古墳めぐり

仕事の関係で広島県本郷町に泊まることになったので、夕方の空いた時間に自転車で町を巡ってみようと出かけてみました。右も左もわからないまま適当に流していたら、近所に古い遺跡がたくさんあるようなので看板の地図とiPhoneの地図を頼りにハシゴしてみることにしました。

その1発目。県の史跡の梅木平古墳。いきなり大物です。中学校裏の何でもない山道に突然古墳の入り口が開いています。なんでもない山道の続いている山は、どうやら昔の墳丘墓だったようです。

広島県下最長という玄室までの奥行きは13m。電気が点いていないとちょっと重恐くて奥まで入り難い感じです(自動点灯の照明と音声ガイド付き)。6~7世紀のものということですから1500年も前に作られたものです。ホントに山の途中になんでもなく収まっている古墳なのですが、ここに至る案内板も手作りっぽいし‥こんな晒しっ放しな感じでいいのでしょうか?

2発目は国の史跡の御年代古墳。明治時代に国道を改修している途中に石を切り出していたら偶然見つかったのだそうです。ここも普通の民家の裏山。音声ガイドが詳しくこの古墳の背景について教えてくれます。

中は手前と奥と、玄室が二つ並んでいます。ここも奥は自動点灯の照明付き。柵もなにもなく、一番奥まで入っていけますが、ちょっと恐い。

石棺は家の形をしています。ものすごく作り手の意思を感じますね。今の時代の尺度で判断してはいけないのかもしれませんが、素材感を前面に出してシンプルに(しかも強烈に)一言だけ訴えてくるような造形が、「もの派」に通じるものがあって、素朴な裏切りの無い感銘を覚えます。いや、大収穫でした。

ちなみに。その昔広島から関西方面へジムカーナ遠征する際、集合地点だったレストラン山陽はこのすぐそば。ここが遠征スタート地点だった話も、もう15年も前の話ですから、当時でも相当にくたびれていたレストランは、キレイな新しい建物に変わっていました。うーん、1500年生き残った遺構のすごさを、あらためて感じるなぁ。

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