
「自動車免許を取得すると山口県との県境から少し走ったところにある「山賊」へドライブに行く」というのは広島市民あるあるです。
同様に「新しいバイクを買ったら鳥取県の大山か山口県の角島へ行く」というのもあるあるだと思っています。
ま、僕は広島市民じゃないけれど。
ということで390AdventureRで朝早くに家を出て、角島でも巡ってみようと高速を使って一気に下関まできて王司パーキングエリアで名物肉うどんを食べながら、「このまま走って家に帰ったら1,000kmになっちゃうな。いや、まてこのまま大分まで行ってしまっても丁度1,000kmだな」とか考えてしまいました。
1週間後の週末に気温が上がる予報なので、そこで大分まで1,000km点検に行こうと思ったのですが、下手したら2,000km点検になりかねない。KTM大分さんにお電話してみるとありがといことに「いいですよ」と快諾いただけたので、そのまま九州入りしました。

広島から別府まで来るのに、途中王司で食事休憩しただけだよ。
390ADV-R、高速道路の走行がとても快適です。ハイギアでもエンジンがヒュンヒュン回って回転数が伸びるおかげでストレスがありません。特大のスクリーンのおかげで風を受けないから疲れない。なにより、真冬の4時間連続走行だというのに、寒くない!
この日はバイクを降りると風がものすごく強くてまさに寒風という様相だったのに、乗車中は上半身はアウター、ウルトラライトダウン、長袖Tシャツの3枚だけで全然平気なのです。
ついでに長距離長時間走行でもお尻が痛くなりません。この「寒くない・痛くならない」はカタログ値ではわからない性能ですが、バイクを選ぶ上でとても重要なスペックだと思います。

330km、4時間少々、広島で満タンにしたガソリンを丁度空っぽにしてKTM大分さんに到着しました。
「点検には2、3時間いただきます。お昼も挟むので15時から16時くらいを見ておいてください」
ショールームに並んでいるたくさんのバイクを1台1台眺めていても、4時間はきついかな‥。
「代車出しますけれど、250ADVと390DUKEどちらが良いですか?」
え、悩む。
そもそも390AdventureRを選んだ理由のひとつに、同じエンジンの390DUKEが「ロケットのよう」と評されているのがとても気になっていたからなのです。

390DUKEをお借りしました。

この変に傾斜したヘッドライトユニット、奇抜なデザインなだけなのかな、と思っていましたが、着座したとたんに意味がわかりました。
視界にバックミラーしか入らないのです。
メーターユニットも少し目線を落とさないと目に入りません。「体を乗り出して風景の中に頭を突っ込んで走っているんじゃないか!?」というような開放感なのです。
390ADV-Rは目の前にスクリーンやらメーターユニットやらがいやでも目に入ってくるので、DUKEのこれはとても新鮮!
異様にコンパクト、超軽量でヒラヒラバビューンと、まさにロケット。690DUKEを知らなかったら完全にやられていました。
重量に関しては、390DUKEの方が16kg軽い。明らかに走りが違うのはエンジンのマッピングの違いなのか、あとはマスの集中した車体なのか。クイックさとヒラヒラ感はタイヤ径の違いか。
この小ささと加速と取り回しの良さは、国産車にはない刺激と魅力です。一度どこかで乗ってみることを強くお勧めします。

せっかく4時間くらいお借りできるので先週に引き続いて阿蘇とかも考えましたが、津久見のセメント工場が行ってみたいところリストに入っていたので訪れてみました。
海岸沿いにセメント関係の工場がぎゅーぎゅーに並んでいる中を走ることのできる道があります。呉の旧日本製鉄は製鉄所の縁を走りながら少し遠巻きに複雑な立体パズルのような施設を眺めて走ることができましたが、こちらはそのど真ん中をぐりぐり走る感じです。近すぎて見上げるのにオフロードヘルメットのバイザーが邪魔なくらい。迫力満点!

