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出産

痛み

このひと月あまりで、いろんなタイプの痛みを経験したように思います。

まず一番痛いと言われる「陣痛」。これより痛い痛みはないらしいのですが、確かに痛かった…正直ほとんど覚えていません。いやなことはすぐ忘れるよう、人間の体はうまくできているのです。
帝王切開しておなかを切ったのでその傷の痛み、後腹の痛み、匠騎におっぱいを吸われたときの痛み(結構強いのでちょっと痛いのです)、おっぱいが張ってかちかちになる痛み…出産に関していろんな痛みがありました。注射も腕や肩、背中といろんなとこに刺したのが痛かったし。

思いがけず味わうはめになったのは椎間板ヘルニアに関する痛みです。腰痛はもとより、それをしのぐ勢いの坐骨神経痛。寝ても起きても立っても座っても痛いのです。授乳のため起き上がろうにも動けず、時間がかかって匠騎によく泣かれました。立ち上がれても体をまっすぐにはできませんでした。最近はずいぶんまっすぐになってきましたが、歪んでいるのも歩き方が変なのも自覚してます。

それでも、生活に支障をきたすほどの痛みがなくなり、家事も、しばらく上げ膳え膳の生活だったので、家に帰ってから手あれに悩まされてはいますがそれなりにできますし、育児もできるようになりました。抱っこさえできなくて涙したほどの胸の痛みはもうありません。嬉しいことです。

2月5日

腹時計の正確なぽこぷー、今日は授乳に行くと顔をびちょびちょにして待ってました。彼は本気で泣くと涙がぷちゅっと、それこそ玉のように浮かぶのですが、それが勢いよくまぶたを閉じると顔に飛び散るのです。そして頭は汗かいて髪の毛がしっとり。まだ、寝て・起きて・泣いて・乳飲んで・出して・うごうごして、くらいしかできませんが、そうしながらぐんぐん成長しているのでしょうね。

今日は沐浴指導を受けました。40度のお湯につかると、胎内を思い出すようでうっとり。さらに手足をぎゅっと縮めてやると、胎内にいたときと同じような状態になるので落ち着くそうです。
実はぽこぷーの裸んぼを見るのは初めてのこと。蒙古斑はありましたが、シミやほくろはまったくないようです。背中は毛深かったですけど。

温湿布効果か、母乳の量がすこーしずつ増えてきました。ほんとに少しですけど。でもまだ慣れないせいか乳首に傷ができて痛くなってきました。馬油を塗って養生します。ぽこぷーはこの馬油が気に入らないようで、授乳前にふき取るものの、怪訝な顔をしてなかなか吸い付かないことも。違いのわかる男なのですね。

また、今日は母のおなかの傷からちょっぴり出血の跡。かさぶたになってるところがこすれて出血したようです。看護師さんに言って消毒してもらいました。回診時に先生に言うと、直接は見ずに「かさぶたがこすれたのかも。大丈夫でしょう」とのこと。経験がものを言うのですね、きっと。

2月4日

ベッドの位置を窓際に移してもらいました。外を眺めることができるし、日中は陽が射して素敵です。

朝5時からの3時間おきの授乳で、毎回ぽこぷーの体重を量って飲ませるようになりました。「気にしないで」と言われますが、毎回2gだの4gではちょっとさえません。すると助産師さんより温湿布をしてみてはどうかとのご提案。お湯につけて絞ったタオルをビニール袋に入れたものを、おっぱいに当てます。冷めたらレンジでチンして温めます。この温湿布、乳の出をよくするだけでなく、おっぱい自体がリラックスするというか、大変心地よいのです。ちょっとしばらく続けてみようと思います。

昨日からシャワーを浴びられるようになりました。昨日は半信半疑でしたが、まったく沁みることもなく、医学の進歩はすごいよと友人たちにメールしたほどです。
入浴時は自分の体を鏡で見る機会でもあります。おなかはまだちょっと出ていて、でも立つと足が見えなかった臨月のころはぱつんぱつんに張っていたのがしぼんだ状態なので、皮がタルタルにたるんでいます。傷もそのたるみに隠れているような感じです。たるみもショックですが、何よりその皮が黒ずんでいるのがショックです。妊娠線、びしびし出てたしなぁ。どれくらい回復するかわかりませんが、努力してみます。

ところで、新生児たちはみんなケース状のベッドにねんねしているのですが、このベッドのクッションはさる方いわく「超高級」なんだとか。確かにベビたちはほとんど同じ体勢ですが、背面はへいちゃらです。単に体重が軽いからかな??
それはさておき、このベッドの片隅に小さいぬいぐるみを何人かの方が乗せてらっしゃいました。それを見たダーリン、うちもぜひやろうとぬいぐるみを買いに行きました。
買ってきたぬいぐるみには誕生日がありました。お向かいのベッドの方は昨日女の子をご出産。たまたま2月3日生まれのぬいぐるみがあったということでそれをプレゼントしました。のちにそれは「キウイ」というニュージーランドに生息する鳥と判明するのですが、愛嬌のある(愛らしさには欠ける)ぬいぐるみでした。でも、うちの白くまのぬいぐるみよりキウイのほうが断然人気だったことも事実です(笑)。

