TRYGYMKHANA 第1戦

TRYGYMKHANA大会の前日練習会が今年の僕のジムカーナタイム計測デビューです。実に半年ぶりのタイム計測で、例年この時期は冬の間につつきまくったマシンが本当に使い物になるのか不安になる時期です。今年はマシンもVTRに乗り換えてすぐのことだし、ちょっと本番経験のない期間を開けすぎた感があるので、本当にちゃんと走れるのか全く自信がありませんでした。
それに加えて2週間前の鹿激突事件の肋骨の痛みが癒えていなく、人間の方が本番に耐えるのか分からなかったので、主催のつなくんには事前に「練習会に出てみて大会本番は走れるようなら走ります」と事情をご連絡してお願いしておきました。

大会で思い切り走れるようにマシンのセッティングだけはこの前日練習会だけで整えてやる!と気合い十分だったのに、マフラーステーを買ったくせに持ってくるのを忘れました。右肋骨の痛みも含めてますます右側にコケられなくなりました。

練習会を1日走ってみて、走る分には体の状態は全く問題なく、この日の1番時計でした。でも、調子に乗って結局左右に1回ずつ転倒。右転倒は普段以上に脇腹が痛んだし、転倒したバイクを自力では起こせません。不安もありますが翌日大会には参加することにして、バイクを納めて風呂と肉。

うらいけさんとしんちゃんとサクさんと。風呂でさっぱりして屋外に出た瞬間の涼やかな春の夜風がむちゃくちゃ爽やかで本当に気持ちよかったし、焼肉屋も本当に楽しかったし、生きてるって素晴らしいなぁ‥と思った夜でした。

うらいけさんとは20年とか付き合いがある中で、これまでお互いにイベントの運営兼選手という立場もあってなかなかゆっくりと飲んだりする機会が持てずにいましたが、最近になってツーリングやらこうして自分たちが選手として参加させていただく大会やらでやっとせかせかせずに付き合う時間がもてるようになりました。ホント長いことかかったなぁ、と思います。

自堕落駄目人間まっしぐら。美味かった。

これにあとから新久保さんも加わって、総勢6人の会場泊組。

うちはいつものように自宅で使っている枕と布団を使った車中泊。大会前に特別な環境じゃなくて、いつもと変わらない感覚で寝られるというのは結構大切なことだとも思います。会場が傾斜しているので、寝台も傾いていた、というところがいつもと違いますけれど。

翌朝。薄く雲は出ていますが晴れるの確実な大会当日。どのくらい走れるマシンなのか推し量りようがなく、今回は

「岡山のコースでキングカズマに負けない」
「てくきかくん勝って西日本VTRトップの座に座る」
「総合優勝」

という3つの目標を持って臨みます。

午前中から25度を超えた夏日になりました。

第1ヒート。転倒せずにタイムだけは残して帰ろうと走ったら、なんとトップタイムを更新して25秒台。新久保さんも25秒台(+ペナ1)。第1ヒートは最後にズリズリタイヤを滑らせながら加速していくSMR橋本さんに23秒台を出されて2位折り返し。トップと2秒差。この時点で結構あきらめ感はありました。

午後も気温がガンガン上がって、4月だというのに真夏日!もう、オンシーズン終わりでいいんじゃないですか?何に負けるって、暑さに負けてしまいそう。

午後に日の差し込む向きに駐車したので、手持ちの道具で日陰を確保してみました。風が吹いても結構安定していたし、これはありがたいです。

前日練習会の筋肉痛で内股が痛くてニーグリップも怪しくなってきたので、ウォーミングアップをそこそこにしてスタート。

進入と回転で転ばないように気を遣い、VTRの加速力ではフルスロットルでもスリップダウンはありえないだろうとアクセルを開けることに集中して臨んだ第2ヒート。走っていて明らかに車速が乗ってるのが分かりました。VTR、とにかくアクセル開ければ良いんだわ。

ゴールしてのコール、ポーカーフェースできないイシコが興奮した声で「出ました!23秒!!」

え?って思いましたよ。2秒半詰めて橋もとさんに追いついたということにちょっと驚きました。僕が、というよりVTRでトップタイムが出たことにみなさんも驚かれた様子で、これまで27年ジムカーナ続けてきた中で一番多くの方から賞賛の拍手をいただいたように思います。ここまで持ち上げるのは(年齢的にも)結構しんどいのですが、だからこそ喜びもひとしお。パドックに戻りながら自分自身が感動しました。

結局その後橋本さんが22秒台を出して総合優勝されましたが、あとで話をしてみたら、勝ち負け抜きで本気で走れたということにお互い悔いなしです。僕のジムカーナ史に残る、とてもすばらしい闘いでした。

今回何が良かったかって、冬の間走ることはありませんでしたが、脳内シミュレーションしながらVTRをチョコチョコつついてきた内容が結果につながって、それが間違いではなかったということを示せたことが猛烈に嬉しかったです。とはいえ、まだまだフロントフォークをはじめつつきたいところも残っていますから、中途半端に終わらせず走る実験室していこうと思います。って、もう身体がついていかないかも、と思った暑い暑い暑いシーズン初めの大会でした。

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