家族のおでかけ

何年か前のブログにも書いたような気がするのですが、うちの近所には平等大慧会という宗教の聖地のひとつ、王舎城があります。ここの敷地内には「海の見える杜美術館」があり、僕の大好きな創画会の日本画家、秋野不矩の展覧会が始まったので自転車で行ってみることにしました。
といっても山の中腹にある美術館です。ほとんど登り。ナルキを背負っても登れないほどではないのですが、治っていない腰痛がまた痛み始めました‥。

王舎城というのがどこからどこまでを指すのか分からないのですが、これがメインの建物の全景。外観に気後れして一般の方が訪れづらいかもしれませんが、良く整備された遊歩道や対岸の瀬戸の風景など、四季を通して結構楽しめるところです。

天の橋と書かれた橋は、美術館とは別の展示ルートで通ることになるようです。

「天徳(天の徳のあるもの)がこの地に降臨し、衆生(生き物、特に人間)がここを王舎城とすることを請うた」みたいなことが書いてあります。ありがたやー。

その直後、天の橋の橋げたのたもとにある白い塊が、前髪のあるウサギだと分かった瞬間のショックはかなりのものです。ありがたやー。

ウサギの脇には岩の塊が。よく見ると亀のようです。
平等大慧会にはウサギと亀の逸話があるそうで、話のおわりが僕たちの知っているウサギと亀の話とは違うとのこと。

美術館のある本殿から見た風景。対岸が宮島です。下に見える駐車場に自転車を停めてここまで歩いて来ましたが、いろんな植物や彫刻が並んだ気持ちのよい小径を登ってきます。駐車場から無料のシャトルバスも出ていますが、歩くのがお勧めです。

対岸のアップ。宮島の鳥居の穴の向こうに厳島神社が見えます。ひっくり返して考えれば、厳島神社の能舞台から見ると真正面、鳥居の穴の向こうに王舎城の白い建物が見えるようになっているわけです。天徳(天の徳のあるもの)は相当狙ってこの場所に降り立ったのでしょう(笑)。

秋野不矩の作品の展示の方は、93才で逝去される直前期の、40号くらいまでの小品がたくさん並んでいて大変良い展示でした。力まず思いのままに手を動かしていきながら要らないものを捨てて残った色彩と形状を描き出した作品の数々。僕は作品しか知らないころは絶対に男性の作品だと思っていたのですが、僕が秋野不矩を知った時点で80歳を超えた明治時代生まれのおばあさんの作品だと知って、あらためて人間の表現の幅と意欲に凄みと美しさを感じて驚きました。展示自体はホントにお勧めです。

ほぼのぼりの往路に比べて復路はラクチン。子どもを背負ってBD-1で走る姿が下校時間の女子小学生のツボにはまったようで、異様にウケていました。

広島の王舎城についてはこちらにさらに詳しいレポートが。

>王舎城(1)

また系列の鹿児島県開門町にある多宝仏塔(ムー大陸博物館)についてはこちらに興味深いレポートが。

>多宝仏塔(ムー大陸博物館)

7 Comments

単二

ともあれ、入信しないと「平等」の列には加えてもらえないんだろうなぁ。宗教ってヤツは。
ウチの実家の裏山は、某与党系宗教団体の一大拠点ですが、こうやって気軽に遊びに行こうって気にはならないです。このウサギくらいくだけてればイイのに。(^^;)

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おかぢむ

高速走ってるときになんだろうと思ってみてたんですが
やっぱり宗教施設だったんですねぇ~

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キョウ

異質なうさぎww「ありがたやー」ワロタww
先日の宮島社員旅行の際、まさに鳥居の中に建物が見えました。
本当にピンポイントに降臨したもんですなw

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つがたく

>単二さん
あぁ。そうですね(笑)>「平等」の列。
僕は宗教否定者なわけではないのですが、だいたい宗教って開祖がオリジナルでその筋の真実でしょうに、それから分派して派生していくほど真理から遠くなっていってないかい?って思っちゃうのですけど‥。

>おかぢむ
いや、美術館に付属した霊場かもよ。

>キョウちん
天の橋を渡る教団内部見学ツアーはあなたのために行かずにとってありますから、今度、平等大慧会本殿で、君と握手。

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おだち

最近になって知った美術館なんですが
場所があんまりピンと来なかったんですよね~。

なるほど、あの施設の場所ですか。ピ~ン!と来ました(笑)

「海の見える」ってうたうだけあって、結構高い所にありますね。
機会があれば行ってみます。

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つがたく

>おだち
美術館としては非常にまともよ。
本殿の一部分が美術館なので、建物全体の大きさからすると
美術館の展示空間は小さく感じるけど(笑)。

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