突発的家族旅行

珍しく予定の入っていない週末。土曜の朝、いきなり思い立って自宅から一番近い温泉、極楽寺のアルカディアビレッジへ行ってみることにしました。自宅からひと山超えて丁度10kmのところにあります。
単純にお風呂に入れればいいや、って思っていたのですが、なんだか想像以上にきれいな施設でとても快適な温泉でした。朝一番ということもあって男湯はほとんど貸し切りだったし。

バーベキュー施設は若い人を中心に結構な組数のお客さんで賑わっていましたが、遊具の方はもうすぐ自然に還りそうな勢いです。

入浴を終えて山を下りながら、「津和野行きたいのよね」とRyocoさん。津和野といえば日原天文台(<僕のなかでは)。日原天文台はかれこれ20年くらい行ってみたいと思い続けてきた、夜間一般公開されている天文台です。行ってはみたけど雲が出てきて星が見えなくて残念‥では済まない結構な距離なので、これまで夜間に訪れられずに居たところなのです。

14時半出発で津和野へ行けば観光したり食事したりで良い時間になるし、雲が出ていてもまぁ次の日津和野を拠点に別のところへ出かければ良いや、ということで行ってみることにしました。

岩国インターからひたすら北上して、津和野に到着したのが16時半。津和野駅横の公営駐車場に車を停めて中心街へ歩いてみました。土曜日だというのにメインストリートにはだーれも居ません。店も片付けが始まっています。恐ろしい田舎時間です。

「喜ぶと思ったのよねー」というRyocoさんの予想通り、巨大な鯉の泳ぐ水路にムスメ大興奮!ムスメは最近歩くのが楽しくて仕方がないようなのですが、ありがたいことに誰もいないからフラフラ通りを歩いても誰のご迷惑になりません。

そうそう、今回はデジカメにSDHCカードを入れ忘れてきたので、写真は全部iPhoneです。

津和野に行ったら大抵寄っている太皷谷稲成神社の裏参道(いや、こちらが表なのかも‥)入口にある黒稲荷寿司の美松さんも閉店していました。そのまま本殿まで無数に続く鳥居のトンネルを登ってみました。実は初めて歩いて登ります。

途中にあった水飲み場なんですが‥思い切り栓をひねったらヒドいことになりそう。

昨年、週末になんじゃ〜さんと来た時には車が駐車場から溢れていて、バイクでも寄るのをためらった太皷谷稲成神社。ここの本殿の下はドライブスルーで車ごと乗り入れてお祓いができるのです。

駐車場ガラーン。ホントに1台も、ひとりも居ませんでした。

空の方は高層に雲が出ていますが青空も覗いているので、夜の天体観測はなんとかなりそうです。

宿泊先として「道の駅シルクウェイにちはら」を明るいうちに下見しておいて、食事も済ませて日原天文台へ向かいました。到着したら丁度天体観測の始まる20時でした。売店でチケットを購入して天文台へ歩いて向かいます。

日原天文台の望遠鏡は、ハワイの国立天文台「すばる」望遠鏡の実験用鏡を使って作られた75cm反射望遠鏡です。75cmというと大きいのか小さいのか分かりませんが、すばるがの有効口径が8.2mですから、それを考えると大したことないのかな‥と思っていました。正直最初に見た火星は周囲の星より大きく明るくて目に刺さるような光り方をしているだけで、それが良いものなのか悪いものなのかよく分かりませんでしたが、次に望遠鏡が土星に狙いを定めてビックリ!思わず声が漏れるほど驚きました。星本体と輪の隙間がクッキリ、斜めになった「目」のような形に見えるのです。

見え方のイメージ(手描き)w

この日はお客さんが多かったそうで、望遠鏡の回りに10人少々のお客さんが輪をつくって、順番に接眼レンズを覗き込む、といった感じでした。一通りみんなが見たら、オペレーターの方が次の星へ狙いを定めて反射望遠鏡本体と縦にスリットの開いたドームを回転させていく‥の繰り返し。自分が動いているんだか、ドームが回転しているんだか分からなくなって「酔う方もおられます」ということだそうです。

土星に思い切り興奮していると、「次は惑星じゃないものを見てみましょうねぇ」とM13球状星団を見せてくれました。これもウォーっと声が漏れるくらいの星の団子。

続いてソンブレロ銀河。ボワっとしてはいますが銀河の形状がしっかりと見えます。「最後に、これは分かるかなぁ‥」と見せてくれた大きな星を見て、ナルキが「木星だ!」と。正解!

