何んの整備?っておおごとですが、スロットル遊び調整、大変ですね(汗)。

思った通り、タイトな作りですね(テール分解事に感じました)。ですが、意外に(と言ったら失礼)キッチリ考えて有り、そうしないと成立しなかったぐらい、デザイン側が妥協しなかったんでしょうね(笑)。

勉強になりました。
PS)ぜひ、都合が付けば広島さんと、長野来てくださいよw。

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>河童ライダーさん
CADで一つひとつのパーツの組み合わせを考えながら造形していった感があります。だからあれだけ小さい容積に詰め込めたんでしょうね。ガソリンタンク容量、少ないですけどw

広島のjanさんとは先日ディーラーでたまたまお会いすることができました。長野の話にもなりまして、まだ年度初めでGWの予定が立たないのですが、僕も参加できるようであれば是非と思っています。よろしくお願いします。

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takashi_s1w

大変勉強になります。私は納車後ほとんどいじることはおろか乗ることもできておりませんので。

3月末に軽トラックに跳ねられてしまい、現在入院中です。骨12本折れました。死ななくてよかった。

やっと本日ネット環境が手に入りましたのでブログを拝見させていただきました。

乗っていたSMRは全損です。わずか10日の命でした。
漫画みたいな人生です。まずは回復を待って、早く乗りたいですね。

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つがたく

>takashi_s1wさん
わー、それは大変!
これからが良い季節じゃないですか。
お早い回復をお祈りしております。

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