リアのリプレイスキャリパーの定番、ブレンボの2ポッド対向ピストン、通称「カニキャリパー」。ひとことでカニと言っても、2018年現在で3種類のカニキャリパーがあって、旧カニ、新カニ、そして新カニの新デザイン(最新カニとここでは呼んでいます)があります。見分け方は、旧カニはバンジョーの取り付け位置が上向き。新カニは横向きで、新カニの新デザインはブレンボマークが大きい、という違いがあります。
うちのGROMの場合、キャリパーサポートのせいなのかディスク径のせいなのかわかりませんが、パッドの上側数ミリがディスクと当たらないので、使っていくうちにだんだん段差が深くなっていってしまいます。定期的に外して削り落としてやらないと、段の凸面同士が接触を始めることでブレーキの効きにも影響を与えかねません。
というわけで、これまではヤスリで削り落としていました。車体に組み付け終わったところで、「削ったらどうですか」と実際に削っている方からコメントをいただいたので‥
再び取り外してリューターで削りました。以前ヤスリを使って手作業で削ろうとしたことはもちろんあったのですが、恐ろしく時間がかかりそうでなのやめました。リューター作業では20分程度。でも、粉塵がものすごい。作業場所の近くに掃除機の口を設置しての作業となりました。
新カニキャリパーの問題点がもうひとつ。パッドをとめているパッドピンが圧入タイプで、気軽にパッドやピストンのメンテナンスをする気を削ぐという点。フロント用の4Pキャリパーはステンレス製の社外パーツが出ていて工具いらずで抜き差しできるのですが、新カニ、特に最新カニ用が簡単に見つからず、探すのを諦めていました。と、そこに新カニ用のパッドピンを紹介してもらって、さらに4Pキャリパーとパッドピンが兼用できるという話も紹介いただきました。
上の写真は左が純正の最新カニのパッドピン。下側に圧入で抵抗になるちょっと膨らんだ部分があります(うちのは抜きやすいように少し削ってあります)。右はフロントの4Pキャリパーで使っているデイトナのステンレス製パッドピン。長さほぼ一緒。
フロントの4Pキャリパーにデイトナのパッドピンが刺さっている状態。βピンを抜けば指でパッドピンが抜けるので、工具いらず。
試しに買って来たNプロジェクトの新カニ用パッドピン。店頭で2P新カニ用と4P用のピンを比べてみましたが、パッケージが違うだけで中身は同じものでした。純正ピンの、圧入で抵抗になる部分が収まる径の大きなところも、それにあわせてピンの軸が太くなっています。
最新カニにNプロジェクトのパッドピン。これだよ。これが欲しかったんだよ。ピッタンコです。
デイトナの4P用も挿してみました。圧入部分の収まる部分もピンの軸は細いままなので、スプリングがなければガタガタしますが、最新カニのパッドスプリングはかなり強いので、この使い方でもピンの抑えは効いていて普段使う分には問題なさそう。
試しにNプロジェクトの新カニ用パッドピンを4Pに挿してみました。全然問題ないようです。
というわけで、汎用4Pキャリパーのパッドピンと2P新カニキャリパーのパッドピンは互換があります。最新カニでも使えます。
コメントを残す