そして、こちらが行ってみたかったところのメインイベント、胡麻柄山から見る石灰石の露天掘り現場。
谷底にあるパワーショベルがミニカーというよりもゴマのようです。

生産量は年間3000万トンで日本一。埋蔵量は驚きの40億トン(というと凄っ!て思うけれど、100数十年で掘り尽くしちゃう?)!
良質な石灰石として国内だけでなく海外にも輸出できている珍しい天然資源です。

峠を越えた裏側も、掘ってます。
四国の鳥形山鉱山、山口の美祢のUBE三菱セメントのように、宇宙からでも見えそうな石灰石の露天掘りは、そのすぐ近くに四国カルストや秋吉台があることからも分かる通り、採掘現場だけが石灰岩質、というわけではなく辺り一帯が広く石灰岩の路頭となっています。
この山へのアプローチ路も山肌や川底の岩が石灰岩で、掘っても掘っても石灰岩という様子が漂っています。

胡麻柄山へのアプローチ路はね、道が悪いのよ。普段僕が走るような道。
すみません、お借りしたバイクだというのに汚してしまいました‥。

もう少し時間があったので、沈堕の滝へ。
面白い、滝だらけだ。

滝の落差を発電に利用していた、ということで発電所の跡が廃墟になりかけた状態で整備されていました。
えっと、この既視感は‥鹿児島の曽木の滝か。あの発電所跡を小さくした感じ。

どうもこの奥にある人工物の壁のようなものも自然の滝(雄滝)なのだそうですが、水量が少なく全く水が落ちていませんでした。残念。

ここで電話の着信、「点検、終わりました」。
ではこれから向かいます、と言いながら地図を見てみると‥大分まで50km近くある‥。お借りした車両、携帯ホルダがついていないので携帯はポケットに突っ込んで、ここまでGoogleMapのターンバイターンのナビ音声だけを聴きながら来ました。不案内な土地なのでイマイチ場所とか距離感が掴めていませんでした。
「はははは、気にならさずゆっくりツーリングを楽しんでください」
と優しくお声かけいただいました。とにかくKTM大分のオーナーさん、お優しいのです。

1,000kmというか983km点検を終えて、ついにフルスロットルを当てられます。5,000回転あたりから急激にパワーがモリっと盛り上がるのに、6,000回転縛りで走っていたのでそこから先が楽しみで仕方がない。

俺の390と、俺の代車と、元俺の690。
390DUKEは、危険です。正直欲しくなります。サブマシンとしてなら250DUKEでも良いかも。

16時に大分を出発して、さすがに帰りは山口県まで船旅にしようと途中で別府に寄りました。
谷の湯さん。

重力式現金投入装置。150円を塩ビパイプに投入。

まだ明るい時間だからか、お客さんは誰もいませんでした。
お湯はちょっと熱めですが、以前入浴した時に2つの源泉のお湯をブレンドしていると伺いました。熱い方のお湯は少しだけ塩分を含んでいますが、そのお湯がこのあたりのかんなわ地区のお湯だそうです。

19時発のフェリーに間に合うように17時過ぎに別府出発。これから広島へ帰るのか‥明日仕事だぞ、と不安になる時間です。

国東半島の山越え路は知らない間に道の整備がものすごく進んでいて、別府からほぼ快適2車線でストレスなく走ることができるようになっていました。これはありがたい、フェリー活が捗ります。
九州との距離を今までよりも近くしたい。できれば鹿児島とか普通に行きたいのです。

本州まで2時間。

周南(徳山)の工場も、もう少し元気があれば夜の工場萌えするために巡ってみたかったんだけどな。さすがにもう遅い時間なので海越しに眺めて満足しておこう。

終始とても快適だったのは、泊を伴わないので荷物が全くない軽装だったから?
それにしてもバイク日帰りで大分、しかも冬の高速移動なんてこれまでなら絶対にやってこないイベントだと思います。点検で大分なんてものすごく面倒って思っていたけれど、新しいバイクのおかげ、KTM大分さんのおかげで楽しく充実した時間を過ごすことができました。
日々の生活がなるべくストレスのない方向へとただのつまらないルーチンワークに落ちついていく中で、こういう変化や刺激を生活の中に取り込んでいけるのがバイクライフのとても面白いところでしょう。新しい刺激をありがとう。



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