「県外で麦茶に散歩の経験をさせよう」というテーマのお出かけ。全46話中の第1話は「山口県」。
もともと麦茶は車酔いがひどくて、小さいころは10分も車に乗っているとゲロゲロと吐いていました。車に慣れてきてもヨダレを垂らしたりあくびをしたり、と車に乗せて走ると普段とは違う様子を見せていたけれど、最近は車に慣れたのか落ち着いて車に乗るようになりました。
そこで県外へ連れ出すことに、というかそういう理由で家族とお出かけすることにしました。
麦茶の最初の県外経験は、お隣の山口県。まずは近場の岩国市の吉香公園から岩国城まで登ってみよう!というもの。岩国城のロープウェーは乗り場の貸し出し用のケージに入れれば犬同伴OK!
でも、もともと散歩がてら歩いて登っても良いなと思っていたので登山道路へ向かいます。気持ちの良いトレイルを登ること40分。意外と多くの人が散歩やトレーニングに使っている道で、ここでは挨拶を当たり前にするのが慣わしみたい。
途中、板状に割れた岩の壁があります。堆積岩ではなく火成岩なんじゃないかと思う。岩国は温泉沸いたりしないのかな。
バキっと折れずにグニャっと褶曲しているところが面白い。ジワジワと力がかかるからなのか、岩がやわらかいからなのか。
数年前、岩国城周辺にAdventure Labが設置されました。指定箇所に近づくと質問が開放されて、周囲を観察することで質問に答えられるというもの。これを数箇所を巡って答えていきます。1問目はロープウェイ駅近くの時計塔から。
この時計塔は毎時10分・25分・40分・55分にそれぞれ違う音楽でからくり時計が動きます。中途半端な開始時間は、15分間隔で動いているロープウェイの発進5分前ということを知らせているのだと思うのだけれど、そのことを周知していないので、恐らくあまり意味はないでしょう。
2問目は大釣井という井戸周辺から。
岩国城は山のてっぺんに建っているというのに、そのすぐそばに井戸がある。誰もが考えるだろうけれど、この環境で水が湧くというのはとても不思議です。
3問目の空堀。
江戸初期の城は平城が多い中、岩国城は山城で、さらに守りを固めるために幅20m、深さ10mの堀を60m近く地面を掘って設置したとのこと。規模としては全国最大級の空堀だそうです。
これも誰もが考えることだろうけれど、人の力ってすごいな。これを人にやらせる指示をする人もすごいなぁ。
何かに使っていたのか、使おうとしてやめたのか、加工された石が埋まっている。
全4問中の4問目、二の丸の展望所へ。麦茶、よく歩くな。
展望所からは錦川に架かる錦帯橋と城下の街並みが一望できます。当時の街の様子を窺い知るのにとてもよい場所です。
錦川は河口付近で今津川と門前川に別れて三角州があり、その三角州の海側には米海兵隊と海上自衛隊と岩国錦帯橋空港の飛行機が利用する滑走路が見えます。
岩国市民だったころは当たり前に受け入れていたけれど、こうして外様として岩国を訪れると、ここから見えるものはいろいろと物珍しいものの集まりだな、と思わされます。
岩国城の中はペット同伴不可なので今回はスルーしました。
こうして自分の訪れたところを振り返る記事を書きながらいろいろと調べていると、もともとの天守閣は北に60mほど行ったところにある天守台に建っていたということが分かって少々ショック。
お城って天守閣そのものではなく城郭全体で守りを考えてつくられた構造体です。(おそらく見晴らしが良いからという理由で)天守の場所を変えるというのは、首から下はどうでも良いような発想で、ちょっと納得がいかないな。
下山はロープウェイで‥と思ったら、ペット用ケージは下の駅にしかないようで、ケージを持って上がってもらうために1便待つことになりました。
素直に収まる麦茶。景色がみえなくて残念ね。
