見た目綺麗なCLUBMANも、細々見ていくと年式なりなところが見つかります。今回はフロントブレーキ。キャリパーを外してみると裏側は‥ピストンの様子を見るとこれは普段から手を入れていたバイクではない感じ。
磨きやすいように分解しようとピンスライド部分を引っ張ってみても、全く動きません。構造的にスポっと抜ける箇所のはず。プラハンで遠慮気味にコツコツ叩いてみると徐々に抜けてきましたが‥グリスが切れてカピカピになったスライドピンが見えてきました。以前中古で買ってきたNSRの片押しリアキャリパをバラした時もこんな感じでした。この状態だとブレーキングしてもキャリパ本体がディスクをまっすぐ挟みませんからブレーキの効きも悪くて当然です。
抜けた‥きちゃない。
ブーツの中は油分全くありません。
スコッチブライトで磨くこと数時間。指の皮がヨレヨレになるくらい磨き続けました。
手作業でこのくらいいけるんだから、電動ツール使ったらもっと綺麗で早く仕上がるだろうなぁ。
綺麗になった!圧のかかっていないこの時点でキャリパーのピンスライドはグニグニ動きます。
次はマスター側。
購入時にピストンのブーツがボロボロになっているのが見えていました。
そこでGB250を購入してきた翌朝マスターのピストン一式をオーダー。翌日早速到着しました。
ボロボロのブーツを外すと‥こういうのを年式なりというのでしょう。サビやらわけのわからない堆積物でスナップリングが見えません。
格闘すること40分。手持ちのスナップリングプライヤーの爪がかからないので先端をグラインダーで整形し直したり、AZのCMK-001を注入して少しずつ固着を剥がしていったり‥でスナップリングを取り外しできました!
ピストンを引き抜こうとするとワッシャーが固着しているようで抜けません。外すつもりのなかったバンジョーを外して、反対側から叩き出しました。
結局結構なゴミが出たので、バンジョー外して正解でした。
対戦中に沈没した戦艦の遺物か、っちゅーような腐食。
ブレーキフルードを扱う作業は、いつも全体的に丁寧に、1滴も垂らさないように気を遣って作業をしています。今回もミスなく作業できた!と思って最後にキャリパー側から注射器でフルードを注入していくと‥マスター側から「ぴゅーぴゅー」と音がします。見上げるとマスターのリザーバータンクから、クジラの潮吹きのようにフルードが吹き上がる大惨事!!
幸い車体にはほとんどかからない角度ではあったのですが、慎重にやってコレですから、もっともっと慎重に作業しなくちゃいけません。
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