2月3日

午前中の回診で傷口のガーゼを交換してもらい、傷に水絆創膏のスプレー版といいましょうか、傷をコーティングするスプレーをしてもらいました。これで夕方からシャワーを浴びてもいいんだそうです。

また、おっぱいが出るように乳房マッサージも受けました。ここまでずっとカラ乳を吸わせていましたが、乳管は開き始めているとのこと。20時の授乳からぽこぷーの体重を量って飲んだミルクの量を測り始めました。記念すべき第1回目は2g(笑)。まだまだこれからです。
明日の検査に備えて、今日から糖水ではなくミルクを飲ませ始めました。ぽこぷーは何でもいいらしく、嫌がるわけでもなく当たり前のようにミルクを一気飲みしていました。

今日はよく眠っていましたが、時々うぅーっと伸びをしたりにやりと笑うような表情をするようになりました。毎日どんどん変わっていくのが楽しくて仕方ありません。

昨日は母、4人部屋に1人でしたが、1人お仲間が増えました。お話できるようになるといいな♪

2月2日

私のいる部屋は4人部屋です。みんな産婦さんなのですが、ちょうど彼女たちは退院していき、大部屋なのに個室状態になってしまいました。

今朝は8:20から3時間おきの授乳に全部行きます。点滴がまだ朝夕にあって、左手に管を差しっぱなしなので抱っこするのがちょっと難しいです。まだ相変わらずのカラ乳で、3分ずつ吸わせてその後は糖水を飲ませます。吸い方は強いくらいでとっても上手。そして彼の腹時計は大変正確で、授乳の30分前になると大泣きです。

おなかの傷口はホッチキスのようなもので止められており、今朝抜糸(針だけど)しました。10cmの傷口に20箇所近くもホッチキスの針が打ってあって、先生は楽しそうにピンピン取っていきます。最初はもの珍しさに針の数を数えていたのですが、思ったよりも数が多いことにだんだん気持ちが悪くなって数えるのをやめてしまいました。一部かさぶたになっていますが、ほとんどはきれいにくっついているようです。傷には経過がよければ明日水絆創膏のスプレーを吹きつけてコーティングだそうです。これで明日からシャワーが浴びられます。ほんとに大丈夫なのかな??

昼食からついに普通食になりました。病院食でも「産婦食」なので、豪華でハイカロリーです。そうそう、今日出産後初めて体重を量りました。4kg程度しか減っていません。ぽこぷーが3720g、羊水や胎盤が出てもこの程度しか減らないもんなんですねー。母乳をやると体重はすぐ落ちると聞きましたが、その母乳がまだほとんど出てないのでどうなることやら。ちなみに母乳が出るようになるのに1ヶ月くらいはかかるかもしれないそうです。結構のんびりなんですねー。おかあさんが焦ると余計に乳が出なくなるので、ゆったりのんびりでいいそうです。焦らず、いい乳を製造することにしましょう。

2月1日

昨夕から動けるようになって、適度に動いたほうが早く回復すると言われていたのでちょこちょこ動いていたら、さすがにおなかが痛くなりました。
看護師さんに打ち明けたところ、「痛いときはすぐ言ってくださいねー」と座薬を入れてくれました。痛くて動けなかったら結局意味がないですものね。

朝から5分粥に、夜には7分粥になりました。入院は人生において2度目ですが、術後のお粥は体に優しくて、ほんとにありがたいなぁと思います。きゅうりとハムの春雨サラダが副菜としてついてきたのですが、固いもの食べたらおなか痛くなりそうで怖かったくらいです(笑)。

午前中には背中につながっていた硬膜外麻酔がとれました。そして、授乳室での授乳も始まりました。最初は乳が出ないカラ乳のため、練習みたいなものですが、息子は吸いつきが上手で、出なくても一心不乱にちゅぱちゅぱしてました。この刺激が、後に母乳分泌を促すのだそうです。たくさん出るようになるといいなぁ。

今日のぽこぷー、よく泣いてました。泣き声でわが子だとわかるようにもなりました。また、今日は父や父の両親、母のお友達にも初抱っこしてもらいました。大きく生まれたせいか、あんまりふにゃふにゃしてなくてしっかりした感じです。最近は「抱き癖がつく」なんてことはいわないそうで、どんどん抱っこせよとのことでしたから、今のうちにいろんな人に抱っこしてもらいましょう。

1月31日

手術中、気持ち悪くなったと訴えたところ何やら注射されて、それ以来眠たくて眠たくて記憶もないのですが、病室に運ばれて、ダーリンが「今日はもう帰るね」と言ったのに「ありがとね」とか何とか返事をしたことだけ覚えています。
その後は長い夜でした。口ものども渇ききってかさかさなのに、今晩はお水が飲めないとのこと。しまもまだ麻酔が効いていて、胸から下は感覚がなく、動かすこともできません。様子を見に来てくれる看護師さんに何度かうがいをさせてもらって口を湿らせました。眠っているようで起きているような感覚は朝まで続き、明るくなるころには足が動かせるようになりました。痛み止めの硬膜外麻酔(モルヒネガス)はずっと背中から入っていましたが、おなかの中が痛くて、夜は痛み止めの注射を打ってもらい、午前中だったと思いますが座薬も入れてもらいました。