見え方のイメージ。

木星は帯がしっかりと見えました。すごいなぁ、星の放った、または星の受けた光を直接自分の目で見ているんですよ。あっという間に1時間半が過ぎました。

観測している間、目が慣れてきて、ドームのスリットから見える空も数えきれないくらいくらいになりました。「点滅しないで移動している光は人工衛星ですよ」と言われていましたが、薄暗い光点が空を横切るのも見えました。

大満足です。

月が昇る時間前だったこともあって、まさに満天の星の下、天文台をあとにしました。

宿泊は下見しておいた「道の駅シルクウェイにちはら」で、ハイエースでは初めての家族揃っての車中泊。ハイエースS−GLだと、荷室と、フルフラットにしたシートとで2段ベッド状態にできて、どちらも大人二人がゆったり寝られるスペースがありますから、これまで(<トヨタ ノア)になく快適な車中泊でした。子どもが「ベッドは平らじゃなくちゃヤダー」と言わないうちは現状で十分な状態です。

翌朝、4時半にゴソゴソ起き出してひとりで益田まで下ってみました。出発時で気温一桁台で寒かった‥。

以前にも渡ったことのある風情のある橋を渡ろうとしたら、残念なことに補強工事中で6月下旬まで通行止めでした。1時間半ほど日本海側をウロウロしてきました。

ファミリーカーとしてのハイエースが、ノアと比べてどの辺が良い/悪いか家族に聞いてみました。

荷室が広いのは当然なのですが、居住空間もとても広くて、物を置くスペースがたくさんあるところが使い勝手が良い、とのことです。シートも硬めなので長時間座っていても楽。ステップの高さやドアの重さもそれほど気にならないとのこと。僕個人としては2000ccでは坂道登らないとか、空荷でも車体が重い、燃費が極端に悪いとかありますが、そこだけ目をつむれば本当にとても快適なファミリーカーです。なによりGROM程度のバイクなら積んだり降ろしたりするのが全く億劫ではないし、バイクを積んでもスペース的にまだまだ余裕というところが気が楽で良いです。

国道9号線沿いで島根から山口に入ったところにある願成就温泉に朝から浸かってのんびりして、山口市街を素通りして秋吉台へ。バイク降ろして、カルストロードを走ってみました。GROMで走っても、全線全開で走れるような道ですから、飛ばすよりもトコトコと風景を楽しみながら走るのがイイですね。なにより天気が良いってスバラシイ。

家族とB+COMを使って通話しながら走っていましたが、大正洞の手前あたりが一部圏外(@ソフトバンク)なんですね‥。

自分が小学生1年生のときに秋芳洞へ初めて来たことをかなりしっかりと覚えているので、ナルキが小学校1年生のうちに秋芳洞へ行こう!と決めていました。秋芳洞は基本的にチクワ状の一本道なのでで、入口から最深部まで行ったら折り返して元の入口に戻るか、最深部の奥への出口へ抜けてバスやタクシーでスタート地点に戻る、というパターンが考えられます。うちの場合、バイクを積んでいるので、入口の反対側へバイクを落としておいて、抜けたらバイクで車を取りにいって‥ということも考えられましたが、今回は一般的な入口の反対側にある黒谷口から入って1往復することにしてみました。

黒谷口から入ってみてビックリ、「あなたの知らない世界」でした。非常に人工的な下り坂のトンネルが果てまで続いていて、壁面には地球の歴史を示した絵がびっしりとはまっているのです。

今更秋芳洞なんて‥って思っていましたが、家族4人で来るというのも初めての経験だし、黒谷口から入ることでいつもと逆に巡る鍾乳洞というのもとても新鮮でした。

こちらが一般的な入口。ここまできて黒谷口まで折り返して戻りました。

突発的なお出かけでしたが、土日をたっぷり使って身近な観光地を新鮮に楽しむことができました。それだけでなく、ハイエースのファミリーカーデビューも新鮮だったし、ムスメも連れて4人で遠出というのも新鮮でした。爽やかな2日間で、思い出に残るお出かけになったんじゃないかと思います。

2 Comments

せとげち

にちはらの道の駅は屋根が多めで泊まりやすかったですね、露店のおばちゃんは優しいし最高でした。

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>げちくん
ホントは野宿系のみなさんに道の駅にちはらをお薦めしようと思っていたのよ。ジムカーナ大会開けるくらい広いのに宿泊している車も少なかったし、軒先が長い建物があるので雨でも自立テントだと安心して泊まれるし、食事は朝7時から食べられるし、朝定食は320円とか超リーズナブルだし。いいよね、あそこ。

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