阿蘇ツーリング-阿蘇登山

阿蘇山の登山の記録。

ちょうど10年前の2014年に火口の北東にある仙酔峡から歩いて火口の縁まで登って火口を東側から間近に眺めたことがあります。今回は火口の西側の駐車場から砂千里を超えていくつかある山頂を目指してみました。

阿蘇五岳と呼ばれる山々は、
高岳(1,592m)‥最高峰
中岳(1,506m)‥火口がある
根子岳(1,433m)‥先がギザギザ
烏帽子岳(1,337m)‥草千里の奥の山
杵島岳(1,326m)‥穏やかな山容 で構成されています。今回本当は中岳、できれば最高峰の高岳を目指したかったのですが、時間やら疲労やらの関係で南岳までの登山となりました。

上の地図、砂千里から南岳までの等高線の狭さに注目です。

駐車場から南へ一直線、砂千里に木道が伸びています。火山灰の原なので、これがないととても歩きにくいのと、ここ以外は危険なので歩いてくれるな、という意思表示です。

火山灰の荒野。草木はほぼ生えていません。

砂千里を渡り切ったところ。ここからルートを東に転進します。

草木が生えていない、といいながら、ところどころにイタドリの小丘状群落があります。イタドリは阿蘇山の噴火で火山灰に埋もれる度に上に芽を伸ばして、そこに風で飛んできた火山灰が付着することを繰り返してだんだん小丘状に発達してこんもりとした草の塊を作っています。

スタートから10分ほど。真正面奥に駐車場。

山の谷間に南阿蘇の白河水源あたりが見えています。

正面に壁のような岩がゴロゴロした山肌が見えるのですが‥

砂つぶのような人が見える。これを登るようです。

急傾斜をほぼ直登。尾根はかなり上を見上げた先。

これはなかなかキツイ‥気温がそれほど高くないのが救いです。

なんとなく沢になっている一番谷の部分が登山ルートです。ペイントで矢印があるので迷うことはないけれど、どこを歩いても良い感じで無数にルートが出来上がってるんだな。

あまりに傾斜がきつすぎて、稜線の向こうのどのくらい先に尾根があるのかがわからないわ。

岩がゴロゴロした山肌を登り切って少し緩やかな尾根道に出ました。ここまで40分。高森の街が一望です。

沢は風がなくて途中薄物のウインドブレーカーを脱ぎましたが、尾根まで出ると風が強くてまた羽織りなおしました。このあたり体温調整が自在にできる服装が良いですね。

正面にラクダ山が見えている。地上から見ると見上げることになるから外輪山との高さの違いがよくわからないけれど、ここから見ると、とても小さくて可愛いな。

山の外側の山肌は緑に覆われているのに、内側は荒々しい岩肌です。

火口が見え始めました。

堆積と褶曲でものすごい表情になっています。

南岳手前の稜線から。ここまでで45分。しばらくこの辺りで散策します。

根子岳ってこちら側から見るとこんな形なのね。トゲトゲした感じが全くなくて、1本だけ棒が刺さっている山容。

見晴らしが良いのでのんびり。左の突起のあるところが南岳の山頂。

火口に近いところに張り出した先まできてみました。左の山が烏帽子岳、草千里を挟んで右の山が杵島岳。杵島岳は2年前に登って山頂がすり鉢状になっているのに驚きましたが、ここからでもその様子がわかりますね。

目線と同じ高さを遊覧ヘリコプターが飛んでいました。

よじ登るように南岳の山頂へ。ここでちょうど登り始めから1時間です。ここから中岳、高岳へ行くのは時間的に諦めました。

左手に南阿蘇の田園を眺めながら下山します。

険しい壁のような急傾斜をひたすら下山。すごい光景だけれど、もう目が麻痺しています。

砂千里の木道を歩いてバイクまであと数百メートルのところで、急に喉が痛くなりました。下山中、まだ陽が高いのに駐車場に車がほとんどいなくなっていることで察しはつきましたが、風が火口側からに変わっていました。

二酸化硫黄の匂いが喉を刺激して少し咳き込みます。前を歩いていた外国人家族の娘さんたちも咳き込んでいます。駐輪場では笛を吹いておじさんが「すぐに下山してください!」と大声で叫んでいました。

下山中にすれ違った他の登山者の皆さんがどうなるのかがとても気になりますが、ニュースでその手の報道はありませんから何とかなっているんでしょうね。でも、本当に急には下山できませんから噴火が始まったりしたらどうしているんだろう。

阿蘇の火口を見下ろす山々は体力的にも登れるうちに登っておかなくてはと以前から機会を伺っていました。今回それが突然かなって嬉しい限りです。けれど、車で登る火口見学の登山道の入り口でも「ぜん息の方/気管支疾患、心臓疾患の方/心臓ペースメーカー装着の方/体調不良の方は遠慮してくれ」と確認がありますし、「火口見学をされる方は、火山ガスによる事故防止のため、必ず濡れティッシュ等を携帯」という案内もあります。生きている火山を相手にするなら相応の準備をして登るべきだと少々反省もしました。

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CRF250L ぶらり阿蘇 | tsugataku屋.com

[…] 山上へ到着してまだ14時半。あれ?もしかしたらあの稜線まで登る時間があるんじゃない?この気温、この天気を逃したらダメなんじゃない?と突然登山することにしました。登山の記録は長くなったので別記事にしたので是非こちらから。→【阿蘇ツーリング-阿蘇登山】 […]

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