午前中に体を清拭してもらって、昼からようやく水分をとってもよくなり、吸い口にお茶を入れて飲ませてもらいました。そして初めてぽこぷーを抱っこさせてもらいました。といっても、私はまだ起き上がれなくて、横になったままおいてもらって、おっぱいを含ませてやりました。まだほとんど乳の出ないおっぱいなのに、しかも彼は初めてなのに上手に吸い付いてくれました。これがまた思いのほか強力で(笑)、ちょっと痛いくらい。誰に教わったわけでもないのに、本能ってすごいと思いました。

その後導尿管も取れて、立って歩けるようになり、夕食からはおもゆとジュースが出ました。お膳は食後自分で配膳車に返しに行くのですが、これが術後最初の遠出(笑)になりました。ふらふらしますが、おなかを切っているのに翌日には歩いているのが不思議でたまりませんでした。
夜は昨日の疲れが出たのか早くに眠たくなって、早々に寝ました。

1月30日

最後の検診でのぽこぷーの推定体重は4136g。かなりの誤差はあると言われましたが、もうひとつここにきて問題になったのは私の尾骨でした。

以前椎間板ヘルニアを患ったとき、レントゲンで私の尾骨が曲がっていることはすでにわかっていました。先天的なもので、そのときは笑い話だったのですが、出産に際して胎児が通過できないかもしれないとのこと。でも、通って通れないことはなさそうだとも言われたので、「がんばってみてダメなら切る」方針でお願いしました。

30日に陣痛促進剤を投与して、というのが当初の予定でしたが、30日の午前2時に自然に陣痛が始まり、促進剤は打たずに済みました。
ダーリンに病院へ連れて行ってもらい入院。先生に破水させてもらって「昼には出てくるかも」と言われて陣痛に耐えました。

出産前から陣痛の痛みをうまく表現してくれとダーリンに言われていたのですが、話に聞いていた「鼻からスイカ」「腰が割れるような激痛」とはちょっと違う感じでした。たしかに激痛なのですが、下腹部が破裂するというか、へその少し下の奥が裂けるような感じでした。きっと子宮口が開く痛みそのままなんでしょうね。陣痛は「1分以上続きません」って聞いたけど、そんなのうそ!この痛みはいつまで続くの??と何度も思いました(笑)。もっとも、痛みに耐えかねて1分が10分にも1時間にも感じられたのかもしれませんが。

結局いつまでたっても「分娩台でいきむ」段階に至らず、最初は「痛いって言っちゃいけないわ」と思っていたのも「痛いって言ってもいいよ」と誰かに言われて(ダーリンだったような母だったような…記憶があいまいなのです)イタイイタイと大絶叫。もう切ってくださいと何度も懇願しました(苦笑)。念願かなったのは14時間がんばったのちのこと。手術室に入るまでは早かったと思うのですが、麻酔をするまでは何度も陣痛の波が来ました。覚えているのは手術室に行くためにストレッチャーに乗ってエレベーターに乗ったとき。ちょうど陣痛が来てうめいているときで、乗り合わせてしまったおじさんが引いていました(笑)。

麻酔が効いてしまえばさっきまでぎゃーぎゃー言っていたのはうそのよう。思いがけずダーリンがオペなのに立ち会えて、話もできましたしぽこぷーが取り上げられるその瞬間も(間接的ですが)見ることができました。
産声を聞いたとき、ほんとに嬉しくて涙が出ました。胎内でうんちしていたということで、しんどかったのは私だけじゃなかった、ぽこぷーもすごくしんどかったのね、と申し訳なく思いました。

その後のことは断片的にしか覚えていません。
助産師さんも手術室のスタッフもとてもよくしてくださって、かけていただいた言葉も手の温もりも、ずっと忘れないだろうと思います。
みんなのおかげで、ぽこぷーは誕生しました。
これからもいろんな方にお世話になりますが、皆さまどうぞよろしくお願いいたします。

母になりました

予定日を1週過ぎた1月30日、無事ぽこぷーが誕生して母になりました。15時間近く自然分娩でがんばりましたが、力尽きて緊急帝王切開となりました。あとで、ぽこぷーが胎内でウンチしていたことがわかって(胎児が胎内でウンチするというのはとっても苦しかったということ)、切ってよかった、ということに。

最後の検診時に、骨盤のレントゲン写真を撮ってみたら尾骨が曲がっており、胎児が通過できないかもしれないと、先生は気にしておられました。で、「どうする?」と選択を迫られて「がんばってみてダメなら切ってください」とお願いしていましたので、予定通りといえばそうなのですが、1人しか産んでいないのに2回出産した気分です。1度帝王切開してしまうと次も切開すること前提になるので、陣痛の痛みを体験できたのは、ものすごく辛かったけれどいい経験だったと思っています。

入院中のことについては、これからRyologで少しずつ書いていこうと思います。

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