5月末の九州ツーリング(阿蘇その2)

翌朝九州2日目。南阿蘇、できれば俵山からの朝焼けを狙おうと出発しましたが、ちょっと出遅れた上に最短路の橋が工事中で通れなくて迂回をさせられて、さらに田園地帯のあぜ道みたいなところを走ったりしてかなり時間を取られてしまいました。

ギリセーフ?

上を見るよりもきれいに見えたのはカルデラに広がる南阿蘇の田んぼ。紫色の空気を数えきれない枚数の田んぼが拾っています。

手持ちのカメラで最大望遠です。

ここに写る紫色の空もきれいだったでしょうね。

ケニーロードへ向かうのに、ちょっとショートカット。溶岩の塔がにょきにょきと道路の間近に生えています。

由来を読むと「昔ここで蜘蛛が角結びの草鞋に糸をかけて、それがだんだん太くなって淵にひきこまれそうになったので、以来ここへ来る人は角結びの草鞋を履かないようになり、ここを恐々淵と呼ぶようになった」と書いてあります。これ読んでから行くとちょっと怖いです。

恐々淵。バイクを下りて1分も歩くと、水の浸食でできたのかもともとそういう地形に水が流れるようになったのか、とにかくどうやってできたのかわからないような地形に滝が流れています。

恐々淵の道もあまり人が来ない道だともうのですが、その1本裏道のコンクリートの道はさらに人が来ないような道です。以前GROMでこの道を下ってきました。今回そのさらにもう1本裏へ行ってみます。

DUKEで走るにはどうか、と思うようなダートを走った先から見えた風景。時間帯のせいもあるけれど、ヒダヒダウネウネの僕の知らない阿蘇が!

これはすごい!地図上でもGoogleMapでも全くノーマーク。

人が踏みしめた跡があるので歩いていくと、

そこにも新しい風景が広がっていました。先のビデオはこの写真の岩のてっぺんから撮りました。

タイヤを見ての通りの道。

どこまで続くのか不安になりながら無理ならUターンして戻れるギリギリまで進んでみようと思いましたが、なかなか果てがありません。それどころか、このまま進むとなんだか先で抜けられそうな雰囲気です。

おっと、分岐。奥へ行く方は次にセローで来た時のためにとっておこう。というわけであえて全線散策しませんでした。

結局ダートは抜けられる道になっていて、その先はケニーロードの峠につながっていました。下っていくと、なんだ、真正面に先ほど走った道や登った頂上が丸見えじゃないですか。

ここでヘルメットを柵に差し込むのが流行りますように。

ケニーロードの看板の支柱がテレスコピックのフロントフォークなのは知っていましたが、セッティングも可能なようです。

「晴れた日の南阿蘇をあてもなくだらだら走る」というのはやってみたかったことのひとつです。だらだらと流します。とても幸せ。

根子岳にどれだけ近づくかでこの遊び方の残り時間が計れます。

こんな門もあるんですね。くぐっておきます。黒柴コーヒーさんの開店まで2時間近くあるところで、そのまま2時間くらい南阿蘇をだらだらしていようかと思いましたが、ふと外輪山の外側と内側をつなぐ道で、まだ走ったことのないものが2本あることを思い出しました。ついでに旧高森峠のことも思い出しました。

ザ・廃道中の廃道、旧高森峠。以前セローで乗り越えましたが、DUKEで来てみました。ちょっと入り口だけだから‥とトンネルの入り口を覗いていたら‥

吸い込まれるようにトンネルの向こう側へ‥。以前はこの抜けたところからが廃道という雰囲気だったのに、トンネルの手前からヌタヌタ道になっていて廃道化がグレードアップしていました。

抜けた先も堆積物と茂みで道幅がわからないしヌタヌタ。

もうこの高森峠展望所の看板がわからなくなっているんじゃないかと思いましたが、とりあえず発見しました。

展望‥木が茂りすぎてもうわずかに高森の町が見えるだけ。

ここまででも結構な荒れ具合なのですが、実はここから先が旧高森峠超えの神髄となります。

というのは舗装道路の部分が崩落していて、う回路として山側に道が設けてあるのですが、もう車が通ることは完全に考えられていない未舗装の歩道なのです。もともとスリックタイヤみたいなディアブロで走っていますが、あっという間にスリック。

いったん舗装路になったと思ったら、またすぐにイノシシ罠のある土の道。

抜けました。

国道との合流個所。緑のトンネルになっているので普通の速度で走っていたら気が付かないと思います。

再び外輪山の外側へ抜けて、旧高森峠の少し北側にある黒岩峠を越えてカルデラ側へ戻ろうと思います。この辺りは初めて走りますが牧草地になっていて赤牛が放牧されているんですね。

外側のだらだら上って行く道が、峠を越えて一気に標高を下げる道に表情が全く変わってしまう様子がとても阿蘇らしい。

あまりに急峻なので、道がものすごくトグロを巻いています。佐川のトラックが上ってきたので、道は急坂だけど外と中の集落をつなぐ道としては生きているようです。

黒柴コーヒーさんに開店5分前に到着しました。

いろいろ想像していたのですが、思っていたよりもお若いマスター、にぎやかな店内。広くはないのですが、それがお互いの孤立しない距離感になっていて良いですね。こういう安心してコーヒーを頂けるお店が遠隔地にあるというのはとてもありがたいです。じゃないと、走り続けちゃうもの。

