本の読み上げなど

2015年にアマゾンの書籍朗読サービス「Audible」の利用を始めて、以来主にバイクの移動時間をとても有意義な時間として利用させてもらっていました。紙の書籍では読まないだろうと思うような長編、例えばダン・ブラウンの「ダ・ヴィンチコード」をはじめとするロバート・ラングドンシリーズや、これまた普段読まないようなジャンルの推理小説や歴史ものなど、Audibleのおかげで隙間時間と呼ぶには分厚く空いたバイクでの移動時間をとても有意義な時間にすることができていました。

ところが、2018年あたりにサービスの内容が変わり、これまで定額聞き放題だったものが月に1つ与えられるコインと引き換えに1冊の本が手に入るという形態になりました。これ、どうも本の返品は自由で、その場合コインは返却されますから、実質聞き放題のように使えるということなのですが、あくまで返品は「聞いてみたけれど合わなかった」場合の救済なので、これを都合の良いようにとらえて使うのは推奨される行為ではないようです。

なので、解約しました。

以来、長時間の移動がちょっと物足りなくなってしまいました。

ある日ある時、突然「もしかしたら携帯のユニバーサルアクセス機能のなかのテキスト読み上げを使えば、テキスト化された本は朗読できるんじゃないだろうか?」という考えが浮かんで試して、というか調べてみたところ、世の中そのようなことを考える方はたくさんいらっしゃって情報も沢山みつかりました。

携帯を使う場合の設定方法は、

iOSの場合

「設定」→「一般」→「アクセシビリティ」→「スピーチ」または「読み上げコンテンツ」

で「画面の読み上げ」をONにして、その他声質や読み上げ速度の設定をしておく

読み上げさせたい画面を開いて画面の上部から2本指スワイプするとコントローラが表示されるので再生ボタンで読み上げ開始。コントローラでは読み上げ速度の変更などもできます。

アンドロイドの場合

「ユーザー補助」画面内の
「音量キーのショートカット」→サービスの使用をON
ショートカットサービスを「TalkBack」に
「テキスト読み上げの設定」で読み上げ速度や音質の設定

で、読み上げさせたい画面を開いてPixel3の場合は音量の上下ボタンの同時押しでTalkBackがオンになって画面を読み上げる体制になります。表示されている内容の読み上げは「1本指で右スワイプしてダブルタップ」です。ちょっと慣れが必要です。運転中の操作はブレるのでまず無理です。

両方使ってみて、iOSの方が使い勝手は良い感じ。なので、しばらく古いiPhoneと今使っているPixcel3と2台持ちしていましたが、iOSの読み上げは本の途中に挿絵(画像)が挟まれているとそこで読み上げが止まってしまいます。
また、iOSもandroidも「表示されている画面の読み上げ」なので、バックグラウンドで読ませながら地図を表示ということができません。ツーリング中はちょっと、というかかなり不便。

猛者は読み上げソフトで読み上げさせたものをmp3で録音して音楽アプリでバックグラウンド再生ということをするようですが、僕の行きついた結論は‥

アレクサに読み上げさせる。

です。

kindle本の場合、携帯のアレクサアプリを使ってアレクサに読み上げさせることができます。この再生はバックグラウンド再生が可能なのです。以前は1倍速再生しかできなかったので使い物にならないとあきらめて投げていた方法なのですが、いつのまにか読み上げの速度も調整できるようになっていました。
携帯のアレクサアプリを開いて、下の方に並んでいるメニューの「再生」を押すと、下の方の「Kindleライブラリ」に自分のアカウントに紐づけされている本が並んでいます。これをクリックするだけで読み上げが始まります。もともとがAIアシスタントなので「アレクサ、kindleで「×××(本のタイトル)」を読んで!」と声掛けしても読んでくれますが、たまに「そんなものはない」とかつれない返事が返ってくるので再生ボタンから行く方が確実です。
声質も僕の好みからすると「アレクサ>iOS>android」で、とても聞きやすい。読書の経過情報もクラウド管理なので、他のデバイスで読んだ続きから再生してくれるところもOSの読み上げ機能に頼って使うのとは違った便利さがあります。

余談ですが、読み上げの読書にはハウツーものや教養系のものは向いているとは思いません。これはと思った箇所をブックマークしたくてもその作業が直感的じゃないですし、移動中だとまず無理。この辺は紙の本を読みながらメモ書きする方が向いていると思います。移動中に本を読み上げた音声を聞くのには小説などの物語が向いています。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です