690DUKE 温泉津温泉AMツーリング

気候も景観も、阿蘇は5月下旬から6月初旬が訪れるには最高の時期です。今年は3月の野焼きをみることができましたがベストシーズンの緑の景色も楽しみたい!と思っていたのに、休日出勤やら雨予報やらで土日が流れていって、ついに6月も後半になってしまいました。もう日差しが厳しくなってしまったじゃないですか。

この週末も西日本は日曜日が雨の予報だったので、金曜日に遠出の準備もしませんでした。ところが快晴とはいかないまでも土日とも晴天です。晴れ予報の週末が雨になるのも悔しいですが、雨予報だと思って予定を組まなかった週末が晴れるのも、どこか違ったチャンネルで悔しさがあります。せめて涼しい時間帯だけでも週末を楽しもうと、これはこれで以前から温存していた温泉津(ゆのつ)温泉午前中ツーリングへ行ってみることにしました。

5時半ごろにあやのすけさんにお声掛けしたら、「午前中ならちょうど都合がよい」ということで、お互いの家から1時間ほどのコンビニに集合。

今回は豪快に日本海まで走って帰ってくるのが目的なので、道中あんまり撮影停車はしていません。

途中でふと「朝早すぎて温泉閉まってるんじゃね?」と三瓶山経由の遠回りルートに変更しました。ルート上の阪神タイガース推しの農家の畔は、今年もきれいに阪神タイガースのV祈願の横断幕になっています。新しく増築された切妻造りのガレージの破風も黒と黄色の阪神タイガース模様です。これだけ手間暇金をかけられる推しが居るのは素敵だな。

以前九州の温泉で出会ったおじさんが三瓶の温泉が良いと言われていたので立ち寄ってみました。志学薬師 鶴の湯さんは12時からの営業で大人300円。近くの亀の湯さんは9時から営業で200円。

亀の湯さんはぬる湯だそうで、夏の午前中ツーリングにはピッタリですね。こちらも年内に再訪してみよう。

三瓶温泉は源泉温泉が35℃くらいだそうで、この手湯は源泉なのかな。ぬる目。鉱物の混ざり物が期待できるお湯だという様子がうかがえます。

どんてん。

って某局番組のタイトルが付きそうな映像。三瓶に来るときは晴れの日にぐるりと周遊するのを目的に訪れることが多いので、山が雲をかぶっているのは初めてだし、そのままスルーするのも初めて。

山を下っていくと、火成岩の岩山が突然現れたので二度見のためにUターンしました。

山全体が溶岩が冷え固まってできた険しい形状で、ところどころ薄っぺらいナイフの刃のような岩が垂直の崖になっています。活火山こそありませんが、山口県からこちらの日本海側って火山のつくる景観が突然現れるのがとても面白い地域です。

鳥居が見えたので祠が岩窟にあったりするんじゃないか、と歩いてみました。

階段というよりはハシゴというくらいの勢いの参道を結構上りました。ありました。

あやのすけさんのご立派なところは、どこの神様でも分け隔てなく頭を下げてお賽銭されるところです。

ここは岩窟の奥、社の裏側から水が湧いていて、お祀りする理由がしっかりと感じられるところでしたが、ほとんど垂直みたいな崖の途中に、誰がこれを見つけたのでしょうか。

半円形に張り出したおしゃれな空間。

これは以前訪れた際に撮った写真ですが、温泉津温泉の薬師湯さん。1階がお風呂で、2階は休憩スペースになっています。お風呂に入るだけでなく、アフターも楽しめる建物です。

温泉で茹でられたおじさんが寛いでいます。

薬師湯さんは午前8時からの営業だそうで、わざわざ三瓶山で時間を潰さなくても早朝広島を出て温泉津直行で入湯できたようです。ただ、8時の営業開始直後は第1陣のお客さんで賑わうようで、この日訪れた9時半ごろがお客さんの少ない時間帯とのこと。お風呂もガラガラでした。

調度品も時代を意識してレトロ感たっぷり。大正時代の建物だと思っていましたが、このお風呂の建物は昭和の建物で、

すぐお隣のカフェのある建物が大正時代のものとのこと。

古い建物が多く、周辺の木造の建物を見ているだけでも楽しい。温泉津は石見銀山で掘り出された銀を積み出す港町として栄えた歴史のある場所ですが、江戸の末期には生産量が減って大正期には休山したとあります。それでも温泉は今の時代まで生き続けたというのが嬉しい限りです。

この地出身の俳人、妙好人 浅原才市の像があります。猫耳かと思ったらツノ。

そのお向かいにある元湯温泉さん。源泉は薬師湯さんとは違うそうです。温泉津では薬師湯さんばかり入っているので、次はこちらに入ろう。

温泉津から大朝までの道は、大型バイクで走るには最高にストレスのない道です。インカムで世間話をしながら「流して」いたらあっという間に広島まで戻ってきました。

午後から予定のあるあやのすけさんは大朝から高速、僕は湯来まで走ってすぅちゃんでお昼ごはん。

カンペキなルートだな。満足度が半端ない。

ちょっと走る、じゃなくて入浴前提で半日しっかり走るというルートのできあがりで、これはまた季節を変えて逆走ルートで三瓶温泉とか行ってしまいそう。で、690もしばらく楽しめそう。

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