南阿蘇側から見る根子岳を正面からとらえられる直線路を見つけました。シルエットだけ見ると山頂付近はゴツゴツとした岩だらけなのかと思ってしまいますが、意外とほとんどが緑に覆われているようです。

箱石峠。ここは朝か夕方に来ると幾重にも折り重なった山のヒダがとてもきれいに見えるのでお得。まぁ昼間も大迫力ですけど。

見ているだけでワクワクしてくる雄大な峠越え道路ですね。ちなみに箱石峠の名前の元になった箱石という方形の岩が、上の写真の右側のコーナーに囲まれた丘の上にあります。いつもじっくり見ようと思いながら実際走ると気持ちよくてサクッと通り過ぎてしまうので、写真で振り返ることしたしたことがありません。

何度かお世話になった元キャンプ場の楽園へ。お庭の持ち主が日向ぼっこされていたらご挨拶しようと思って阿蘇に来る度に立ち寄りますが、偶然はなかなかやってきません。

楽園は、昔のまま楽園。

今回阿蘇でやりたいこと・走りたい道をコンプリートしたので、早い時間ですがバイバイ阿蘇します。

この日、土曜日。お昼前ですが空いてますね。裏側のクシタニカフェの方にはバイクが20台くらい居ました。

白川そば隠庵さん。

この席は待っている間も窓の外のお庭を見たりして楽しめます。

季節によって品が変わる小皿がたくさん並ぶ隠庵というお店の名前のセットメニューが目当てだったのに、もう扱っていらっしゃらないそうです。とても残念。ここのお蕎麦は薄切りであまり噛まずにツルッと飲み込むのが「楽しい」お蕎麦です。味や食感だけじゃなくて食事感も楽しめるというか、僕は好きです。ここのお蕎麦。

大草原の周遊路がどうなっているか偵察に‥と思ったら、関係者以外の車両は侵入禁止になっていました。んー、ここも界隈では特別な別世界だったのになぁ。どうしても、というなら徒歩で入ることまではまだ禁じられていませんから、歩いて登れということですね。

こんな草原が峰の先まで延々と続いて非常に大きな山全体が丸々草原になっているところ。

九州ツーリングといえば丸見え温泉、なのに、そういえば今回脱ぎ忘れていることに気がついて、満願寺温泉。昨年来た時は地元民以外はお断りになっていました。

今回は部外者でも入湯できるようです。二百円を投入します。

お湯は建物側の石垣の隙間から流れ出てくるようです。そのまま川へ流れ出て行くお湯。

川を挟んだ道路からはお風呂の様子がよく見えます。

水害で壊滅的な打撃を受けた天ヶ瀬温泉にも寄ってみました。この赤い橋は架け替えをしたもので、以前架かっていた赤い橋は水害で流されてクタクタに曲げられて打ち寄せられていました。なにもかもぐちゃぐちゃになっていてかなりショックを受けました。

心の清い人にはワン子に読めます。

犬猫用の温泉施設が河川敷に設置されているんですね。

川湯が復活したという話を聞いたので今回立ち寄ってみたのですが、

以前のように丸見えじゃなくて、9割がた高さ1mほどの目隠しで囲まれていました。完全に囲い切っていないところに設置者の葛藤が見受けられます。

ワンコイン温泉。

手作りっぽい脱衣場設備。

やー、軽く湯の花の舞う、温泉らしい温泉!でも、死ぬほど熱い!椅子に座って涼んでいたら管理人さんが「お客さん、こりゃ熱いわ!」と源泉のバルブを閉めて水で埋め始めました。体が乾いてきたのでもう入りませんでしたよ。

ネコバス。原寸大となるよう意識されたのではないかと思います。

どうやって境界線をスパッと綺麗に削り取るんだろう。

トランポまで戻ってきました。ここから佐賀県まで移動して翌日セローで長崎‥というつもりでしたが、この2日間でもう十分満足できる内容で疲労感もバリバリ、とても翌日丸1日ツーリングしてやろう、という気が湧いてきません。そこでルゥさんに電話してみて捕まるようであればそちらへお邪魔してみようかと電話をしてみました。「ちょうどツガさんのこと話していたところだったんですよ。今晩うちに集まって飲むんです」とのことで、寄らせてもらうことに。

1時間ほどで到着。モトコンポ。のようなもの。

迫力。

超ディジタル化。カッコイイ。

でも、燃料計は石油ストーブみたい。

GROMの心臓部を移植したモトコンポ、乗ってみましたが速い速い!モトコンポの形をした何か、です。

ルゥさんちのガレージ、モトコンポがゴロゴロしています。

マイロ、絵になるな。

かんぱーい!

マイロ、でかいな。

酔った勢い。

ウメさんとゴッツさんとルゥさん、みんな漢臭い。豪快に焼いて食べて飲むのが楽しい。

さすがにクタクタだったので、一足先に上がらせてもらいました。

この日、マットをしっかりしたものにしてみたら、自宅で寝てるんじゃないかと勘違いしてしまうくらい快適でした。日中の活力を確保するために、快眠ってとても大事です。ツーリング先ではしっかり寝ましょう。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です