390AdventureR 数値で見えないディテール

数字に現れない、390AdventureRに乗り始めて見えてきたり知ったりしたディテールを紹介します。

車格は写真で見る以上に「デカい」です。ラリータワーやスクリーンを除いて首から下は同じサイズの390EnduroRを見ても「デカい」と思いましたから、全体的に国産250ccクラスに比べると一回り大きな印象です。

タイヤサイズも前後21/18インチと国産250ccと同じでも、リム幅や装着するタイヤサイズが太いので390ADV-Rの方が少し筋肉質に見えます。

このバイクが一番個性を発揮しているのはこの顔でしょう。最近のKTMのトレンドの異形ヘッドライト。

この形に特別な機能や意味があるんじゃないかと期待していたのですが、奇抜なこと以外に実用的な意味はあまり感じません。

ただ、薄暗いダートからこの6灯ライトのバイクががギラっと光りながら現れると「かなりかっこいい」ようです。

上下2灯なので片側がハイビームなのかと思っていましたが、

上がハイ/ロー切り替え。

給油口のキーシリンダーカバーは後ろに開いて、リッドは前に開く構造。燃料タンクはスチール製14Lで、クリア塗装されていない半光沢な塗装面が露出しているため傷が入ったら一発でアウトな奴。

中はちょっと変わった形をしています。ただ真下に穴が空いているのではなくて少し曲がっている。先日お借りした390DUKEもこの構造でした。

ガソリンのノズルを穴の奥まで突っ込むと吹き返しがないので、給油レバーを全握りで給油できます。

トップブリッジにはハンドルポストを取り付ける穴が前・中・後と3つ空いています。標準では真ん中にポストが取り付けられています。

前側の取り付け穴。半分塞がっているので何か別の用途で活用するのは難しい。

写真真ん中の四角い箱は後付けETC車載器のアンテナ。

メーターはかなり豪華で、デザインのせいで情報の把握がしづらくなることもなく、非常に良い配置になっています。下段に4つ並ぶ項目は「favorite」設定項目から、電圧計や水温計、携帯とのリンク状態などかなり自由に選ぶことができます。

僕のお気に入り選択はかなり保守的で、水温・平均燃費・トリップ1・オドです。

マニュアルによると左上の時計の下に外気温が表示されるようなのですが、なぜか表示がありません。ディーラーに問い合わせ案件。

この手の大型液晶パネルって、やろうと思ったらできるんだろうからAndroidオートとかカープレイに標準で対応できるようにしてしまえばいいのに。

左スイッチボックスの操作ボタンは右がエンター、左がエスケープで上下選択式。上下ボタンは機能のショートカットが割り当てできて、僕は上がライドモードの切り替え、下がトリップメーター情報へのアクセスに設定しています。

この手の操作系のデザインはプロダクトデザイナーの腕の見せどころです。悪くない。手探りでも使いやすい配置です。

右スイッチボックスはシンプルで、キルスイッチとセルスタータースイッチのみ。エンジン始動時は軽くポン通すだけでエンジンかかるまで自動的にセルが回り続けるので、ボタンを押し続ける必要はありません。

何らかの原因でエンジンがかかってすぐエンストするような状況だと、セルボタンを押しっぱなしにしてもエンジンがかかった時点でECUが「エンジンかかった!」と判断してセルの回転を止めてしまうので戸惑う人もいるようです。

ライドバイワイヤ、スロットルケーブルはありません。

風除け、ブッシュ避けにはなるけれどナックルガードとして強度は期待できないプラスチック製のハンドガード。

ブレーキレバーはクリック感のあるダイヤル式でレバー位置の調節ができます。

クラッチレバーも同じ構造のダイヤル式調整。

ラリータワーのメーター裏に変なカバーがありました。

パカ。外れます。

中にはメーター上にナビを取り付けるために使うマウントボルトがあります。

この蓋、僕が見た限りではマニュアルにも説明が書かれていません。せっかくなので、この空間は使用頻度の高い六角レンチなど簡単な工具を入れる場所として使います。

USBCポートはラリータワー左サイドに1つ。

ここからケーブルを横方向へ取り出すのは見た目にどうかと思いますが、用意してくれてありがとう、とは思います。ラバー製の蓋は水をかけても中に入らない構造になっています。

国産車ではギチギチにしそうなとこが、結構スカスカ。このせいで車体が少し大きく見えていると思います。ブラシが入りやすくて洗車はしやすい。

この、癖ぽいサイドスタンド。

前方に湾曲していて、くの字になって真横というより若干後方に曲げられているという構造です。スタンドのマウントがかなり前方にあることと、跳ね上げた時にステップを迂回するためにこうなってしまった、という感じ。

スタンドを出していると自分に合わせて下げ目にしたシフトペダルと干渉します。ペダルを踏み込むとサイドスタンドに当たってしまうのです。

前方にスタンドがあるせいで、傾斜地で右足をついていると状況によっては左足がスタンドに届かず払えません。僕は補助具をつけて解決しました。

かなり長めのスタンドで、停車時に車体は結構起きています。車高下げなんかするとさらに車体が立ってしまいます。

鋳物の塊のようなキャリパーサポートに取り付けられた、フロントの片押し2ポッドキャリパー。効かなくはないけれど、もうちょっと効いてほしい。

見慣れない形状のリアキャリパー。バイブレ製。

バイブレってインドかどこかのメーカーかと思っていたのですが、実は「by BRENBO」の略でブレンボのORM生産品とのこと。ブレーキパッドの入手が楽なモデルだといいな。

シンプルなチェーン引き構造。

スイングアームスプール用の穴が上下に2段あります。国産車などでもこうなっていますが、上下にあるのはどういう意味があるんだろう?

