
麦茶を連れてちょっと遠出してみよう、の日。

麦茶が車に慣れたとはいえ遠出はあまりしないので、うちから100kmの目的地に到着するまでにちょこちょこ車を停めて歩きました。
ここは錦川清流線の南桑駅。錦川に並走する鉄道の無人駅で、線路を猿が歩いているくらい、のんびりとしたところ。

右側の屋根は駐輪場なのですね。川沿いにぽつんぽつんと駅があって対岸の国道沿いの集落もぽつんぽつんという感じなので、自転車が使えないと不便ですね。

上から天然の水が流れてきている升に蛇口がついてる。コックをひねるとちゃんと水が出た。何用だろう?

この日の目的地は花&喫茶さくやさんです。開店時間に合わせて到着しました。

犬連れなので、テラス席へ。葡萄棚に遮られた日差しと木漏れ日がとても心地よい席です。
屋外の席って気温や湿度や虫などいろいろ条件が揃わないと「快適」となりませんが、この日は「とても快適」でした。

ピザとうどんとパスタ。いずれも特別お高い感じもしない手頃なお値段。
秋にはキノコたっぷり、松茸まるまる1本分のうどんが提供されるようなので、今からそれが楽しみなのです。

小さな花が添えられるだけで、とても華やいだ気持ちになります。蜂のようなアブが飛んできて止まっていました。

お会計を済ませて、お庭へ。ここ、お庭という規模じゃなくて、ちょっとした山です。
僕は3週続けてこのお店へ来ていますが、これまでは曇りでした。曇天の山の林の、少し先が見通せないような雰囲気もとてもよかったのですが、晴れた日にも是非訪れてみたいと思っていました。この日は念願かなってとてもクリアな空気で抜群のお天気。

あんまりにもスッキリしすぎでこれまでの印象と違い過ぎて、晴れの日に来たのは失敗したかな?と思いました。

が、杞憂でした。林の中に入ると、木漏れ日と日の当たる若葉に包まれて、やっぱり別世界でした。

倒木のウロにひとつの宇宙。

ちょっと離れてみては、タタタタタと駆け戻ってくる麦茶。

お昼過ぎで、海辺の街では暑い暑いと言っているはずです。
ここは見た目にも涼やか。

木の葉の間を抜けて届く日差しが気持ち良い。

足元では色々な植物が芽を出そうとしています。
Googleレンズで植物の種類を確認しようとするのですが、ここは電波が届いていないのです。

松やモミジや、いろんな植物が地面で芽を出しています。植物にとっては柵の外も歩道もお構いなしであちこちから若い目が生えていました。実が地に落ちて、そこで育つことで山の一部になっていく生き方。

お庭はお店の年配のおじいさんが自分の好きなようにつくられたとのこと。一朝一夕にはできる広さや環境ではありません。何年もかけて日々手を入れて作り続けている空間なのだと思います。本当に素晴らしい。

敷地内にはいくつかの沢があって、湧き出た水の流れが集まって小さな川をつくっています。この環境が生きていますね。



麦茶と家族と散策するお庭、プライスレスな時間でした。

周囲に他の建物がないことが特別な空間(それも広い!)を際立たせている。

季節を変えて、また伺います。

鹿野の清流通りの散策。水路の脇に歩道が設けられています。
この水路の水源は、ひと山向こうの渋川から山を90m近くくり抜いて導水した潮音洞です。

気持ちよくハマってますね。

若葉のトンネルの向こうに神社が見えたので行ってみました。

巨木の上に植物が生える、ここにも他と隔絶されたひとつの宇宙が出来上がっています。

広くはないのだけれど素敵な空間、と鳥居の下の犬が言っています。

おみくじが、ガチャガチャ。ムスメが取り出したカプセルにはお守りとおみくじが入っていました。中吉にしては酷い内容、とムスメ。

という、麦茶連れの散歩でした。犬連れということはいろいろと制約もありますが、とにかくお散歩しようという気になるし、それが苦にならないのが良いです。
帰りに島根県を通りました。麦茶の経県値があがりました。
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