ロープウェイ駅の前にあるわたぼうしというカフェ。ムスメが事前にペットOKということを調べていたので休憩することにしました。
中庭のテラス席へ回ってください、ということで、店の脇の小道を歩いていくと、
大きなカメがいた。
シロヘビの館のとなりにカメがいるとは思わなかった。
氷いちごソフトと、氷めろんソフト。甘すぎず、休憩にぴったり。
もそもそと動いてパリパリと食事をする亀吉。
オーナーさんによると、ペットショップの方に「50年は生きて、1mは超える」と言われても「息子がどうしても飼いたいから」ということでカブトムシのケースに入るサイズのカメを購入されたそうです。冬は12月から桜の季節くらいまで店内で冬眠するとのこと。
お店の中庭という広い環境があってよかったね。
わたぼうしのお隣のシロヘビの館へムスメが入りたいというので、麦茶は妻に託して入館しました。
小さな建物だけど、中は学研の◯◯図鑑がそのままリアル展示になったような様相で、思いの外ムスメは楽しかったようです。
僕も覚えている限りでは初めて入りました。
錦帯橋を渡るころには麦茶もさすがにくたびれた様子。
岩国城城下には錦帯橋以外にも吉香公園に江戸時代以降の様々な文化的遺構が残っています。
こちらは明治期に移転してきた旧制岩国中学校から岩国高等女学校に引き継がれた校地に建てられた大正建築の武道場。
江戸時代当時の中級の武家屋敷。
屋根が極端に上に長いのは、上級武士をお迎えする正面は1階建に見えるようにすることで、見下ろさないよう配慮しているとのこと。裏に回ると庭や縁が見えて、当時の気取らない生活が偲ばれる良い建物です。
翌日、全46話中の第2話「島根県」。
三瓶山へ行くことにしました。ちょっと距離があるので、24時間利用可能なドッグランになっている元ニュージーランド村へ立ち寄ってみました。長距離の移動ということもあって、早朝から利用できるのはとてもありがたいです。
でも、朝早すぎると朝露でびしょびしょになるわん。
個室貸切炭酸泉の小屋原温泉へ行ってみたら満室だったので、亀の湯さんへ。
麦茶連れなので、誰かがお守りをすることになります。こういうお出かけは初めてなので戸惑いもありますがなかなか新鮮です。
世の犬連れお出かけをしている家族の方々は、1日をどのように過ごしているんだろう。
お昼のカレーが気になっていた、山のカフェ トレヴさん。庭でも食事ができるということで犬連れでも大丈夫かと伺ったらOKを頂きました。
気温は25度くらい。日差しがまだ厳しいので、日陰がありがたい。
気になっていたスープカレー。
スープに浸かっている揚げ野菜は量も種類もたっぷりで、写真の見た目から感じる以上にボリュームがあります。ライスの噛みごたえもあるのでしっかりと咀嚼して見事に腹が膨れます。
バクバクと食べられる料理ではないので、ゆっくりと時間をかけて食べられることもあって、景色も空気もしっかりと愉しむことができました。
ムスメが温泉に入りたいというので、妻とムスメは亀の湯に続いて鶴の湯へ。
ムスコは自転車で三瓶山一周へ。僕は麦茶とお散歩へ。
バイクで訪れると西の原の道路から山側の芝生へ入ることはまずありませんが、前々から人が笹の林の中を歩いているのをみて気にはなっていました。
足を踏み入れてみると緩やかな山麓の笹の林を刈って綺麗に芝生化した道が作られていて、1周回1km・2km・3kmのコースが設定されていました。エスケープ路も設置されているので散策に、トレーニングに、とても良い道です。
なにより車道より山側なので、人工物が何も見えないシンプルな景色を淡々と歩けるのが良いところ。
たっぷり2日間、あっちへ行ったりこっちへ行ったり。麦茶の経県値稼ぎの旅は、残り44都道府県になりました。
コメントを残す