タイヤはMitasのENDURO TRAIL+が標準で組まれています。

「M+S(マッド&スノー)規格に分類され、オンロード使用が全体の20%に限定された設計で、すべての種類のグラベル地形に対応し、特に難しいオフロードトレイルでの性能と信頼性を追求したタイヤです。(中略)ラリー仕様のデュアルパーパス・アドベンチャーツーリングバイクに推奨されます。」

という位置付け。いまのところ僕の使い方ではオンロードでもオフロードでも困っていません、というよりなかなかオールマイティで優秀なタイヤに思えます。オンロードでどこまで踏み込めるかが未知数なので様子見中。

左フロントフォークのキャップにはコンプレッションダンパーの調整ノブ。

右にはリバウンドダンパー。

もともと突き出しがありましたが、僕はさらに10mm突き出しています。

フロントフォークはKTMグループ企業のホワイトパワー製APEX。

リアショックもホワイトパワー製APEX。プリロード調整と伸び側ダンパー調整ができます。

サイドパネルを外すとフックレンチでプリロードの調整ができます。

オフ車としてはどうなの?と世間ではよくいわれる腹下排気。

サイレンサーってサイドバッグをつけたりするのに邪魔になったりするので、ツアラーとしては腹下排気は正解だと思います。

腹下にエキパイを通しているので、スキッドプレートの取り付けもそれほど強くなく、車体下を支えて持ち上げるオフロード車用のリフトスタンドが使えません。

車体を正立させる際はスイングアームの取り付け軸のメクラ蓋を外した穴を使ってリフト用の専用スタンドを使うようです。

トレリスフレームの合間にあるクーラントのリザーバータンク。実用性はあるけれど、普段からアピールするものでもないのでデザイン的にこれはかっこいいとは言えない。キャップにエンボスプリントされた「COOLANT」の文字が真っ逆さまになってしまうのもかっこいいとは言えない。こうなるなら文字いらなくない?

LC4cエンジンは非常にコンパクトです。

690DUKEの時もクラッチカバーにMOTOREXのステッカーが貼ってあったので、エンジンオイルはMOTOERX以外入れませんでしたが、ディーラーさんはモチュールを入れていました。なんだよ、指定オイルじゃなくてもいいのか。剥がそうかな。

O2センサーがエキパイに2本刺さっています。触媒が入っていると思われる膨らみの前後にあるあたり、なにか意図しているものがあるんでしょうね。

車名には390とついていますが、シリンダー容量は398.63cc。ハスクバーナなら同じエンジンを使って401と言いそうですが、KTMはちょっとだけ控えめ。

フロントフェンダーの後端がラジエーターのすぐ前に来ているので、フェンダーには整流用のフィンを取り付けられたり窓が開けられたりしています。

シート下には収納が特にあるわけではありませんが、ETC本体と書類を納めて置けるくらいの空間はあります。

車載工具はシート裏にゴムバンド留め。プラグレンチのような特殊な工具は含まれていません。基本的にトルクスボルトは使われていないので(一部を除く)、車載工具も六角レンチのみ。

4mmの六角レンチがバンド留めされていますが、これはよく使うサイズなので僕が追加したもの。車載工具の中にも4mmの六角レンチは含まれています。

ステップホルダにタンデムステップのホルダが取り付けられています。このタンデム用のステップホルダを外した際につけるためのプラスチック製のヒールガードが付属してきました。

ブレーキペダルは前後に調整ができます。シフトペダルは可倒式なのに、こちらは違うのね。

ちょっと気が利いてるなと思ったのは、リアタイヤを外した時にチェーンをかけるフックが標準で用意されていたこと。でもこれプラスチック製のチェーンガードの一部なので、あんまり使うと傷だらけになるかも。

チェーンフックはあっても荷かけフックらしいものがひとつもないリア回り。ネットで荷物を縛るという発想は全くなくて、サイドバッグやステーを自由につけてちょうだい、という意思が伝わってきます。

ステー用に用意されているマウントボルトがサイドに2箇所ずつ、シートの後ろに2箇所。キャリア系のパーツは海外では結構選べるくらい販売されています。

サイレンサーもなく、ほぼシート幅しかないテールがシュっと伸びているので、後ろから走っている姿を見ると非常にコンパクトなバイクに見えます。

バックミラーは純正でついていたものは面積が大きくて後ろがとてもよく見えるモノでした。重たいのと車載する際に取り外しが面倒なので、可倒式に交換しています。

透明樹脂1枚モノのウインドシールド、こういうのって下手するとめちゃくちゃ野暮ったいデザインになりがちですが、このバイクに関しては大成功だと思います。4箇所のボルトを外すだけで取り外せるので、トランスポーターに積み込む時も付け外しがそれほどストレスにはなりません。

透明感命のような巨大パーツなので洗車時の傷に気をつけないといけませんね。

カウルなどの外装パーツはあちこち角があって尖ったデザインをしていますが、デザインのためのデザインといったいやらしい感じのわずかな手前でとどめているという印象です。ロゴマークなどはステッカーを貼っているのではなく、また上からクリア塗装してあるわけでもなく、どうやってるのかは分かりませんがカウルにプリントしてあります。ツライチで、剥がせません。

以上、乗り始めて2週間の、外観上のディテール紹介でした。

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